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「トイレが怖い」から雪だるま式に増加

前回のnoteに書いた4つのストーリーの3つ目のストーリーから、私のパニック人生が加速しました。 ↓


トイレに行くのが怖い

この4つのストーリーの中で最初の発作時はトイレで起きました。そして、次に大きな発作を起こして病院に運ばれたとき(前回のnote記事の葬式の時ですね)、最初の発作時のことが体感覚で蘇ってきて、トイレに行くのが怖くなってしまいました。

点滴を受けていたのでトイレに行きたいのですが、動けないのです。トイレに行ったからといって何かが起こるわけでもないのに、どこかが痛くで歩けないわけでもないのに・・・行けないのです。理由を探せば「怖い」としか言いようがない状態でした。

自分がなぜトイレに行くのが怖いのか?それさえも分かりませんでした。

この発作から私はどん底へと落ちていきます。
雪だるま式に「不安で怖いこと」が増えていったのです。

トイレに行くのが怖くなっても、それでも自然現象には勝てませんから、毎回勇気は必要だったのですが、どうにか慣れていきました。
でも、トイレが怖いなんてあり得ます???

食事恐怖がはじまった

そして、次には食事が怖くなるということが起こり始めました。
発作を起こしてしまったことがショック過ぎたのもありますが、発作を起こしたとき、お腹が気持ち悪かったのもあり、食べることを躊躇してしまうような状態だったのです。お腹が空いているけど、食べるとおかしくなりそうで、おかしくなりそうな精神状態だからこそ、余計に食べられなくなり……

今度は食べている最中も、妙な緊張感のようなものや不安が自分の中に押し寄せてくるので、発作を起こすまいと、必死でお箸とお茶碗と向き合っていました。そして緊張感のようなものがMAXになってしまった時、咄嗟に椅子から離れ、倒れこんでしまいました。そしてまた病院へ運ばれるという始末。

どうからどうみても、これはパニック発作なのでしょうが、有難いことに私は、パニックから解放され自由に動けるようになっても、まだこれが発作だとは思ってなかったのです。発作というのは、「息が出来なくなるくらいの状態になり、体が痺れて意識が遠のき死ぬぐらいになる」ことが発作だと思っていたからです。

電車恐怖がはじまった

連続して次に来たのは、電車恐怖です。特急電車の中で焦燥感が走り、「このままでは、また発作が起きてしまう!」と思った私は、どうにもこうにも落ち着かず、席を立ってデッキに出たり、戻ったりを1時間繰り返していました。「明らかにおかしい」そんな自分に、またショックを受け、精神状態が不安定になり、ご飯が喉を通りにくくなっていきました。

そして電車に乗る前は、不安感が半端なくなり、緊張感からか食事も喉を通らず少ししか食べられません。そしておそらく低血糖状態でフラフラになり、余計に精神状態が悪化していた気がします。

ここまでひどくなってしまったのは、発作の背景に「お葬式」というものがあったからです。葬式というのは、独特の雰囲気がありますよね。
発作が起きたときのその雰囲気が頭から離れず、その雰囲気にどっぷりと飲まれ込み、そこから抜け出すのがなかなか出来なかったのでしょう。

こんな状態だったのですが、こんな状態になる前に、私は不妊治療のため、婦人科にかかっていました。

病院というのは予約制でしたが、予約時間にすんなり診察が受けられることは滅多にありません。おかしな状態のまま病院に行き、待合室で待つこと数十分。中待合室に案内されたはいいけど、どうにもこうにも緊張感が抜けず、おかしな精神状態と闘っているうちに、その状態に負けてしまったのでした。次が自分の番だというのに!
結局、看護師さんに「気分が悪いので休ませてもらえませんか?」とお願いして別室へ案内してもらい、結局、診察せずに帰るという結果に・・・

この事からはじまり、私は病院も恐怖の対象になってしまったのでした。

もうほんと、雪だるま式に増えていくのですよね。不安や恐怖って……

私の不安、恐怖のすべて

トイレ恐怖 ⇒ トイレに行くのが怖い
食事恐怖 ⇒ 食事が怖い、食べられないことが怖い
電車恐怖 ⇒ 電車に乗るのが怖い
バス恐怖 ⇒ バスに乗るのが怖い
病院恐怖 ⇒ 病院に行くのが怖い
体調不安 ⇒ 体調を崩すのが怖い
予期不安 ⇒ またおきたらどうしよう?と不安ばかり
胃薬依存 ⇒ 胃薬を飲まないと落ち着かない
レジ待ち恐怖  ⇒ レジ待ちが怖い、3人以上は無理
結婚式不安 ⇒ 結婚式が不安で行けない
ストッキング恐怖 ⇒ ストッキングが苦しくて履けない
遠出不安 ⇒ 遠くへ出掛けるのが怖い
葬式不安 ⇒ 葬式が怖い
語る恐怖 ⇒ 自分の症状を語ることが怖い
疲労恐怖 ⇒ 疲れるのが怖い
待ち時間不安 ⇒ 待ち時間があると不安で待てない
外食不安 ⇒ 外食が怖い
高速道路&渋滞不安 ⇒ 渋滞が怖い
入園式不安 ⇒ 入園式が怖い
保護者会不安 ⇒ 保護者会が怖い
卒業式不安 ⇒ 卒業式が怖い
遠足不安 ⇒ 発作が起きたらと思うと不安
予期不安の予期不安 ⇒ 予期不安になることが不安
会食不安 ⇒ 会食がなぜだか怖い
友達といる時も緊張感 ⇒ 友達とも まともに会えない
うつ不安 ⇒ うつになったらどうしよう?と思うと怖い
気が狂う恐怖 ⇒ まさしく気が狂いそうになる
激ヤセ不安 ⇒ 痩せたらどうしよう?と不安
美容室不安 ⇒ 美容室が怖い
歯医者不安 ⇒ 歯の治療が怖い
映画館不安 ⇒ 大きな音が怖い、閉塞感が怖い
遊園地不安 ⇒ 身動き取れず逃げられないので不安
嘔吐不安  ⇒ 外出先で気持ち悪くなったらどうしよう?と不安

多分、まだありますがこのへんにしておきます。(笑)

パニック障害の不安は人それぞれ

私の場合は生活全般において、ほぼすべてが不安なことばかりになっていった気がします。そして明けても暮れても「不安」とか「恐怖」と闘い続けていました。

人によってはパニック発作が起きたのが、キッチンで料理を作っている時だったならば、キッチンに立つことすら耐えがたくなるようですし、ひとりでいる時に発作の経験をしてしまったならば、誰かが傍にいないと不安だと訴える人もいるでしょう。

発作が起きた背景やシチュエーションによって、さまざまな状態が不安の対象となっていくので、本当にやっかいですね。


最初から生きなおす

いろんなことが不安になり、いろんなことが出来なくなり、身動き取れずに生きた心地がしない人もいることでしょう。

普通の人からすると「なんてオーバーな!」と思われるでしょうが、パニック障害という闇に入ってしまうと、異常な心理状態に陥りますから、「なんでこれが不安なの?なで怖いの?」と驚くばかりです。

今まで何十年と生きてきたとしても、また一から「生きなおす」くらいの覚悟が必要となってしまうのです。だから長く患ってしまう…

でも急がば回れ!です。1歩1歩着実に進んでいくことが一番の近道と言えるのは間違いありません。


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