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読書録:異世界に救世主として喚ばれましたが、アラサーには無理なので、ひっそりブックカフェ始めました。|和泉杏花
ある日突然『救世主』として異世界に行かなくてはならなくなってしまったツキナ。断ることができないため、山奥でひっそりとブックカフェをひらくことにしました。そこでお客として訪れた騎士のイルと出会います。(こんちゃ)
キーワードはアラサー
タイトルの通り、ツキナはアラサー。そのまま異世界に呼ばれたので、天以後もアラサー。序盤は転移する経緯がかかれていますが、落ち着いていて冷静で現実的。現実と同じ精神年齢でえがかれているので、しっくりはいってきます。私がちょうどその年代なので余計に感じるのですが、異世界もののストーリーの場合、設定が30であっても主人公の思考が幼すぎたり子どもっぽすぎることがあって引いてしまうことがありますが、そんなことは全くありません。
スローライフを送りたいツキナの性格もありますが、世界観が30代でちょっと大人向けのライトノベルという感じ。同じ救世主の娘(小学生~中学生くらい)がとても幼く、対照的に書かれているので余計に大人感が漂います。
救世主にはなりたくないツキナ
ツキナが呼ばれた地域には、既に『救世主』の娘が呼ばれていて王国に保護されていた。だか、その救世主の娘は何もせず第二王子の庇護を受けてわがまま放題好き勝手に生活をしながらも、魔法を覚えることもしないので当然国に役立つことは何もしていないので王宮の空気がとても悪くなっていた。イルは騎士団の団長として指揮していたが、そんなこんなで王宮内でのいざこざが絶えず息苦しさを感じていた。そんな時にたまたま馬で遠出をしたときにたどり着いたのがツキナのブックカフェ。読書が大好きで読書でストレス発散していたイルはツキナのブックカフェに毎日通うようになる。
ツキナは異世界転移してからも、最初に神に宣言した通り山奥にずっと引きこもっているので街の様子やこちらの世界のことについては疎い。救世主だと誰にも知られたくないと思っていたからなのだが、イルや神との会話の中で救世主の娘のことを知り、また救世主の娘が魔法を覚えないことでいずれ魔力をコントロールできずに暴走して国をつぶしてしまう可能性があるということを知っていく。
もしも万が一国がつぶれることがあるならば、自分の力でどうにかできるかもしれないと思いつつも、"救世主"の娘に対してあまり快く思っていないイルに知られてしまったら嫌われてしまうのではないかと思い、悩むようになる。
しっかりしていても臆病なところもある
ツキナは自分のマイナスになることはしないし、もしものことを考えて行動をする。毎日のようにブックカフェに通うようになったイルに気持ちが傾いていることに気が付かないフリをしたり、かといえば会えなくて落ち着かない気持ちを素直に受け止めたりと、かわいらしい部分もある。
1~2時間程度で読める文量
とても読みやすく、登場人物も少なめ。また難しい"用語"もないのでサラサラと読めます。ツキナとイルにフューチャーしていて、時系列通りに進むのでちょっとした移動時間に読みやすい内容です。
私がしばらく離れていたライトノベル・異世界・ファンタジー小説にもどってきたキッカケの1つがこちらの小説。私が同年代の女性に一番紹介したい作品です。
マンガも原作小説もおすすめ
原作はWeb小説で、pixivノベルに掲載されています。原作とマンガの両方を読みましたが、セリフも展開も原作通りに進むので違和感がありません。好みの方を読まれると良いかな?と思います。私としては、原作を読んでからマンガを読むと頭で描いた風景やツキナとイルが、その通りに動いていてとても感動したのでおススメです。
最新話は裏サンデー、MangaONEなどで無料で読めます。私のように読みながら過去に戻ってみたり、繰り返し読みたいと思う方は、Kindleで1冊650円なので買ってしまった方がお得かな?と思います。
後編は2020年5月に発売予定になっています。
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