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変革の時代に求められるリーダーの資質とは—TechGALA Japan 2025 参加レポート

2月4日~6日に名古屋で TechGALA Japan | 地球の未来を拓くテクノロジーの祭典 が開催されました。
私は最終日に、以下のセッションに参加しました。

ファシリテーター

  • 松田さん(株式会社ARISAN)

スピーカー

  • 松村さん(株式会社エドギフト)

  • 前田さん(匠技研工業株式会社)

  • 稲垣さん(慶應義塾大学 環境情報学部・現代アート作家)

  • 田内さん(株式会社デンソー)

席は満席、立ち見も発生する240名の参加者でした。早めに行ったので前から3列目で聞けて良かった~。


大変革時代に求められるリーダー像

AIやデジタル技術が急速に進化し、何もしなければ沈んでしまう時代。
そんな変革期において、個々が持つ能力を大胆に発揮し、情熱を活かせる社会の構築が求められています。
セッションでは、それぞれの立場から、リーダーシップのあり方や変革への向き合い方が語られました。

エドギフト 松村さん:教育の多様性と実体験の重要性

名古屋大学在学中に起業し、知育玩具「テグミー」を開発。
現在は教育事業を展開し、子どもたちに学びの機会を提供しています。

教育における課題

  • 教育はみんな大事にしていることが違う

  • 現代の子どもたちはデジタル漬けになりがちで、実体験に基づく経験が不足している

  • 核家族化により、家族以外の大人と話す機会が減っている

教育に求められる視点

  • 勉強を教えることは当然の前提として、
    「講師自身の経験こそが、子どもたちの教材になる」


匠技研工業 前田さん:リーダーとしての時間の使い方と変革

東京大学法学部出身。弁護士を目指していたが、大学院時代に起業。
製造業向けのSaaS型工場管理DXシステム「匠フォース」を開発。

リーダーに求められる考え方

  • 「リーダー is BOSS ではなく、ミッション is BOSS」

  • 日本のDXは遅れていると言われるが、まだ勝負はついていない

  • 改善活動の文化は強み
    ただ、改善活動だけでは線形的な進化に留まる

  • 「非連続な変革」に向き合うことがリーダーの役割

  • 「痛みを伴う意思決定」も時には必要

  • リーダーは単なる役割のひとつ

  • 「どうせやるなら、みんなでワクワクしながらやる」


慶應義塾大学 稲垣桃さん:アートとリーダーシップ

現代アート作家として活動。8〜9月に東京で個展を開催予定。

教育と挑戦のジレンマ

  • 失敗を未然に防ぐことが教育になってしまっている

  • 「他の人と違う生き方を推奨するのに、リスクを取ることは止められる」

求められるリーダーシップの姿

  • 「1つの正解を求めず、ひとりずつの意見に耳を傾け物事を進めていく力」

  • 「失敗を恐れずに行動する」

  • 「居心地のいい場所から離れてみることで学べることがある」


デンソー 田内さん:視座を高く持ち、変革をリードする

技術企画部にてデータ活用プラットフォーム開発を担当。

各人が能力を大胆に発揮し、情熱を生かす社会の構築
インスパイアリーダーズを育てることを目指して、中部未来リーダーズサロンを立ち上げ運営。

中部未来リーダーズサロンのコンセプトは
・エンパワー
・コネクト
・インスパイア
ということで、多くの仲間を募集しているとのことでした。
実は私平野も入ってます!

自動車業界のパラダイムシフト

  • 「大きな船を動かすのはとても大変」

  • 「変化を恐れず、一歩踏み出すことが重要」

  • 「視座を高く、視野を広く持つ」

リーダーとしての心構え

  • 「枠を超える」

  • 「自分より器の大きい人と付き合うことが成長につながる」

  • 「超爆速で行動する」


リーダーに求められるスキルと社会からの期待

セッション全体を通して、リーダーに求められる資質が浮き彫りになりました。

1. 外向きの視野

  • 内向きの視点ではなく、外から見たグローバル視点での冷静な自己分析が必要

2. 仕組みづくりと組み合わせの発見

  • 「リーダーは旗を立てる存在」

  • 自分にしかできない組み合わせを見つける

3. 海外との接点を増やす意識

  • 海外人材の採用、海外市場への進出を視野に

  • 言語や文化の違いを超える努力が必要

  • 「一次情報を取りに行くことが大切」(現地現物の重要性)

4. 課題設定力とビジョンの提示

  • 「どの課題を解くべきかを決めるのがリーダー」

  • 感情的にビビッドに響くテーマを見つける


まとめ

今回のセッションでは、リーダーに求められる視座の高さや、変革への向き合い方について多くの示唆を得ました。
これからの時代、単なる「管理者」ではなく、変革をリードする存在としてのリーダーシップが求められます。

「ミッション is BOSS」 の考えを持ち、自分だけでなく周囲もワクワクできる環境を作ることが、これからのリーダーに求められるスキルなのかもしれません。

あと、最後残り10分で質問タイムあったんですが、自称「ファーストペンギン」なので、しっかり挙手にて質問させて頂きました!笑

稲垣桃さんに「現代アートが含む世の中への問い はどう感じ取ったらいいのか?作品のタイトルや説明書きを読んでから鑑賞するのがいいのか?」という質問させて頂きました。

回答としては、「作者からこう見て欲しいというのは無い。作品は是非自由な気持ちで見て欲しい。純粋に作品をみて感じた気持ちを大切にしてほしい。」ということでした。

いまのところ現代アート作品をみて湧き出る気持ちがなくて困ってたりするのですが、何か隠れてるんだろうと思って見るようにしてます。今年は感じる心を育てたいなと思ってます!

写真は、スピーカーだった稲垣桃さんと、恩師でもある名古屋工業大学名誉教授の岩田彰先生と、元IIJ(インターネットイニシアティブ)の荒木さんと。
稲垣桃さんは、株式会社クオリア代表取締役 稲垣真琴さんの娘さんです。

それぞれ20年以上のお付き合いになり、現地でたまたまお会いして思い出の写真撮影をしました。

ご縁に感謝