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どうしても敵わない奴っている、それでも…。

2020/9/11 歌記録no.6「異端なスター」official髭男dism

今日は、私の中で今一番キテいるアーティストさん、
official髭男dism、通称「髭ダン」の曲についてまとめていきます。
源さんは既に殿堂入りなので、このランキングには入れていません。笑

「宿命」とか、「Pretender」とか、「I LOVE…」とか、
有名な曲はもちろんたくさんありますが、
その中でも、私はこの曲がお気に入りです。

なぜなら、聞いているとなんだか心の奥底から元気が溢れてくるような、
背中を押されているような、そんな気持ちになるからです。

語りかけてくれているような歌い出しと、
耳に残るポップな曲調と、
なんといっても、ボーカル藤原さんの歌唱力の素晴らしさ。

今日、紹介する曲はそんな曲です。


曲について。

この曲は、2017年4月に発売した3枚目のミニアルバム
「レポート」に収録されたものです。
このミニアルバムは、10ヶ月ぶりのリリース。
オンライン限定発売の初回限定盤と通常盤の2種類発売され、
初回限定盤にはオリジナルのタオルマフラーが付いていたそうです。


インタビュー記事より。

Q、『レポート』というアルバムタイトルは、
“音楽人生レポ”という意識があったそうで…

「僕が人生で体験してきたことが歌詞に入っていて、
それは僕なりの人生レポで、音楽レポでもあるっていうことなんですよ。
2つの意味が1つのレポートになってるという感じですね。
ちゃんとアルバムのコンセプトを踏襲した上で歌詞を書けたのは、
自分の中で大きな変化でした。
今回は、聴いてくれた人に“どの曲が好きでしたか?”って聞くと、
本当にバラけるんですね。『55』とかはメンバーがラップしてますし、
勇気を出してやってみよう!と見せた側面も、
すごく気に入ってもらえてるから。
これがOKなら今度はどんな面白いことをやってみようか、
“ヒゲダンらしさ”の可能性がどんどん広がってきたかなと思ってますね」

Q、まだどっちにしたいかっていう自分の意志がなくても、
選択を迫られる瞬間がやって来る。どっちがいいのかもわかんないよね…

大学にしたってそうで、何を勉強したいかわからないって人だって
どこかの学部に進む選択を強いられる。
でもその中で、取りあえず選んだ道でも“ここでやっていこう”っていう
自分の信念みたいなものを改めて持ち直す、そのタフさみたいなものが
大事なんじゃないかなって思ったんです。
なので、“取りあえず”とか“未完成”とか、自分に自信のない状態で選んだ
選択だったとしても、何もしないで立ち尽くすよりはマシだし、
『迷ったらDoだよね』ということ。一緒にどんどん進んで行こうぜって
メッセージを、自分にも言い聞かせたかったし聴いてくださってる
みんなにも伝えたかったので、この曲が生まれました。

Q、「異端なスター」、どのようなメッセージが込められているのですか?

このバンドを結成してヴォーカルを始めようとした時、
“なんで君が歌うの?”“楽器だけやればいいのに”と言われたことが
きっかけで作った曲です。自分は“調子に乗るな”とか“出しゃばるな”という言葉が嫌いで、新しいことを始める時だったり、
自分が本当にやりたいことに対する周囲の批判に負けず、
しっかり主張していくべきというメッセージを込めました。
サウンドに関しては、まずブラスアレンジを自分たちで
こだわって行なっています。
また、ドラムのスネアにゲートエコーという最近ではあまり使わない
エフェクトをかけ、バックビートの説得力を出し、
他のバンドとの違いを出すことを狙っています。
“僕はドラムからボーカルに転向しますよ”、“髭男を組みますよ”と
言った時に、反対する人もいたんですよね。
“ドラムもそれなりに叩けてるのに、なんで突然ボーカルを始めるの?
遅れを取るよ?”みたいに言われたりとか、
“そういうキャラクターじゃないよね”って先輩に言われたりとかって
結構ありました。先輩は先輩なりの思いやりで言ってくれてるっていうのは痛いほどわかるんですけど、
自分がやりたいっていう一歩を踏み出すためにすごく勇気がいった瞬間で、その時に、迷うぐらいだったらやって笑われた方がいいわと思ったんです。だから「異端なスター」には本当にそういうところがこもっていて、
自分がバンドをやる上で大事にしてる信念みたいなものが
すごく入ってるなと思っています。


私の勝手な考察。

まず、私はタイトルに注目してみました。言葉の意味を調べてみると、

「異端」とは、
・その世界や時代で正統とする信仰や思想から外れていること。
・正統と対立する異説。
・少数によって信じられている宗教や学説。

「スター」とは、
・人気のある芸能人や運動選手。
・花形、また、ある分野で際立った人気者。

これらからも分かるように、2つの言葉は「対」になっています。
上記のインタビューでの発言と、
この2つの意味を掛け合わせて私なりに考えてみると、
この「異端なスター」とは、
”正統とされている道を外れても、
自分という存在を主張する人”ではないかなと思いました。


さらに、歌詞を見てみると思い当たる節が多々あります。

面白くなけりゃダメで 見た目が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 人気者さ

空気が読めなきゃダメで 頭が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 敵わないな

相手にはあって、自分にはないもの。
周りの目や自分へのプレッシャーに押しつぶされて、
つい諦めてしまうような、
才能がある人への羨ましさ、みたいな気持ちが伝わってきます。
きっと、藤原さんもこういう経験をたくさんしてきたんだろうな。

「平等だ」って嘘ついた 頭を撫でられ喜んだ
いい子になんてならないで!
何か変えたいなら どうか 歌って

いい子でいるな。周りがいいと言うもの、その通りにするな。
みんな平等、みんな一緒、だから安心。
その集団心理をついた行動、
いわゆる「呪い」のようなものから抜け出して。

そんな、強い意志がある気がします。

悔し涙を隠して笑って

この一文にも、いろんな気持ちが込められていると思います。
私も、自分の中にあるものを押し殺して笑った経験は何度もあるし、
藤原さんもそう言うことがたくさんあったのでしょう。

この一文を聞いた時は、思い当たる節がありすぎて、
結構グサッと刺さりました。

愛を持って「声」と「言葉」で聞かせてよ
怖がらずに どうか 叫んで 歌って

しかし、最後は「怖がらずに、叫んで」と歌っています。
世間の常識や、周りが思う正解に惑わされないで、
「自分」の中にある正解を貫いてほしい。

そんなメッセージが、すんごく熱く込められていると思います。


曲を通して。

冒頭にも書きましたが、
この曲を聴くと、なんだか前向きになれる気がするし、
「自分らしくがんばろう」と背中を押されます。

「他人と違う自分でいたい」と心のどこかで思っていても、
どうしても世間の正解や常識というものは、
ずっと長い間隣にいたわけで、
それを引き離すのは結構難しいと思います。

でも、それでも、
愛を持って「声」と「言葉」で自分を表現するしかない。

まず、自分自身に愛を持って、
怖がらずに、うんと叫び続けようと思います。

これからの未来、いい風が吹きますように。


歌詞。

ねえ聞いて 面白くなけりゃダメで
見た目が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 人気者さ
僕らは後ろをついてまわって
照らすライトの 1つとなって
それが「人生」 醜いリアルだ

いつからか 薄っぺらい友情や
寂しさ予防の恋愛があふれかえる街で
非難の声恐れて 無難な生き方貫いて
自分らしさにさえ無関心になって

「平等だ」って嘘ついた 頭を撫でられ喜んだ
いい子になんてならないで!
『調子にのって出しゃばった火をつけ回る異端なスター』
そんな汚名着せられてもいいから どうか 叫んで 歌って
何か変えたいなら どうか 歌って

ねえ聞いて 空気が読めなきゃダメで
頭が良くなきゃダメで
そうやって選ばれたスター 敵わないな
僕らは後ろをついてまわって 悔し涙を隠して笑って
これが「人生」だなんて 醜いリアルだ

いつからか 失敗ばっか重なって
自信をなくして落ち込んで
目立つことが怖くなって
尖ってるやつを馬鹿にして
だけど何処か羨ましくて
鏡の前でだけ妄想に精を出して

「幸福だ」って意地張った 悲しくて 1人泣いていた
そんな夜から逃げないで
『愛情求めさまよった天真爛漫なディザスター』
そんな自分が好きなら胸張っていいから
どうか 歌って
君なら出来るから どうか 歌って

薄っぺらい友情や
寂しさ予防の恋愛があふれかえる街で
非難の声恐れて 無難な生き方貫いて
自分らしさにさえ無関心になって

「平等だ」って嘘ついた 頭を撫でられ喜んだ
いい子になんてならないで
『調子にのって出しゃばった火をつけ回る異端なスター』
そんな汚名着せられてもいいから
どうか叫んで 歌って
何か変えたいなら どうか 歌って

愛を持って「声」と「言葉」で聞かせてよ
怖がらずに どうか 叫んで 歌って


おりょう☺︎



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