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Wojtek The Bear 『Shaking Hands With The NME』(2024)
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7/10
★★★★★★★☆☆☆
2016年に結成されたグラスゴーのソフトポップバンド、3枚目のアルバム。
晴れた日曜日に木立の中を自転車で駆け抜けるような、その後シャワーを浴びてソファーで休んでいる時にレコードで流したくるような、とても爽快で心地よい音楽。
プリセットまんまっぽいシンプルなリヴァーヴをかけたクリーンなギターとアコギの刻み、メジャー7thの洒脱な響き、ヴァイオリンの上品な雰囲気、主張の無いリズム隊、そしてクセが一切無いジェントルなボーカル。プロデュースはStephen Streetで、徹底してシンプルな、そして各楽器の分離を強調したクリーンな録音に仕上げている。
Belle And SebastianやCamera Obsucuraらとツアーを行なったりしており、基本的な音、優しさや繊細さなどはそれらのバンドに近いとは思う。ただ、インディロック的メンタリティはその2バンドよりかなり薄く、初めから心地よい機能美だけを狙って100%完璧に作り上げた、徹底したプロの音楽というように聴こえ、それが最大の魅力になっている。(もちろんイギリス人らしい皮肉はたっぷりアルバム名や歌詞に織り込まれてはいるが)
10曲35分。どの曲も全く同じレベルにあるので、一曲だけピックアップするよりも、初めから順に聴いて気付いたら終わっているタイプの音楽。"Slowly, Then All At Once"のコーラスでは言葉さえ捨て心地良さを追求している。