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COP29の歩き方(13)〜Green Zoneは...

COP会場には、入域許可証(Accreditation アクレディ。パスのこと)が必要な入場制限区域である「Blue Zone」とは別に、誰でも入ることのできる「Green Zone」というエリアがあります。

公式ウェブサイトより

前回までご案内してきたのは、全て「Blue Zone」なのですが、今回ご紹介するのは「Green Zone」です。公式ウェブサイトには、次のような説明がされています。

グリーンゾーンは、一般市民や民間企業からメディア関係者、学者、若者、先住民コミュニティ、NGO、市民社会、公式なブルーゾーン代表者まで、多様な利害関係者の集まる場所となっています。

COP29議長団によって運営・設置されたグリーンゾーンは、さまざまな参加者がそれぞれの見解を表明できるダイナミックなフォーラムを提供します。活発な議論、パネルディスカッション、デモンストレーションの拠点となり、気候変動対策における現在のイノベーションと潜在的なソリューションの両方を紹介する場となります。

COP29議長団の指導の下、グリーンゾーンのコンセプトは、気候問題への取り組みにおける政府機関とすべてのステークホルダー間の不可欠な協力関係を強調しています。

公式ウェブサイトより(著者訳)

「Blue Zone」からは通りを隔てた向かいに位置しており、シャトルバスの乗り場が隣接しているので、来場者のほとんどは、目の前を毎日通ることになります。

もちろん、パスを持っている人間は誰でも入ることができるため、通勤(?)の途中に入った方もいたかと思われますが、どのような感想を抱かれたのでしょうか。

エントランス付近、人の流れはあるが、入る人は少ない(著者撮影)

というのも、大盛況の「Blue Zone」のパビリオンと比較して「Green Zone」は、天と地との差があったからです。

Green Zone Map(著者撮影)Green Zone Map(著者撮影)

出展者が57と少ないこともあり、建屋の1/4くらいは壁で仕切られて使用されていませんでした。(上図、ハッチング部分)それでも広すぎたのでしょう。残った面積のさらに1/4は巨大なフードコートになっていました。

これはこれで、パスを持っている参加者にとっては、ゆっくりと食事や仕事ができるスペースとして活用されていました(^^ゞ

閑散とした広大なフードコート(著者撮影)

出展していた事業者は、SOCAR(アゼルバイジャンの国営石油会社)やデロイト、KPMG、SAPなど知っている企業の他、不動産、コンサル、銀行などが多かったように思います。

ブースの様子(著者撮影)

そんな中バクーは、「White City」というカスピ海沿岸の旧工業地帯で建設が進んでいる大規模都市開発プロジェクトの模型を展示するなど、唯一気を吐いていました。

Baku White City(著者撮影)

国としては、トルコが華やかなブースを構えていた他は、来年のCOP開催地であるブラジルのベレンくらいしか、見当たりませんでした。

トルコ(左)、ベレン(右)(著者撮影)

環境NGOなどはほとんど無く、国内企業の展示会と言ってよいのでは?

Fin Pavilion(著者撮影)

前回もお伝えしましたが、ドバイで開催された昨年のCOP28では、Green Zoneも盛況だったということなので、バクーというロケーションも大きく影響したのでしょう。

来場者数も、昨年の約65,000人に対し、その半分、約32,000人の登録だったと言うことを考慮しても、致し方なかったのかなと。

来年は、ブラジル。どうなるのでしょうか。
地球の裏側となる日本はともかく、欧州からしてみても、バクーよりはかなりの遠隔地になります。

パスが得られない限り、訪問することはあり得ないですね(^^ゞ

なお、Green Zoneで唯一利用したのが、公式グッズがゲットできる、「COP29 Store」です。まぁ、ここも、フードコートと同じく「COP価格」ではありますが、自分の記念とお土産を買い込んで帰りました。

COP29Store(著者撮影)

ということで、誰もが入ることのできる(とは言え、それなりの費用を支払って登録する必要がありますが)「Green Zone」をご案内してきました。

次は、「COP29の歩き方」も最終回。
「COPの食事情」をお届けしたいと思います。

ちょっと、日本人の感覚から外れている感じもしますが、多数の写真を交えて、ご案内していきます。お楽しみに〜




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園田隆克@GHG削減サポーター
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