林 和弘

『CONTINUE』編集長。単行本編集者。担当書籍は『渋谷音楽図鑑』『中村一義 魂の本』『安彦良和マイ・バック・ページズ』『ピエール瀧の屁で空中ウクライナ』『20年目のザンボット3』『超クソゲー』など。

林 和弘

『CONTINUE』編集長。単行本編集者。担当書籍は『渋谷音楽図鑑』『中村一義 魂の本』『安彦良和マイ・バック・ページズ』『ピエール瀧の屁で空中ウクライナ』『20年目のザンボット3』『超クソゲー』など。

最近の記事

【超先行公開】『CONTINUE BOOTLEG GOTY2023』INTORODUCTION

雑誌『CONTINUE』記念すべき創刊号の表紙&第1特集を飾った「ゲーム・オブ・ザ・イヤー(GOTY)」。それは巨大権力(当時)だった「ゲーム業界」とは一線を画したコンセプトで創刊された雑誌であるがゆえに可能な企画でした。 「ベストゲームも一緒に決めよう」となった理由は「あれだけクソゲーについて書いている人たち(クソゲーハンター)がオススメするゲームには、それ相応の価値と説得力があるのではないか?」。つまり「ゲーム・オブ・ザ・イヤー」は『超クソゲー』とは切っても切り離せない

    • 『SASUKE公式BOOK』発売記念スペシャル企画:イントロダクション「聖地・緑山から世界へ」全文公開!!

      2023年10月25日、そのニュースは驚きとともに日本中を駆け巡った──。「『SASUKE』を基に考案された障害物レースを新たに加えた近代五種が2028年ロサンゼルス五輪実施競技に決定」(TBS Topicsより) この知らせを『SASUKE』の総合演出を担当している乾雅人は、同番組に多大なる愛情を持つ「Snow Man」岩本照からのLINEで知った、と語っている(『SASUKE公式BOOK』86ぺージより/以下同)。 記念すべき『SASUKE』第1回大会が放送されたの

      • 緊急特別企画:君はステキなことはステキだと無邪気に笑えるか?

        ――今号から『CONTINUE』はリニューアルしましたけど、まったく変わってなくないですか? 編集長・林(以下、林)  変わってないと思いますよ。編集長は僕だし、大橋(一毅)さんがデザイナーですから。でも、マインド的には相当変わってると思うんですけどね。 ――それは、どのあたりですかね? 林  登場してる人が若い(笑)。表紙のファイルーズあいさん、音羽-otoha-さん、『魔法少女マジカルデストロイヤーズ』のJUN INAGAWAさん……みんな20代で、テーマは一貫して

        • OTGに捧ぐ~君はそのうち死ぬだろう~

          時に西暦2000年━━。 のちに『CONTINUE』と呼ばれることとなる雑誌プロジェクトを当時の社長からムチャ振りされた翌日、忘れもしない「オタク学叢書」で『ダンバイン』を作ろう! という話でOTGと中野ブロードウェイで資料探しの約束をしていた。資料探しの合間に1階のカフェ・ミヤマで「なんか、会社の命令でゲーム雑誌やることになっちゃってさー」という話をして「いまさらゲーム雑誌!? 絶対売れないっしょ!」「だよねー」みたいな話にはなりつつ、そのとき、いまでも鮮明に覚えてる言葉

          緊急特別企画:『CONTINUE』リニューアルの真相とは?

          ――(『CONTINUE』Vol.81の5ページを見て)思いっきりオフコース的な「ひまわり」の写真を使ってるじゃないですか? 直前のニュースでも「リニューアルします」とか書いてますけど、それって、まさか……。 林 いや、休刊はしないですよ。“CONTINUE”だけに。雑誌廃刊あるあるで、編集後記で「また会いましょう!」って書いて永遠に次号が出ないとか、そんなことはないです。次号は1ヶ月だけお休みして、4月には出す予定ですから。ただ、まあ、いろいろと見直そうかなあ、とは思って

          緊急特別企画:『CONTINUE』リニューアルの真相とは?

          緊急特別企画:『CONTINUE』にとっての「ひまわり」とは何か?

          林 いや、もう、すごいんですよ、オフコースって聴いてました? ――小田和正さんのいたバンドですよね? 別に聴いてないですけど……。 林 いますぐサブスクでも何でもいいから聴いたほうがいいですよ! 僕なんて、いまも校了しながら延々聴いてますからね!(きっぱり)。 林 何がすごいって、オフコースって都合二回、解散してるんですよ。1982年と1989年。そのたびラストアルバムを出して、解散ライブをやって、どっちのライブでも小田和正さんが「言葉にできない」を歌って泣く、という。

          緊急特別企画:『CONTINUE』にとっての「ひまわり」とは何か?

          第6期『ゲゲゲの鬼太郎』は現代のワイルド・サイドを歩く。

          新時代の鬼太郎『CONTINUE』編集長・林(以下、林) 名人! 大変です! いまの鬼太郎って見てますか? ちょっとビックリなんですよ、いまの鬼太郎! 内田名人(以下、名人) もちろん見てますよ。いま鬼太郎を『コロコロ』でやってる段階でビックリですよね(笑)。『ボンボン』でやっていた印象が強いですから、やっぱり。 林 僕、完全にノーマークだったんですけど最初から注目してました? 名人 第6期が始まるっていうので期待はしてたんですよ。まず僕が思ったのは、鬼太郎って10年周

          第6期『ゲゲゲの鬼太郎』は現代のワイルド・サイドを歩く。

          なぜCONTINUEはPCエンジンを特集することにしたのか?

          ――これまで『CONTINUE』はPCエンジンを特集していませんでしたけど、今回どうして別冊を発売することにしたのでしょうか? 『CONTINUE』編集長・林(以下、林) いや、本当にPCエンジンをやる気はなかったんですよ。『CONTINUE』を復活させてからも、PCエンジンをやる気はなかったです。 ――そこまで「PCエンジンをやらない」という理由は何だったんですか? 林 『CONTINUE』は初期に「ファミコン大全」「スーファミ大全」「メガドラ大全」と立て続けにレトロ

          なぜCONTINUEはPCエンジンを特集することにしたのか?

          2019年の小沢健二(仮)ーー全肯定を歌う意思と勇気

          校了中に『So kakkoii 宇宙』を聴いて「なかなかいいアルバムだなあ」なんて思ってたら「薫る(労働と学業)」を聴いて「な、なんじゃこりゃ~!?」と衝撃を受けるの巻。この曲とんでもない。 『犬は吠えるがキャラバンは進む』(1993年)から『LIFE』(1994年)を経て、小沢健二は世の中的にはポップスター、局地的には渋谷系の王子様になったかもしれないけれど、彼の抱えている絶望、諦観は何ひとつ変わってはいなかった。「神様を信じる強さを僕に/生きることをあきらめてしまわぬよ

          2019年の小沢健二(仮)ーー全肯定を歌う意思と勇気