あの日々があったから
新婚生活は北の大地、北海道
生まれ育った地 故郷を離れて、1,200キロメートル
新生活は緊張の連続だった
気候が全然違う、知り合いが全くいない、道がわからない
間もなく子どもを授かり、妊娠=お腹に赤ちゃんがいるという違った緊張も毎日にプラスされた
必死だった、心も身体も元気に過ごすことに
少しずつ、生活や土地に慣れた頃、元気な女の子が生まれた
それからは、また世界が一変
赤ちゃんとの暮らしに必死になった
それから1年、夫の転勤で北海道を離れることが決まった
機内から、だんだん小さくなっていく北の大地を眺めながら、泣いた
北海道で楽しいことも、辛いこともたくさんあった
まだ、やってないこと、してみたいたいこともたくさんあった
けれど、もう、住むことができないという、なんとも言えない寂しさ
私を強くしてくれた場所
小さな娘をぎゅっと抱きしめて、涙を拭いた