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キャリコンサルタント面接試験事例<ケース1>自己効力感不足

<来談者情報>

年齢:45歳
性別:女性
職業:地方病院の医療秘書
家族:夫、子供2人

<ストーリー>

・自分が期待されていないようで、どうしようかと思っている。
・先日、勤務先の先生に「1週間の休暇を取りたい」と伝えたところ「1ヶ月でもいいよ!」と言われた。
・仕事の内容は先生の対応から書類作成まで様々だが、たいてい時間内の早めに終わってしまう。
・文系の大学を卒業し新入社員としてシステム関係の会社に入社し、その後システム構築の仕事に携わってきた。
・お客様や社内にも喜ばれるその仕事の時はやりがいを感じていた。
・出産を機に専業主婦となった。
・下の子が小学生になったことを機に、今の病院でパート勤務を始めた。
・現在の仕事では先生に仕事内容については相談できない。
・同僚もいないため相談できる人がいない。
・最近、夫は仕事が忙しそうで相談しづらい。

<問いかけのポイント>

・子育てをしながらの病院勤務で育児と仕事を両立していることに共感する。
・相談者は「期待されていない」と言うが、そう感じるエピソードは休暇の話以外にもあるのか?
・現在の仕事に「やりがい」を感じていないように聞こえるが、なぜこの病院での仕事に応募したのか?その背景や選択理由について伺う。
・ご主人は奥様が仕事を仕事をすること、続けることについてどう感じていると思われているのか?
・1週間の休暇を取ろうと思ったのは?(きっかけや理由など。)
・出産を機に専業主婦になった時のエピソードや思いは?
・システム関係の仕事でのやりがいを感じた具体的なエピソードは?退職した時の気持ちは?

<口頭試問応答例>

①よかった点・改善すべき点は?

よかった点:相談者の訴えはどこから来ているのか、相談者の思う「期待されていない」と考える仕事観を今の仕事・過去の仕事のエピソードを語ってもらう中で確認できた。
改善すべき点:相談できる人がいないのはどうしてなのか?また夫にはなぜ相談できないのか?など相談者が一人で抱え込んできる理由を聞けなかった。相談者の感じる「期待」とはどのようなことなのかを聞けなかった。

②クライエントの来談目的・主訴・問題点は?

来談目的:自分が期待されていないようでどうしようかと悩んでいる。
主訴:仕事にやりがいを求めたいが、それができないこと。
問題点:相談できる人が周囲におらず孤立している。

③今後残りの面談時間をどのように支援していくか?

相談者は現在の状況や感情について誰にも相談できず一人で悩んでいるように感じる。先生(職場)やご主人(家族)との関係をそれぞれ語ってもらえるように問いかける。その上で相談者が感じている「期待されていない」ということを具体的に明らかにしていくことで相談者が自身が置かれている状況を客観的に捉えてもらいたい。その中で相談者が「ありたい姿」を描き、優先順位を持って整理できるように問いかけていく。さらに、一人で抱え込む必要はないことを伝えた上で相談できていないことをどのように感じているのか振り返りながら寄り添っていく。最終的には相談者自身が自己効力感を持って仕事に取り組めるように支援していく。

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※<ケース1>は無料です。 ※現在限定キャンペーン中で¥2,000→¥1,500でご購入いただけます。 ※問いかけのポイントや口頭試問解答例は筆者の見解ですが、キャリアコンサルタント試験合格に向けて「問いかけのヒント」が詰まっています。たくさんの事例と展開を知ることで「このような展開の仕方もあるのか?!」と気づきを得ていただければ幸いです。

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