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企業課題解決プログラム・活動報告(株式会社マルヤナギ小倉屋×神戸親和大学PBL授業)

課題テーマ「~兵庫県産もち麦の認知度向上と若年層の市場開拓~」について

もち麦は食物繊維の宝庫であり、血糖値の上昇も緩やかという健康価値が高く、中でも兵庫県加東市で栽培されているキラリモチは、ひょうご農畜水産物ブランド戦略策定品目にも指定された、国産で質の良い食品です。

しかしながら、その認知度は低く、喫食機会もあまり多くないのが現状です。北播磨産のもち麦の認知度を高め、喫食機会を増やすための方法を、「柔軟な発想で、新しい提案を期待している」という期待のもとに大学生が活動しました。

課題解決に向けた活動内容

活動は5チーム(1チームは3人~6人)で構成。学科、国籍、性別の点で多様性を重視したチーム編成になりました。

  1.  (株)マルヤナギ小倉屋本社への訪問
    マルヤナギ小倉屋さんがどのような商品を販売しているか、本社1階の店舗を見学しました。

㈱マルヤナギ小倉屋 本社1階の店舗にて、柳本常務より商品の説明を聞きました


留学生たちは、初めて食べる「おはぎ」に興味深々。思っていたイメージと違っておいしい!

詳しくはこの、キックオフ時の記事も是非チェックしてみてください。
こちら

2. チーム内での提案の作成

課題解決にむけて、課題を段階づけし、取り組む事としました。
課題①:「もち麦おはぎ」の商品の認知度を向上し喫食機会を増やす
課題②:「もち麦」の商品の認知度を向上し、喫食機会を増やす

発表に向けて、下記の視点からグループ内で話し合い発表資料を作成しました。
(1) 商品の提供価値(VP:Value Proposition)を明らかにする
(2) 顧客の候補を考える、誰にどんな価値を訴求するかを考える
(3) プロモーション方法を考える

グループ毎に発表し、方向性につて意見交換を行う学生

3. 最終発表

課題①:もち麦おはぎの認知度・喫食機会の向上
<提案①>
・ターゲット顧客:都会暮らしで地元に帰っていない若者
・訴求価値:懐かしさ
・提案内容:おじいちゃん・おばあちゃん、子供が楽しそうに遊んだり、
      笑っている動画広告

キャッチコピー:“おばあちゃんの味、覚えていますか?”

<提案②>
・ターゲット顧客:観光客
・訴求価値:新しいお土産の形を与える
・提案内容:おはぎの歴史や色の意味、効能を説明する30秒動画を実際に
      作成し、お土産にQRコードをつける

観光客をターゲットとした、おはぎをより、おしゃれにといった提案もありました。


②「もち麦」の商品の認知度を向上し、喫食機会を増やす
<提案①>
・ターゲット顧客:家族の健康を守るために日々奮闘する主婦
・訴求内容:豊富な食物繊維と調理の手軽さ
・提案内容:調理方法の簡易化のため計量スプーンをセットにする
(もち麦を料理しようとした学生の母親が、パッケージの計量を見て
「めんどくさい」と発言した体験を参考に)

<提案②>
・ターゲット顧客:一人暮らしの学生
・訴求内容:素早く、簡単で、栄養と満足感のいく食べもの
・提案内容:お米とのセットで販売。お米にもち麦を混ぜ込んで販売

いつも当たり前にしている、白米を炊く行動の中にもち麦を忍ばせることで、簡単に栄養を取れるしくみを作る。


中国やベトナム人留学生のが自分の国での食べ方をもとにした提案

また、自分達の身近な所から興味をもってもらえるよう、学食のメニュー(カレーやスープ)などにもち麦を混ぜる。期間限定のもちイベントをつくってみる。などの提案もありました。

4. (株)マルヤナギ小倉屋様からの感想

「とても実践的でビジネスに落とし込めそう」という総評を頂きました。

また、「学生からの意見で特に印象深い点が、『パッケージが原因の食べにくさ』で、喫食頻度が高い主食になるもち麦なので改めて消費者視点にたった快適な商品の在り方について見直す良いきっかけになった」との嬉しいお言葉で、学生も達成感を感じている様子でした。


学生の皆さんもとても、充実した表情をされてました。

5. 参加学生の感想

「本格的に会社の方と話したり、商品を考えたりと実際就職してやりそうな事を大学生のうちに出来たことはすごくありがたかった、いい経験が出来たなと思いました。」や、「共通の目標に向けて努力し、意見が対立しても共通点を見出し、互いを尊重し合う友好的な雰囲気がとても魅力的だった」「外国の方との文化の違い実感し、とても興味深かった」
といった、市場調査等のキャリア形成、チームワーク、異文化間交流など、
このプログラムを通して、様々な視点で気づき、学びを感じているようでした。

                               以上。