東京大学の入学手続きができたら読むサイト
東大合格おめでとうございます!せっかく合格したのだからしばらくはゆっくり遊びたいという人も多いかと思いますが、一方で大学でうまくやっていけるか不安な人も多いかと思います。
自分は2年前に理科一類に入学しました。都内の高校出身ですが、進学校ではなかったため高校同期や高校の先輩があまり大学にいなくて最初は履修登録などで苦労したり不安を感じていました。同じような人や地方から上京してきて東大のシステムのことをよく知らないという人もいると思います。そういった方々に少しでも役に立ったら嬉しいと思って書き始めました。もしよければツイッターなどで拡散してください。
履修登録について
履修を組むときのコツ
進振りの仕組み
困ったとき、相談できる場所
主にこの4つについて書こうと思いますが、そのすべてを網羅しようとすると、かなり記事が長くなるため、役に立ちそうなリンクを載せておきます。実際に自分が入学当初に東大のシステムを理解するために読んだものばかりです。
これだけは知っておいたほうが良いこと
まず1つ目は、東大の手続きは煩雑でわかりにくいこと。出願も入学手続きもなんだか複雑で大変だったことと思いますが、大学に入ってからもそんな感じです。
2つ目は、期限を超えるとやばい!ということ。履修登録に始まり、最初は登録するものがいくつかあるのですが、それらには期限が存在します。そしてその殆どに、期限を超えた場合に救済措置がないと書かれています。登録の期限を超えた場合にどうなるかは確かめたことがないので実際のところどうなのかわかりませんが……
3つ目は、自分で情報を得る必要があるということ。東大には、高校の時のような担任の先生やホームルームと言った制度はありません。なので、「〇〇さん、あれ提出してないでしょ?」と聞かれることもなければ「来週までに〇〇を登録してくださいね」というアナウンスが入ることもありません。授業に出ていても教授が大学のシステムについて教えてくれることはほとんどないです。
スマホのカレンダーや手帳に履修登録などの期限、課題の提出期限などをメモする
信頼できる情報源を確保する
この2つは絶対にやっておいたほうが良いです。
履修登録など重要なお知らせは
に書いてあります。毎日見るのは面倒ですが、慣れるまではここを確認する習慣をつけておくと安心です。
履修登録について
まず、ここが鬼門です。用語が多くて分かりづらい、大学の公式サイトを読んでも何がなんだかわからない事が多いです。
ただ、これについてはUT-BASEという団体がかなりわかりやすくまとめています。上のリンクが新入生向けの記事の一覧ですが、「履修の入り口」と書いてある記事の第一章から第四章までを読めば履修については理解できるはずです。長いですが、これだけ読めばどうにかなると思って頑張りましょう。
ちなみにこの団体はツイッターもやっていて、リプライを送って質問すると答えてくれたりします。あと質問箱もあるみたいです。
別の方が書いたものだと、こちらのnoteも参考にしていました。これも分かりやすいと思います。
履修を組むときのコツ
後述しますが、東大には進振りというシステムがあります。簡単に言えば2年生の前期までの成績が高い人は希望の学科に進学できるが、成績が低いと希望の学科には行けない場合があるというものです。つまり成績は高いほうが良いという話になるのですが、履修を組むときに何も考えていないと頑張ったのにあまり成績が取れないということになる場合があります。
履修を組む際に気をつけるポイントは人によって違うと思いますが、自分が気にしていたことを以下に書きます。
絶対に見たほうが良いこと
同じ時間に2つの授業を入れていないか(これはそもそも登録ができないはずです)
テストで評価するのか、レポートで評価するのか
出席点はあるのか
授業を詰め込みすぎない
2つ目についてはテストがメインのほうがいいとか、テストがなくてレポートだけのほうが良いというわけではないのですが、テスト前に暗記などを詰め込める人もいれば、コツコツとレポートを書くほうが得意という人もいると思います。自分がどちらのタイプかということを考えながら履修を組むと良いと思います。
4つ目もめちゃくちゃ大事です!!というのも、1年生は必修がたくさん入っているのですが、2年生の前期には必修が少ないのです。つまり今、総合科目などを詰め込まなくても2年生の前期に取れば問題はありません。もちろん2年生の前期で落としたら困るから余裕を持って今のうち総合科目や主題科目を取っておくというのも良いと思いますが、それで必修を落としたり低い点数を取ると後々困ります。(自分が1年前期の必修の第二外国語で低い点数を取り悲しい思いをしました)
人によっては気にしたほうがいいこと
1限の数
空きコマの数
自分は朝が苦手なので1限が多いと辛いです。大学生は課題、サークル、バイトと生活リズムが不規則になりがちなので…。必修が1限になっていた場合はどうしようもないです。
それから例えば1限と5限だけのような日があると間が10時から17時5分までの7時間空きます。その間、図書館などで時間を潰すなら良いですが、めんどくさくなって授業にいかなくなる人もいたりします…
英語中級の抽選を忘れてはいけない
英語中級は総合科目のL系列の授業です。これは総合科目に分類されていますが、3単位以上必ず取る必要があります。
そして一番注意しなければならないのは、UTASで履修登録しないと授業を受けられないという点です。必修科目(基礎科目)は自動的に登録されているはずなのですが、英語中級は自分で手続をする必要があります。しかもこれは抽選制です。自分で取りたい授業をいくつか抽選に登録するという作業が必要です。これを忘れると履修できません。
万が一履修を忘れたり抽選に全落ちしても2年生の夏休みまでに3単位取れれば問題はないので一発で留年確定とはなりませんが、気をつけましょう。
撤退はしないほうが良い
授業が始まってしばらくすると「撤退」という言葉を耳にすることがあると思います。これは単位取得を諦めてレポート未提出orテストを欠席することです。当然単位は落とします。「もうこの授業分からんから撤退するわ」といった話を耳にすることがあるかもしれませんが、基本的におすすめしません。撤退しても履修登録したものが消えることはなく一旦0点がつきます。
必修を撤退する場合。これは2年生でもう一度同じ授業を受けることになります。2年生でめちゃくちゃ頑張っても90点などはつかず点数に上限が着きます。
総合科目を撤退する場合。これは2年生でもう一度同じ授業を受けて単位を取れれば1年目の0点は消えて問題ありません。また、別の授業を取って単位数を補うという方法もあります。この場合は「追い出し」という状態になるのですが、それでも撤退した科目の0点の影響は出て、全科目の平均点は少し下がります。「50点の可が着くくらいなら次の学期で別の科目を取って高い点数取ったほうがいい」といったことを言う人がいますが、自分は50点でも可を取っておいたほうが後々得だと感じます。
唯一主題科目と初年次ゼミナールは合否しかつかないので撤退しても問題はありませんが、まずは単位を取ることを目標にしたほうが良いと思います。
進振りの仕組み
これもUT-BASEがわかりやすく解説しているのでこちらを読んでみてください。1年生の前期の時点で進振りに関して今すぐにしなきゃいけない登録はありません。1年の後期あたりから各学部・学科の説明会などがあると思うので、それらに参加するなどしてどこに進学したいか少しずつ考えましょう。
そして学科によって人気・不人気があり、人気の学科に行くためには良い成績が必要になります。
もちろん、不人気の学科はだめということはまったくなく自分の興味があるところに行ければそれで良いのですが、自分が行きたい学科に行くためにどの程度の点数が必要なのか知らないまま1年半過ごして、結果的に点数が足りないと悲しいので、先に自分が興味のある学科に行くためにはどの程度点数が必要なのか知っておくと良いと思います。
これはインターネットで確認することができず、駒場キャンパス1号館2階の進学情報センターに行く必要があります。点数の確認だけなら予約はいらないので暇なときに覗きに行ってみてください。各学科のパンフレットなども見れます。
困ったときには
最初に書いたように東大には担任の先生がいません。しかしだからといって、困ったときに助けてくれる場所がないわけではありません。
パソコンまわりの相談
Wi-Fiに繋がらない、課題の提出方法がわからない(UTOLの使い方)、UTokyo Accountのパスワードを忘れた、オンライン授業に入れない、情報の授業で必要なソフトが使えない、などパソコンまわりの困りごとは情報教育棟(通称JK棟)と図書館に相談に乗ってくれる人がいます。建物のどこにいるか分からなければ受付にて「ECCS相談員はどこにいますか?」と聞けば必ず教えてくれます。
東大の中でこういったパソコンやネット周り(?)の質問を対面でなんでも受け付けているのはここだけです。ちなみにECCS相談員は本郷キャンパスにもいます。
学生相談所
駒場キャンパスの1号館3階にあります。将来のこと、勉強・サークル・バイト・恋愛・家庭、様々なことを相談できます。どのような相談員がいるかが公開されていて、自分に合いそうな方を選ぶこともできます。守秘義務もありますし、ちょっとした悩みでも相談できると思います。ただし予約が必要なので注意してください。直接1号館3階に行っても予約はとれますし、webサイトからも予約できます。
自分は一度だけ行ったことがあります。
他にも
東大の公式サイトにまとめられています。留学生や障害のある学生など、学生相談所よりも特化した相談所もあるそうです。
最後に
毎年たくさん東大に進学するような進学校だとまだ良いのですが、そうでないと最初はかなり不安だと思います。クラスで頼れそうな人を見つけられると良いのですが、人間関係も必ずしもうまくいくわけではないですよね。そうすると大学で孤立して苦労する場合もあると思うのですが、最後に1つだけ覚えておいたほうが良いことがあります。
大学の大人に直接助けを求める
これはすごく大事だと思います。
例えば課題がわからない、友達もいないので相談できず困っている時、直接先生に聞くという方法があります。もちろん公平性のために、聞いたら先生が全部答えを教えてくれるということはあまりないのでしょうけれど、どうやったらいいかわからない場合はヒントをくれることと思います。大学の授業は出席がないものもあり、先生は自分の名前すら知らないことがあります。そうすると困っていても先生の側から自主的に助け船を出す方法がなかなかないのですが、学生の方から助けてほしいといえばどうにか助けてくれることが多いと感じます。自分はALESSという英語の授業で、先生が英語で授業をするせいで来週までにやってくる必要のある課題さえ聞き取れず困っていたところ、授業後に日本語で「来週までの課題を教えてもらえませんか?」って聞いたら、普通に日本語で教えてくれました。
他にも上に上げた学生相談所などに行けば時間を取ってゆっくりと話を聞いてくれます。普段の生活の中で悩みがあれば気軽に行ってみても良いと思います。話を聞いたうえでより適切な相談所が他にあればそれを案内してくれると思います。
よいキャンパスライフを。
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