ピラミッド原則 ①OPQ分析 ~山﨑康司著『考える技術・書く技術』要約~
0-0. ピラミッド原則とは?
この記事では、山﨑康司著『考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』ダイヤモンド社を要約します。
この本では、ピラミッド原則を解説しています。ピラミッド原則とは、ライティングにおいて伝えるべきメッセ―ジを明快にし、説得力あるように組み立てるためのフレームワークです。
特徴としては、下記の通りです。
① 読み手起点であるため読み手を説得しやすい
② 伝えるべき主メッセージとその根拠で構成される論理的なピラミッドを作
③ ピラミッドをそのまま文章に落とし込める
0-1.ピラミッド原則を用いて考え、書く手順
下記のステップで考えを構成したあと、文章を書いていきます。
この記事では、1.OPQ分析:読み手の疑問を明らかにするの要約をします。
1.OPQ分析:読み手の疑問を明らかにする
文章を書くにあたって最も重要なのは、「読み手の理解」です。1日に何本もの文書を読むビジネスパーソンが限られた時間の中で、「ビジネスを改善したい」と頭を抱えています。したがって、書き手が伝えるべきメッセージは「読み手の疑問に対する答え」です。
つまり、読み手の理解こそが最重要ポイントとなります。
読み手の疑問を明らかにする方法がOPQ分析です。
O:Objective(望ましい状況)
P:Problem(問題、すなわち現状とObjectiveとのギャップ)
Q:Question (読み手の疑問)
A:Answer(答え/ 文書の主メッセージ)
レール(トピック):望ましい状況と現状を比べるものさし
【ポイント】
QuestionへのAnswerが直接文書の主メッセージになる。
OPQをつなぐレールが一貫しているか?望ましい状況と現状を比べるときは、同じものさし=レール(トピック)で比較する。
読み手を知るために、コミュニケーション・ヒアリングや調査・分析をする。
読み手を主語にして「書く目的」を設定する。書く目的を設定することで、徹底的に読み手中心に考えを構築できる。
例)書く目的:A社の山田社長に提案を受け入れてもらう
レール:売上
O:設定した売上目標を達成する
P:伸びていた売上が伸びなくなったために、目標達成が危ぶまれる
Q:「売上目標を達成するにはどうすればよいか?」、「売上目標を下方修正するべきか?」
※Pから生まれる読み手の疑問は複数考えられる。読み手の状況調査により、最も適切な疑問を探す。A:「売上目標を達成するためには、…すべきである」、「売上目標は、今は修正すべきではない」
2.まとめ
この記事では、ピラミッド原則を用いて考え、書くステップの1.OPQ分析についてまとめました。
文書を書くにあたって最も重要なのは読み手の徹底理解。
読み手のOPQ分析のQに直接答えるAがピラミッドの主メッセージとなる。
次回は、「2.考えを形にする」についてまとめてみます。
出典
山﨑康司著『考える技術・書く技術 日本人のロジカルシンキング実践法』ダイヤモンド社