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トリオアイオロス 《melodica meets classics》(2020/1/11)

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『トリオアイオロス 《melodica meets classics》に伺いました。(2020/1/11@ルーテル市ヶ谷)

トリオアイオロス(TRIO AEOLOS)は鍵盤ハーモニカ奏者の宮原裕子さん、ヴァイオリン奏者のヤン・グレムボッツキ(Jan Glembotzki)さん、チェンバロ奏者の山田香織さんによるトリオです。 今回はゲストにヴィオラ・ダ・ガンバ奏者の折原麻美さんが加わり、多彩な音楽が演奏されました。

宮原裕子さんはオーボエ専攻で桐朋学園大学音楽学部演奏学科卒業。その後、鍵盤ハーモニカ奏者である松田昌氏の音に魅せられ師事。教育楽器の枠を超えた表現楽器としての演奏に取り組み、その活動を広げています。

ヤン・グレムボッツキさんはドイツのハノーファー音楽大学出身で、北ドイツ放送交響楽団など有名なオーケストラで第1バイオリン奏者として長年演奏してきました。山田香織さん桐朋学園大学音楽学部演奏学科ピアノ専攻卒業。同大学アンサンブル・ディプロマコース修了。教育芸術社のレコーディングなどにも携わり、コロムビアミュージックより学校教育用CDが発売さしています。

折原麻美さんは国立音楽大学音楽学部音楽文化デザイン学科(音楽学)を卒業、有馬賞を受賞。在学時にヴィオラ・ダ・ガンバを始め、ブリュッセル王立音楽院古楽器科へ入学。優秀賞付きで2016年に修士課程、2017年に研究科を修了。ベルギーのラジオ局 Musiq’3祭、ミディ・ミニム音楽祭(ブリュッセル)、ユトレヒト国際古楽音楽祭等ヨーロッパの主要な音楽祭に出演してきました。

プログラムはマルティヌーのフルート・ヴァイオリン・チェンバロのためのプロムナード、グルックのトリオソナタ第6番、ビーバーの2つのヴァイオリンと通奏低音のためのパルティータ、J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番からラルゴ、ルクレールの2つのヴァイオリンのためのソナタ、C.P.E.バッハのトリオソナタト短調、コレッリの合奏協奏曲第8番でした。

宮原さんが演奏する鍵盤ハーモニカはフルートやヴァイオリンのパートを担当します。特にヴァイオリンパートを吹く場合はブレスのタイミングなど特有の配慮が必要となります。宮原さんの高度な技術と音楽表現によりその技術的な壁を感じることなく、時にヴァイオリンのようにもオーボエのようにも響く鍵盤ハーモニカが、このトリオアンサンブルで示す新しい感覚はとても驚きでした。

グレムボッツキさんの美しいボウイングと古楽奏法による演奏は洗練さを極め、山田さんのチェンバロ演奏はアンサンブルの要として重要な役割を持ち、折原さんのヴィオラ・ダ・ガンバの演奏が加わった曲では奥行と何よりもバロックの音楽の香りがあふれ、とても素敵な演奏会でした!

皆さんもぜひコンパスを使ってコンサートをお楽しみください!


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