夏の農作業では文字通り死ぬほど水を飲まないとムリだった
ビニールハウス栽培に対して「ずるい」と感じる人がいるのも理解できますが、自然界の気候を利用しながら、温度の管理や雨風から農作物を守れるという人類の工夫が農業を進歩させたのも事実なのです。安定した品質や収穫量は、需給バランスも安定化してくれて、双方向に良い話でもあります。
そして、「ずるい」という言葉から誤解されることが多いのですが、ビニールハウス栽培が楽なのか、と言われるとそうでもありません。
そこそこの規模のビニールハウスの設置作業は小屋づくりくらいの作業です。栽培中はほったらかしにすると温度が上がりすぎるので、毎日の気候をみながら側面のビニールを上げ下げしないといけません。台風や大雪の時には、壊れないように対策したり、それでも壊れるところは壊れるので修理に追われたり。
更に、想像を超えていたのが、夏のビニールハウス作業の暑さです。
まず、前提として農家は長袖を着ないといけません。肌が露出していると農作物に触れてかぶれてしまいますし、怪我や虫刺されの危険もあります。何より直射日光を浴び続けるのは体力の消耗につながるからです。
そんな状況で、ビニールハウス内は、真夏に40度近くになる外の気温を下回ることがなく、日光を避ける場所もありません。
汗が滝のように出て、水を飲んでも飲んでも足りないのです。
朝用意した2Lの水は直ぐにになくなるので、水道水を継ぎ足し継ぎ足し。
身体が驚かないよう、冷水ではなく常温水を。
水を飲み続けると、欲しているのに身体が受け付けなくなってくるのですが、そんな時はペットボトルに少し塩を入れるという知恵も身につきました。
自然と毎日5Lの水を飲むようになっていました。
というか、5L飲まないと持たない状況と言ったほうが良いかもしれません。
そんな時に、水にも致死量ってあったよな、と調べてみると、なんと6L!
僕は毎日水を5L!(家に帰って煽る2Lのビールは除く)
ギリギリセーフな数字だったわけです。もちろん、汗として出て行った水分を補ってるので、実際はへっちゃらなんでしょうけど、ビニールハウス作業も大変だよ、というエピソードとして、少し共感してもらえるのではないでしょうか。
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CONNECT TABLES 田村圭介
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