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インタビュアー note ③ 実験台は自分たち

2014年3月、インタビュー記事を作ってみたい私と、カメラを再開したいちひろちゃん。夜中のTwitter談義でくすぶっていた思いに火がつき、鉄は熱いうちに打てとばかりにさっそく行動を開始しました。

子育て中のママたちに「ポートレートつきのインタビュー記事を作らせて」と頼んでも、「はてな?」でしかないだろうから、「こんなものができますよ」というサンプルが必要だよね。
‥‥ということで、とりあえずサンプル記事を作ってみることにしたのです。

最初の実験台‥‥もちろん自分たちしかいません🤣

あの春を思い出すと胸がきゅんとなります。
私の息子もちひろちゃんの娘も幼稚園の入園直前。
子ども同士を遊ばせながら、自分たちの撮影とインタビューをしました。

私が初めて作ったインタビュー記事、
記念すべき最初の一言目は
「―――じゃあ、今から録音しまーす」

なんか、いい(笑)。
このとき初めて、私は「人の言葉を聞いて書く」の一歩を踏み出したのだ(笑)。

「結婚したり子どもをもったりして、あたたかく幸せに過ごしていたけれど、一番好きな写真をやめてしまったことを心のどこかでずっと気にしていた」

と これまでを振り返ったちひろちゃんが
「私はきっと、『光』に興味があるんだと思う」
と言ったとき、すとんと落ちるものがありました。

光。ひとの暮らしにも、写真を撮るときにも欠かせないもの。
そして、ちひろちゃんの心を惹きつけてやまないもの。

ちひろちゃんはそのことに自分で気づいてるんだな、と思うと鮮やかな感動があって、この言葉を核にインタビュー記事が作れると思いました。
今読んでも、悪くない記事だと思う。
友だち同士がなにげなくしゃべってる中でたどりつく感じがいい。

私は、自分の記事のために、ちひろちゃんに写真を撮ってもらいました。
福岡城の石垣の前や、隣の美術館そばで撮影。

小さかった子どもたち

もともと写真が苦手だからこそ、これはすごく良い経験になりました。
撮られるのは恥ずかしいし人目も気になる。
ポーズがわからん。棒立ちしかできん‥‥(笑)

でも、ちひろちゃんに明るく声をかけられながら
何十回、何百回と私のためにシャッターを切られていると
「私は撮られる価値がある人間だ」という気がしてくるんです。
(単純すぎる?😂)

ちょっと背筋を伸ばすとか、口角を上げるとかで、ぐっと印象が変わることも実感。

できあがった写真を見た母がすごく喜んでくれたのもうれしかった。
35にもなった娘の写真なのに(当時ね 笑)。親ってありがたいですね。

桜吹雪の舞うあたたかな春の日、
撮影ごっこに興じるママたちの脇に座り込んだり、
てこてこ歩いてはっぱを拾ったりして遊んでいた
小さな我が子らの姿も、忘れがたい思い出です。


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