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Clubhouseについての考察

【忘備録】クラブハウスについて
最近、クラブハウスがものすごく話題が出てきており、どうなの?と聞かれることがある。2021/2/09
改めてSNSをビジネスに使う方法についてと、クラブハウスについての所感

●SNSをビジネスに使う方法
Twitterでも、FBでもインスタグラムでもSNSといわれるものをビジネスで使うときには、ゴールを明確にする必要がある。ゴールとはお金にすること。お金にならないで良いのなら趣味の世界。
で、お金にする方法は大きく分別すると
①直接課金
投げ銭とか、寄付とか、そのSNSの機能を活用して直接売上を上げる。有料会員登録とか、サロンなんかもここに入る。
②広告収入
ユーチューブがわかりやすいが、1回動画が視聴されると幾らと支払われる方法と、企業とのタイアップにより、企業イメージの向上や商品紹介になるような発信を行う。
➂誘導販売
自身の商品やサービスに誘導するように仕向けていく。一般的にはカスタマージャーニーマップなどでしっかりと顧客動線を設定し、入り口(顧客との接点)にSNSをもちいる。そしてリンクなどでHPやLPに移動させ購入、または問い合わせを狙う。
④その他
これは確率論として非常に精度が低いのでお金を得る方法に直接的には分類できないが、コミュニティづくりや、コラボづくりなど情報発信をすることで直接的な売り上げにつながらくても、間接的に潜在顧客や潜在パートナーと出会うことを期待する。

SNSをお金にする3つ+顧客や業者との接点づくりがビジネスとして活用する方法となる。

●SNSの顧客目線
ビジネスにおいてSNS疲れがおきる最大の理由は『目的の喪失』である。ビジネスで使う場合において何のために更新しているのか不明になってくると、急激に面倒くさくなる。趣味で程よく付き合っている人の多くは、備忘録として活用していたり記録として活用していて、評価などを求めていない。だから結果として評価につながる。
キャンプ動画で人気になったひろしなどは、まさにこのパターンである。逆にビジネスで使っている人も、上記のお金にする方法のどれかに当てはめてやっていないと、上手く活用ができない。結果として新しいツール探しになりSNS難民になる。

 目的が不明確であると、評価に固執するようになりいいねがつく、フォロワーが増えるなどが大事になる。しかしそれで反応がなければ更新頻度を挙げたり、更新するために色々と新しいことを行うなど、本来のビジネスから遠い活動に陥る。
また確率はゼロではないけど、色々と活動して更新するのは、ものすごく遠回り。そもそもSNSをアップすることは本業ではない。

●可処分時間
目的を明確にしたうえで、最も重要なのは顧客視点である。顧客の行動を要素分解したときに、顧客はSNSをどれだけ使ってくれるのであろうか?
全ての人に平等と言われているのが、死と時間である。その時間は1日24時間であり、この24時間という有限の時間の中で顧客が自社に費やす時間を増やさせることが顧客ロイヤルティの向上につながり、結果購買行動となる。

人は24時間という有限の時間の中で、仕事をして、遊んで、寝て、ご飯をたべるなど行うわけだが、その中で自由に使える時間を可処分時間という。なぜ、テレビやラジオの視聴が下がってSNSやネット配信が伸びているかと言えば、自分の自由な時間に見ることができるからである。

つまりラジオはフロー型という『流れてしまう情報』であり、その中で生放送などは『フラッシュ型』という消えていく情報となる。その瞬間にそこで見るコトが価値となっていた。それに対してネットは『ストック型』でいつでもどこでも、スマホさえあれば取り出せる訳で、時間に拘束されない自由度がある。

●音声SNSの普及
以前から、音声SNSや音声型のネットサービスの可能性が話題になってきた。その理由は可処分時間の増加効果があるからだ。単純にテキストや動画は視覚を奪われる。つまりスマホを見続けるという制約を受けるわけで、視覚を拘束されると他の作業をすることは難しい。

だが音声はながら利用が可能であり、移動しながら、ごはん食べながら、料理しながら、などなど両手がふさがる状態であっても利用可能であるために、自分の都合に合わせていつでも取り出せ、しかも他のことをしながら同時に行えるという利点があるからこそ、マルチタスク化による可処分時間の増加が可能となる。

【クラブハウスについて】
●クラブハウスが非常に話題になっている理由
①飢餓感
一人が招待できる人数が二人までという制限により全員がすぐに利用できないという状況ができた。イノベーター理論で言われるイノベーター(革新者)やアーリーアダプターが活用していることで、質の高い利用者となる。その質の高い利用者は多くの人にとって憧れの存在であるために、その人たちに近づきたい、その人たちの話を生で聞きたいという話題性を作り上げた。
また、システム的には爆発的な拡大を防ぐ事により、サーバーの強化に時間の余裕が生まれるという副次効果も生まれる。それでも日本で展開してサーバーダウンを起こしたが・・・

②二人までの招待による質の高さ
二人までしか招待できないために、招待する人は招待する相手を吟味する。結果としてそれが質の高いイノベーターを生み出すことに繋がり、話題性を高めることに貢献した。IT関連の人はよりレベルの高いIT関連の人へ。芸能系の人は、より有名な芸能系へ。


➂マスコミ効果
上記二つの点で、よくわからないものだけど凄そう。有名人が利用しているとなると、結果としてマスメディアがこぞって特集を組みマジョリティがそこに参加し始める。

●今後のクラブハウスについて
現在クラブハウスは話題性が先行しているが、実際現在のサービスのままであると、ビジネス的に大きな活用は難しいと思われる。
【理由】
①ストック性がない。
リアルタイムでしか聞くことができず、保存も録音も書き写しも禁止されているとすると、その瞬間に常に時間を合わせなきゃいけない。つまり可処分時間を消費する。音声SNSの良さも失われているし既存のSNSのよさも失われている。もっともすぐれているのは秘密感であるが、可処分時間と天秤にかけたときにメインストリームになるかという微妙。


僕は家族と話している時間や、ゲームしている時間、山を登っている時間を犠牲にして人の雑談を聞きたいとは思わない。趣味などが充実している人ほど、可処分時間は有限であり貴重なものとなる。

②マネタイズポイント
ストックとして使えないから有名人が一方的につかうものになる。つまり有名人のルームは行くけどいち個人のルームにはいく理由がない。ROM専門には役に立つが、マネタイズポイントが素人に少ないために、結果として目的が見いだせなくなる。

遊びとしての活用は大いに期待できる。好きな芸能人の雑談を聴けるというのは魅力的だろうが、やはり聞かれることを前提にした雑談はオフィシャルの発言とあまり変わらないわけで、本当の裏話は出てこないのであろう。そうなるとこのSNSの活用って微妙なのかなというのが結論。

2021年2月時点のサービス内容と、状況だけで推測です。

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