移り変わってしまう自らの「故郷」を胸に大事にしまっているからこそ、 新たなことに挑戦できる。
2021/6/12 芸能記録no.44
「最近出会った、素敵な言葉 第3弾!」
Twitterを見てたら、素敵な広告を見つけました。
上越新幹線車内の広告「東京新潟物語」。
私は、宮崎で生まれてから、18歳で福岡に来て、それから早7年、
ずっと福岡で生きているので、この広告を実際に見たことはない。
東北に旅行も行ったことがないので、一度もありません。
今回、Twitterでこの広告を見つけて、
これまでの広告、多分ほんの少しだけ覗いた程度ですが、
写真に添えられている言葉に、グッときました。
さらに、公式ホームページに記載されていた、社長さんのメッセージ。
この広告は、2019年に幕を閉じたようですが、
一度でいいから、実際に見て見たかったな、と思いました。
今日は、この「東京新潟物語」という広告について、
書いていきたいと思います。
広告。
社長からのメッセージ。
社長の峰政です。皆様にご報告がございます。
シリーズとして8年間続いてまいりました
上越新幹線車内の広告「東京新潟物語」が、この3月、
現在掲載している広告で最終回を迎えます。
「東京新潟物語」は、2011年5月、東日本大震災の大きな傷に、
日本中が混乱しているさなか始まりました。
企画段階より、東京と新潟という、挑戦していく新しい「場」と、
自分をはぐくみ育ててくれた「故郷」という2つを対比しながら、
前に進んでいく気持ちを描こうと始まったものでしたが、
東日本大震災からの復興という時代を受け、
この「故郷」というものの大切さに気付いていく
というところにより重きが置かれるようになりました。
広告は、上越新幹線という限られた空間の中で展開されたものであるため、「東京」と「新潟」という地理的条件がクローズアップされましたが、
これは皆様一人一人がもつ「新しく挑戦していくこと」と
「それを支えるこれまで培ってきた自分の資質」という
ことを象徴しているものだと思っています。
「それを支えるこれまで培ってきた自分の資質」として
わかりやすいのは、やはり、自分が生まれ育った故郷で、
シリーズでは「新潟」という地でした。
ご覧になった皆様、一人一人にある故郷を投影されたことと思います。
また、故郷だけではなく、共に歩んだ友情であったり、
一生懸命取り組んできた部活などであったり、それぞれの心にある、
よりどころが「新潟」として描くことができたのだと思います。
一方、「東京」は新たなことに挑戦していくことでした。
それを象徴するのが東京という場所でしたが、
若い世代はもちろん、年をとっても、新たなことに
チャレンジする人というのは魅力的です。
こうした新しいことに挑戦していくひたむきさ、
気持ちに共感できる方が多かったのではないかと思います。
そんな「東京新潟物語」ですが、故郷というものは変わってまいります。
東日本大震災から8年たち、多くの市や町が新たな希望をもとに、
前に進み始めています。
上越新幹線にもE7系という新たな新幹線が導入されることになりました。
「東京新潟物語」という広告自体が、一つの心のよりどころに、
なっていたのだとすれば、やはりそこから前に進んでいくことが
必要な時期が来たということだと思います。
最後の広告は、
「帰省から東京に戻る日は もう一度初心に帰って上京する日。」でした。
故郷は帰るたびに変わっていくでしょう、
自分が成長したことで見る目も変わってきます。
広かったはずの道路がこんなに狭かったと気づいたり、
新しい建物ができると前に何があったかわからなくなってきたり。
でも、そこに流れる本質はずっとかわりません。
私たちが描いてきた広告が、
こうした皆様の想いとともにあったとするならば、
何よりのしあわせだったかと思います。
移り変わってしまう自らの「故郷」を胸に大事にしまっているからこそ、
新たなことに挑戦できる。
「東京新潟物語」が私たち吉乃川従業員と吉乃川をご愛飲くださる、
皆様の大事な「故郷」とすることを強くお誓いして、
今回のシリーズ広告を終了させていただければと思っております。
「東京新潟物語」を、
長きにわたり、ご愛顧いただき誠にありがとうございました。
2019年3月18日
吉乃川株式会社
代表取締役社長 峰政 祐己
故郷があること。
私は、広告が好きです。
電車に乗っている時も、バスに乗っている時も、
街中を歩いている時や、お店のお手洗いに貼られている広告だって、
いつも、じっと読んでしまいます。
読んで読んで読んで、これはこういう意味なのかな、って、
自分なりの答えを出すのが、そういうのが好きです。
だから、「東京新潟物語」を読んで、
新潟から上京して、戦う地・東京で奮闘する女の子が、
いろんな経験をして、強くなっていく、その姿が頼もしく見えました。
私が1番、好きだったのはこの広告。
私にも、そんな友達がいます。東京に出ている人もいるし、
故郷で頑張っている人もいるし、見知らぬ土地で生活している人もいて、
なかなか会えないし、連絡も取れない人さえいますが、
きっと元気でいるって思うだけで、なんか元気になるんですよね。
私も、もっと頑張れるって、勇気をもらいます。
そして、社長さんのメッセージ。
「新しく挑戦していくこと」と
「それを支えるこれまで培ってきた自分の資質」という
ことを象徴しているもの
一つの心のよりどころに、なっていたのだとすれば、
やはりそこから前に進んでいくことが必要な時期が来たということ
移り変わってしまう自らの「故郷」を胸に大事にしまっているからこそ、
新たなことに挑戦できる。
東日本大震災、日本が悲しみに暮れていた時に始まったこの広告。
当初のコンセプトではなく、「故郷」というものの大切さに、
気付いていくことに重きをおくようになった、と。
受験生や就活生、東京行きの切符を持つ新社会人、
また新しいことに挑戦しようと、
スーツを着た良い歳のオジサンも見ていたかもしれませんね。
新幹線の中でこの広告を見た人は、どんなことを思ったのかな。
どんなことを感じて、どんなことを心に誓ったのかな。
人それぞれ宿る気持ちはそれぞれだと思いますが、
きっと、広告を見た後、窓の外を見たのではないかと思います。
そっと前を見据えて、口元に力を入れたんじゃないかなって。
私もいつか、こういう広告を作ってみたい。
どの写真を選ぶか、どの言葉を添えるか、句読点の位置まで、
一つ違うだけで、多分全く別物になる気がする。
人の心に刺さるものって、どこまでも人が作っていて。
作った人は全く知らない人でも、名前も顔も知らない人でも、
人は、いつまでも「人」に勇気をもらっているんだなって思いました。
私も、誰かを勇気付けられる、そんな人になれると良いな。
おりょう☺︎