大切なのは当事者意識だった

大学を卒業して18年。以来、私は広告・プロモーションの
仕事に携わってきました。始めはイベントのプランニング・
プロデュース、そこから広告全般のプランニングに拡がり、
いつの間にかブランディングや事業開発のプランニングにも
関わるようになっていました。

2014年に制作会社を立ち上げ、ある程度はやっていけるく
らいのお仕事もいただいてきた最中、2020年に新型コロナ
の感染が拡大。関わっていた様々なプロジェクトが頓挫し、
仕事を失いました。

売上が減っていくことに困窮しながらも、私は以前から感じ
ていた「広告業の衰退」について深く考えました。インター
ネット、SNSが急速に発展していくことで、人々のコミュニ
ケーションも意識も変化し、広告やプロモーションの効果が
薄れてきている。加えて日本経済の低迷により、事業者側も
大規模なメディア展開を望まない。

広告市場は縮小傾向。シェア取り合戦となっている。その流
れはこれから先も続いていくはずです。

2020年4月、緊急事態宣言発令。私は電車を避けて事務所
まで自転車通勤をはじめました。そして事務所まで約18km
という距離においては、電車よりも自転車の方が速いことに
気づきました。高低差の少ない都心では、思いの外自転車は
使えるのではないか。

2020年8月。
仕事がなくなり、時間を持て余していた私は、可能性を感じ
自転車屋の仕事をはじめました。これがいいきっかけとなり
ました。当たり前ですが、お店での仕事はBtoC。相談をもち
かけた当事者に対してモノを売り、技術を提供します。この
当事者意識がとても重要だったことに、いまさら気づきました。

私が感じていた違和感は、広告業に対してというよりも、
BtoBにおける当事者意識の薄さでした。

私が本気で向き合える世界は、BtoBにはない。
心から打ち込めるBtoC事業を作る。
コロナというピンチを転機に新しい生活を手に入れたい。
と、新事業開発に高ぶっている今です。

いいなと思ったら応援しよう!