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【#78 ワイン体験記】内子ワイナリー(愛媛県)

1月のワイナリー訪問は愛媛県大洲市にある内子ワイナリーへ。
内子ワイナリーは、お話好きで人間味溢れる方がいる素敵なワイナリーでした!


アクセス

内子ワイナリーは愛媛県大洲市に位置し、愛媛県の中央に位置する。
最寄り駅はJR予讃線「五十崎駅」であるが、内子駅からもアクセスすることができる。
五十崎駅からは徒歩10分ほど、内子駅からは徒歩30分ほどのところにある。
五十崎駅が最も近いが、電車の本数が3時間に1本の頻度であり、公共交通機関で行くのはハードルが高い…
そのため、1時間に1本電車がある内子駅からタクシー or 徒歩で向かうことをおすすめする。
 ※内子駅には常時複数台のタクシーが停まっており、内子ワイナリーまでは、タクシーで900円。

内子駅からはタクシーで向かうことができる

ちなみにタイミングが合えば、ワイナリーのおじいさんが送迎をしてくれるとのこと。
自分も帰りはワイナリーから内子駅まで送迎していただいた。

基本情報

内子ワイナリーは大正時代から続くぶどう園が発端。
昔から生食用のぶどう栽培を行っていたが、お客さんから

「こんなに美味しいぶどうがあるなら、ここのぶどうのワインが飲みたい」

と言われ、ワイン作りを検討。
オーナーがお酒(ワイン)好きだったこともあり、やってみるかとなり、ワイン醸造を始めることになった。
ワイン作りを始めたタイミングは2000年代中頃。
ちょうど政府がワイン製造の免許制度を緩和したときであり、オーナーが福島大学のワイン醸造に関する教授を愛媛大学に呼び込み、愛媛大学で勉強をしながら免許を取得したとのこと。
当時、愛媛県から6人の農家が免許制度の受験をしたが、合格したのは内子ワイナリーのオーナー1人だけだったとのこと。

少し小話だが、2000年代の初期はワイン製造の免許制度が厳しく、ワインを作りたくても簡単に作れない環境だった。
そこで、全国の農家が免許制度の条件緩和を政府に働きかけ、小泉内閣の時に、条件が緩くなり、ワインを比較的に気軽に作れるようになったとのこと。(by オーナー談)

ワイナリーは従業員5人で運営をしており、平均年齢は30代と若い人が活躍している。
年間1.2万本以上のワインを製造しているとのことで、ぶどう収穫後は、フル稼働でワインを製造しているとのこと。
各ワインの名前についている「夢」という言葉は、全国からワインの名称を公募した時に「夢ワイン」という名前があったことと、2000年代のワイン製造免許が緩和されてワインを作れるようになった(ワイン製造の夢が叶ったこと)の2つの理由からこの名称になったとのこと。

ツアー情報

見学ツアーはお店に到着した瞬間に突然始まる。
タクシーでお店の前に着くと、すぐにオーナーが出迎えてくた。
店内にご案内いただき、お店の扉を開けると開口一番に「(オーナーの奥さんに)お茶出して〜」と言って、温かいお茶が机に並ぶ。
温かいお茶を飲みながら、ぶどう農園の説明やなぜワインを作り始めたのかをお話いただく。
お茶が飲み終わったタイミングで、モニターを使って、ワイナリーの紹介が始まる。
具体的な内容は、内子町の紹介、ぶどう園の紹介、ワイナリーの紹介、栽培品種などのワインの紹介を20分程度で行う。

モニターを使ったワイナリーの紹介
モニターを使ったワイナリーの紹介②:右側の方がこのワイナリーのオーナー


その後は、試飲として最大5種類の試飲(ワイングラス)ができる。
試飲するワインはオーナーが注いでくれ、そこそこ注いでくれる。
試飲の時は、多くを語らず、味わっている姿を微笑ましく見守ってくれるので、少し緊張する。(笑)
(ちなみにワインは抜栓してから一定程度時間が経過したものがちらほらあり、風味が抜けているものがあった。)

試飲した白ワイン
試飲した赤ワイン

お店到着から試飲終了までは、事前に1時間程度とご連絡いただいていたが、途中かなりお話が盛り上がったので、約1時間30分滞在してしまった。
ワイナリーは事前予約(メール or 電話)が必要であり、値段は500円。

ショップ情報

ショップは木の温もりが感じられるコンパクトな作りで、販売スペースは最小限で、ワインを楽しめる机が印象的な場所。
各種キャッシュレス決済(クレジットカード・PayPay・iDなど)を利用することができるが、オーナーが端末操作に慣れていないため、現金での支払いの方が良さそう。

店内の様子
販売しているワイン

内子ワイナリーは著名人も来るそうで、1983年に放送された連続テレビ小説『おしん』に出演していた小林綾子さんや俳優の辰巳琢朗さん、酒場放浪記で有名な吉田類さんもお忍びで来るそう。
店内には来店された時の写真が展示されている。

左:小林綾子さん、右:辰巳琢郎さんが来店される様子

栽培品種とテロワール

栽培品種は5種類。
生食用のぶどう栽培をしていた過去から巨峰やピオーネなどの品種や内子町の名産品・山ぶどうを栽培している。

栽培している5品種

ワイン醸造で使うぶどう品種で最も生産量が多いのはベリーAで、昔からベリーAを栽培していたとのこと。
現在は栽培していないが、キャンベルアーリーを栽培していたこともあったとのこと。
今後は、更なる品種の拡大も考えており、ピノ・ノワールなど複数品種の販売を検討しているのことでした。

ワイナリーがある場所の特徴として、寒暖差があること・土壌が岩目であること(砂礫質)。
特に土壌はボルドーに似ているとのことで、評価をいただいているとのこと。

学んだこと

人情味って最大の武器
店内に入った瞬間に温かいお茶が出てくる実家のようなおもてなし、84歳のオーナーが熱を持って話してくれる、ワイナリーの歴史や想いは、機械や展示では感じられない人の温度感を感じる瞬間(とき)だった。
いろいろお話を聞いたら、このワインを買いたいと思ってしまう、何か不思議なパワーを感じた。

まとめ

愛媛県で美味しいぶどうを使ったワインを作りたいとのことで始めたワイナリーは、熱意と人間味あふれた人がおもてなしてくれる素敵なワイナリーでした。🍷

参考情報

公式ホームページ:https://fujibudouen.sakura.ne.jp/uchikowinery/index.html

最高な人生を!
アディオス🖕

<ワイナリー経験値>
ワイナリー訪問数 25軒
ワイナリー訪問済都道府県 1道1都9県

ワイナリー訪問済都道府県🍷(緑:1ヶ所訪問、紫:複数ヶ所訪問)


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