束の間の晴れ間
ほんの少し、体調が良くなった。体調が良くなると、不思議と夫のことを好きになれた。夫とも、良好な関係になれた。
あぁ、これまでが異常だったんだなァと気づくことができた。妊娠する前まで、夫に対して嫌悪感など抱いたことなかった。
思い返せば、妊娠した頃から気持ちが憂鬱で塞ぎ込むようになってしまった。好きな日記も書くことが無くなったし、人にも会いたくないと思うようになってしまった。
仕方がないので、人とは繋がらずに、自分が心穏やかになる自然を思い浮かべて、それらと意識を繋ぐようにしていた。
それによって、かろうじて生き延びられていた気がする。あの頃から、不調だったのだろう。本格的に調子が悪くなりすぎるまで、気づかなかった。
昨日は、両家顔合わせがあった。穏やかに会を終えることができて、張り詰めていた緊張が解けた。
お相手のご両親はとても温かい方で、夫がとても愛を受けながら育ったことを感じた。ご両親ともにシャイだから、夫は伝わり辛そうなそれらを、ちゃんと愛と受け取っているかは分からないけれど。
こんな素敵なご両親の元で育った夫とご縁を持てたことを、とてもありがたく思った。巡り合わせに感謝の気持ちが湧いた。
昨日は私の調子が良かったので、いつも以上に夫と交流を持つことができて、心が和んだ。そして、どんなときでも私に対して温かく関わってくれる夫の優しさに冷静に気づけ、私はこんなに良い人に巡り合えんだなァと思った。
夫のこの不器用な優しさを大切にしていきたい。夫のご両親のように、決して分かり易い愛ではないけれど。夫が両親から受け継いでいる、誰よりも優しくて温かい愛に気づき続けていきたいと思う。
そして、私も同じように返していけるように。同じように温かいものを向けていけるように。夫のことを、私にできる形で大切にしていきたい。
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