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constant

こんにちは。
こんしるです。



問題作高難易度謎解きワールド「constant」の解法の一例、および制作にあたって目指していたコンセプトをまとめてみました。


繰り返しですが、実験的に勢いで作ったワールドのため皆さんがいま抱いている感情を悲しいほどに予想できません……

このnoteを読んで多少気が晴れたり、納得したり、あるいは納得できなくなったり、いろいろあるかもですがどうにかモヤモヤが変化してもらえれば幸いです。








解法例-Extreme

Extremeは5つすべての問題のほとんどの部分を黒く塗られており、ヒントがほとんどない状態で解く必要があった。(そもそも「Extreme」の名前すら判読不可能だった。)(実はちゃんとExtremeって書いてあった 塗りつぶされてたけど)


この状態で解き明かす上でとても重要な要素は、「推測力」と「信じること」だった。

少ない手がかりからまず問題自体を復元する推測力が必要で、そのヒントから何が得られるか、違和感をどのように整理できるかが重要である。

また、推測するだけであれば無限に多い可能性を考えられるかもしれない。天下り的だが、その無限の可能性の中で「こうなっているといいな…」と信じて繋げていくこと必要があった。


以下では想定していた解き筋を紹介する。


まずはそれぞれの問題を見ていきながら、少しずつ共通する答えを確定していこう。



まずはこの問題。

以降、この問題を「石の問題」と呼ぶことにする。

この石の問題からは以下のような手がかりを得ることができる。

  • この謎では縦に情報が列挙され、左側に〇が横一列にいくつか並び、三点リーダーを挟んで右側に説明が並んでいそうである。

  • 左側の〇は「=」で上下が繋がれている。なにかしら同じものが縦に並んでいるようである。

  • 上から三つ目の〇の右側には「答え」と書かれている。このことから、この左側はこの問題の答えが書かれていそうである。

  • さらに、この「答え」の行は問題の画像のちょうど中央にあり、各行の配置を考えればこの下に2行続いているかもしれない。


これらから、この謎が「答えの文字から一部を変えた言葉の説明が並び、=で同じ文字が来ることと説明から推測する謎」であることが推測できるかもしれない。


そして、一番上にある「石」に着目しよう。
この「石」の直後に中黒「・」が来ている。「石」に続いて文字が来て言葉や文章になっているわけではないようだ。
すると、ここでは「石」を含む何かしらの言葉の列挙が行われているのではないか。

「石」を含む列挙には、一体何があるだろうか。
問題の右側の残りスペースからも、さほど列挙がたくさんあるわけではないように見える(あるいは三点リーダー「…」による省略があるかもしれないが)。




そう。

石・はさみ・紙、つまり「じゃんけんの手」である。




ここまでもし推測できれば、なんとなく「左側には『じゃんけん』か、それに関連する言葉が来そうだな」というところまで考えが至るだろう。





次にこの問題。

以降これを「ハエの謎」と呼ぶことにする。

ここから得られる情報は、以下のようになる。

  • 左右を向いた矢印が見えている限り4つ並んでいて、左側の2つの下にはイラストがある。

  • 特に、左から2番目のイラストは「ハエ」であろう(羽が2つ見えていて、灰色)。

  • 一番左のイラストは赤い何かがいるようだ。


ここで、ハエの上の矢印も赤い何かのイラストの上の矢印も左を向いていることに着目しよう。

ハエの上の文字が左を向いていることから、もし矢印の順に辿るとハエになるように左から「エハ」と文字を並べることができれば、光明が差しやすいかもしれない。




この赤いモノは「タコ」である。
そう、「コタエハ」と続く文章になっている。


もしここに気づくことができたら、「答えの単語は前半と後半で分けるとそれぞれがイラストを伴いうるような言葉になる」ことを情報として得ることができた。




次にこの問題。

以降この問題を「箱の問題」と呼ぶことにする。

平仮名が書かれた5つの箱とともに問題文が「並べる」だけ判読できる問題の画像があった。

推測の域を出ないが、この問題では平仮名が書かれたはこを使うこと、何かしらによってこれらを「並べる」ことを考えると、どうにか箱を並べると答えの言葉や何かしらの文章が得られるものなのではないか、と推測できる。


もちろん箱を全て並べる保証もなければ、展開図にしたり斜めから見て複数文字を拾うこともできてしまうが、もし仮にこれが答えの言葉になるのなら、箱の数と同じ平仮名5文字の言葉が答えになる可能性があろう

繰り返しになるが、全く以てこれを確信に至らしめる情報はこの問題からこれ以上得ることはできない。




ところで、ここで「石の問題」や「ハエの問題」を振り返ってみる。

石の問題では最上段に「じゃんけんに関係がある言葉」が入りそう、という推測があった。
これがもしそのまま「じゃんけん」だったら、最上段は5文字、〇をイコールでたどっていくなら答えも5文字なのではないか。

ハエの問題では「コタエハ」に続いて文字が並んでいた。
もし文字数と矢印の長さが対応しているのだとしたら、ハエのイラストの隣から一番右の矢印の右端まででちょうど5文字ぐらいの長さではないか。


これらの情報を総合すると、答えはひらがなで5文字、そして最後の文字が「じゃんけん」と同じく「ん」である可能性が少し高いように感じられないだろうか。


もちろん憶測の域を出ることはできないが、ここは一旦これを信じることにしてみる。


さらにもし仮にそうだとしたら、小文字しか入っていない箱が何番目かに並ぶはずであろう。ということは答えの5文字には小文字が含まれるということになる。



次はこの問題。

以降、この問題を「十の問題」と呼ぶことにする。

二つのフォントの違う「10」が左に並び、三点リーダーがあって、右側が塗りつぶされている。

このフォントの違いに気をつけよう。フォントが違うのには理由があるはずである。左の「10」と右の「10」で表しているものが違うのだとすれば、いきなりこの三点リーダーの右に「答え」しかないような問題では成立しない。

フォントの違う「10」に法則を与える、何らかの例示が存在するはずである。

例示が並び、フォントの違う「10」のようなもの、おそらく数字ではないだろうか、これを変換することができれば、それが答えになる。

つまり答えは「フォントの違いによって何らかの区別がされた数字を並べると、それぞれのフォントに表象される何らかの法則に従って読める言葉」である。
すなわち「10」にルールがあってなんかの言葉になる例示(もちろんこれが答えになるかもしれない)っぽいことが起こっているのが答えのワードだ。




次はこの問題。

以降この問題を「線の問題」と呼ぶことにする。

この問題は情報を絞ることができる有益な問題であった。

まず見えている範囲から、次の情報を得られるだろう。

  • 四角の枠が画像の中央やや右に位置し、そこから下に矢印が伸びている。

  • この矢印の形から想像するに、枠の上にも上から下に向く同じ矢印が、枠の右にも左から右に向く同じ矢印が並んでいるように思える。もしかしたら枠の左側にもあるかもしれない、と推定できる。

  • 下の矢印の下には何らかの漢字が書いてある。がんばって復元しようとすると、糸偏で右側の上側に「白」の文字がある漢字のようだ。そのような漢字のうち、十分使用に耐える(一般に常用とされる)ものは「綿」「線」の二つぐらいである。


さて、四角の枠から上下左右に矢印が伸び、その先に漢字があるということは、これはどのような問題だろうか。


そう、和同開珎である。
それぞれの矢印の前と後をたどると二字熟語になるように、真ん中の空欄にあてはまる漢字を答えるパズルだ。

つまり、見えているこの枠には「線」または「綿」が二文字目に来る二字熟語になりうる漢字が入ると考えられる。

ところで、この四角の枠が画像の中央にないことにも注目したい。やや右に寄っており、この空欄に入る漢字だけが答えにしては不自然な配置である。

左側にも同じような和同開珎があるのではないだろうか。
そう、ふたつの空欄に当てはまる漢字をつなげて答えは二字熟語になるのではないか。

これまでの推測でひらがなで答えが5文字かもしれないことを考えると、二字熟語になるのは確かに自然にあてはまりそうな気がする。



次の問題。

以降、この問題を「八の問題」と呼ぶことにする。

これは一転してあまりにも情報がない問題だった。おそらくこの問題から答えの言葉を推測しうる情報を抽出するのは厳しいと思われる。

しかしこの問題には少しだけ違和感があったかもしれない。

一見するとカタカナで「ハコ」と書いてありそうだが、よく見るとこれはカタカナの「ハ」ではない。漢数字の「八」になっている。

なぜ「ハコ」ではないのか、そしてなぜ「8個」「8こ」「八個」「八こ」ではなくこの表記になっているのだろうか。


最後に、中央にあったこの問題。

以降、この問題を「黒の問題」と呼ぶことにする。

全く情報がない。ただ回答パネルがあるだけである。

このワールドの仕様「すべての答えは??に統一されている」を踏まえれば、これ以外の問題から答えを導くことでこの問題を解く(答えを入力する)ことができるだろう。

逆に言えば、他の問題から答えを導かなくてはこの問題に答えることはできない。




ということで、一旦ここまでの情報を整理する。


すべて憶測の域を出ないが、なんとなく整合が取れそうな感じでまとまっていることから信じることにしてみよう。

  • 答えは5文字のひらがな

  • 最後の文字が「ん」

  • 小文字が入っている

  • 前半と後半に分けて、それぞれイラストがつくような何かになる

  • 数字に関係する何かを並べた問題の答えになる

  • 漢字だと二字熟語になる

  • 漢字だと二文字目は「〇線」「〇綿」という形で熟語になる



前半3つの手がかりから、答えが「〇。〇〇ん」「〇〇。〇ん」「〇〇〇。ん」のいずれかの形になることが分かる。


二つ目の条件「最後の文字が『ん』」と、最後の条件「『〇線』という形で熟語になる」から、漢字で書いたときの二文字目を挙げてみる。

ただし、ここでも「マイナーすぎる熟語が急に問題に出てくることはないのではないか」と一種の譲歩をしてみる。するとこんなところだろうか。

  • 木綿

  • 海綿

  • 暗線

  • 沿線

  • 延線

  • 幹線

  • 琴線

  • 混戦

  • 三線

  • 新線

  • 伸線

  • 戦線

  • 前線

  • 単線

  • 断線

  • 点線

  • 番線

  • 本線

  • 準線

このうち「〇。ん」となるのは最後の「準線」だけだが、「楕円・双曲線・放物線で、曲線上の点から焦点に至る距離との比が一定であるような定直線」を急に和同開珎の答えに用いるのは不親切すぎること、「じゅん」に対応するイラストも数字に関わるものも何もないことから、不適当ではないか、と考えられる。

するとここから、「〇。〇〇ん」「〇〇。〇ん」パターンに絞られる。

さらに、「〇〇。〇ん」で二字熟語になる場合、それぞれの文字はどのような読みになるのだろうか。後ろ二文字「〇ん」が二文字目である以上、一文字で「〇〇。」と発音させる必要があるが、そのような漢字は存在しない。
あるいは小文字を連続させれば「逆境」の「逆」のように読みとして存在しうるが、箱の問題には小文字が一つの箱にしか登場していない。


ここまでで、「〇。〇〇ん」と読む五文字になることが推測できる。


前半後半で分けるなら、「〇。〇」「〇ん」の二つだろう。
これらがイラストになる何かしらであって、さらにフォントを使い分けた数字に関わる何かになっている。



ここでもう一度、「線」に繋がる熟語リストを見てみよう。「〇ん」が何かしら数に関わるものになるということで考えれば、

  • 三線(3)

  • 戦線(1000)

  • 点線(10を「テン」と呼んで)

の三つが考えられる。


ここで、箱の問題に登場する文字を調べてみると、このうち作成可能なのは「てん」のみである。


ハエの問題でも、なにかしらの「テン」のイラストがあると考えられる。点かもしれないし、天かもしれないし、動物の「テン」かもしれないが、なにかしらイラストになりうる。


すると答えは「○。○てん」かもしれない。



ここでもう一度十の問題を考えてみよう。

「10」を「テン」と読む法則がなんらかの形で存在するなら、今見えている2種類の「10」のうちどちらかがこれに該当すると推測できる。

ではもう一種類の「10」はどのように処理すれば良いのか。
「10」を「テン」とそのまま英語で読んだ以上、日本語でそのまま読んだ「じゅう」が入ると考えるのは自然だろう。

すると、「10 10」で「じゅうてん」、すなわち「充填」と言葉になる。
この可能性に期待し、日本語読みで「○。○」となる数字を探してみよう。

  • キュウテン

  • ジュウテン

    • 例示にあるので無視

  • ヒャクテン

  • チョウテン

このうち「キュウテン」と「ヒャクテン」はそれぞれ「九点」「百点」にしか変換されない。これでは「九」あるいは「百」の部分になんの必然性もないし、何点でも良くなってしまう。また、該当するイラストが存在しない。

一方、「チョウテン」のみ「頂点」という言葉に変換される。

確かに、「ちょう」から蝶のイラストがあることが連想できる。


ここでこの推測をより確実にするのが、先ほどスルーした八の問題だった。


「八コ」しか見えていない、不思議な表記のこの問題。
パッと見「ハコ」と読めてしまうのに、実際は「8個」と書いてあるのだ。

「ハコ」と、「八コ」。


箱に8個あるものは「頂点」である。

何かしらのなぞなぞのような形で、ハコの表記と八コが併記された問題だとすれば、この表記になっている理由にもなるし、答えが「頂点」に定まる。




以上の推測に基づき、「頂点」という答えを導くことができた。



もちろん推測の域は終始出ることはなく、これが間違った答えである可能性は十分にある。

しかしこれが正解であることを確信に変えるためのアイテムがあった。

そう、黒の問題には「キーボード」という「答えを確定させるためのアイテム」が存在する。

キーボードは何回も入力可能だったため、可能性をある程度絞ってから何通りか入力して答えを確定させる手法も当然考えられよう。

このようにしてこのワールドを"クリア"することができた。



解法例-hard


hardの場合、全てが黒塗りされていることはなく、見える範囲は格段に広くなっていた。

ただしやはり肝心の情報の部分は大部分が隠されたままになっており、どれも単体だけで答えを導くことは困難だった。







Extremeと比較すると以下のような情報の変化があり、逆に情報の変化がない。

  • 石の問題では、

    • 答えが5文字であること

    • 石と何かと何かの3つの要素が並列されているものが最上段にきている

    • 5文字目が同じである

  • ハエの問題では、

    • 答えが5文字であること

    • 答えのワードは前半3文字と後半2文字で区切れる

  • 十の問題では、

    • 1 10000が追加され、これでも読めること

    • フォントによる二種類の数の読み方があること

  • 箱の問題では、

    • 特に変化がない(箱を操作することで答えにたどり着くことは相変わらずできない)

  • 線の問題では、

    • 答えが二文字の熟語であること

    • 後ろに繋がる文字が「綿」ではなく「線」であること

    • その他繋がりそうな漢字のパーツ、特に一文字目は下半分に「T」の文字を上下反転した形がある漢字が来ている

  • 八の問題では、

    • 問題がなぞなぞ形式の問題であること

  • 黒の問題では、

    • 問題の答えを流用すること

    • 答えが5文字であること

    • 結局他の問題から答えを導く必要があり、本質的には何も変わらない

多少ヒントが増え、答えが5文字であることが最初に確定するなどの変化はあるが、結局推測を重ねて解く必要があることに変わりはないことに注意が必要である。(想定解法はおおむねExtremeと同じなので省略。)



制作にあたって

COPERATEでは「既に確立されつつある『謎解き』と『ワールド』のセット(僕は勝手に謎ワprefabと呼んでいます)の構造そのものを問題として包括すること」がテーマでした。

collideでは「謎解きワールドを取り囲む『VRChatプラットフォーム』という、構造的に不可避だが意識されない要素を明示的に体験の枠内に取り入れること」を目指していました。
(サムネを使うとか、VRChatのメタデータを使うとかではなく、「プラットフォームの機能を解くためのギミックとして使うこと」に焦点を当てています。)

一言でいうなら、よくある謎解きワールドに帰着したくない!!っていう逆張りが常にあります。

で3つめのワールドを作ろうとして、マ~ジで難航してしまったので息抜きに作りました。


今回のconstantのテーマは「『解く』とは何か?」です。

「与えられた一つの問題に対応する答えを導く」という問題と答えの一対一対応の関係性を破壊するものはなにか、と前々から考えていたりしました。
「解きなおしたら別の答えが出る」という「一問題多解答」はあっても、「多問題一回答」という形式を見たことがなかったので作りたさがあったんですよね。

実際、結構前にペンシルパズルにハマってた時期にペンシルパズルでそれを作ろうとしたことがあって、一部の情報が欠けたスリザーリンク・ましゅ・ヤジリンで答えの輪っかが同じになるので、それぞれで推測して解くみたいな感じです。完成させたかは覚えてないな… 
普通に面白い概念だと思うんですけど見たことないんですよね。あるのかな。

ただこれには「必然的に難しくなる」というネックな問題がありました。
多問題一解答の形式にするには、何らかの手段で「一問だけでは解けないが、複数あると初めてできる状態」にする必要があります。
でも、普通はそれだけで解けない問題を見て他と組み合わせるとか問題を復元するとかでもなく「これからここまでが分かる」とはならないですからね。そもそも問題として認識されるハードルがあるわけです。
それにどうしても「これは多分、和同開珎……?」みたいに謎解きそれ自体を知識として要求されてしまうので。

ってことで手をつけてなかったんですが、「81 SQUARE」なる高難易度だけどおもろい謎ワでテンションがぶちあがったところで作者のranceさんに「難易度やばいのも見たい」的なことを言われて、興が乗ってこうなりました。


さて、「『解く』とは何か?」の話に戻ります。

このワールドはどの問題もそれだけで解くことができません。そもそも問題に答えるための土台である、大前提「問題」がないので、仮に答えっぽいものが出てもそれは可能性にすぎません。決して確信できないのです。

しかし、なんとなくこれだとどの問題でもつじつまが合いそうだな、という一種の信用を基に、最後の答えを入力するに至るわけです。というかそれしかない。

そして1つ恐らくこのワールドをクリアした皆さんに共通することがあると思っています。

答えを導いた時、そして最終回答をしてこのワールドをクリアした時、他のワールドにあるような「解けたときの爽快感」「達成感」は薄かったはず。

なんなら、「え、なんでこれで正しいの?」となる方もいることでしょう。


これについての理由は僕なりにはっきりしていて、キーボードに回答を入力して正解音が鳴りCLEARと表示されるのは「問題を解く」という行為のまだ途中段階でしかないからです。キーボードはあくまでも「答えのワードを確定させるためのアイテム」でしかないのです。

通常問題が「解ける」のは回答を入力する瞬間ではなく、問題について「理解」する(いろいろな意味を含ませている)瞬間だと思っています。

constantにはそれがありません。

具体的な問題がないのもそうですし、問題を「理解」するフェーズは出てきた答えを逆に材料として、逆算する形でしか得られないのです。
答えのワードが分かった段階ではまだ問題の「理解」に至っていません。

本当に製作者側として想定しているプレイスタイルは「答えを入力し、ワールドをクリアしたことになったら、どのような問題がそこに存在していたのかを考えること」でした。
「黒塗りを消すボタン」が真の「正誤判定ボタン」だったのです。



さて、ここまでを踏まえて、このワールドで皆さんは何を解いたのでしょうか?

  • それぞれの問題の断片から答えにつながる情報を得ていく過程

  • 複数の問題から得られた手がかりを統合して最終的な答えのワードを絞る過程

  • 答えをキーボードに入力して正解を得るシーン

  • 正解をもとにもとの問題を復元する過程

これのうちどれがこのワールドを解く過程に当てはまるんでしょうね。

少なくとも「解く」というステップを曖昧にすることができたならconstantの目標は達成みたいな気持ちでいます。

このワールドに挑戦してモヤモヤだけを残した方も、どのステップがどうだったらスッキリしたのか是非考えてみてください。その結果「こんなのは謎解きじゃない!認めない!」みたいな結論に至ったならそれもアリだと思います。

(この何が「解く」なのか考える過程も「解く」の過程に組み込みたさがあったかもな…と書きながら思ったり)



ここで急にまた「81 SQUARE」の話を持ち出すと、あれはワールドと謎の視覚的or問題としてのデザインが究極的に良くて(ranceさんもそれを意識されてそう)、特にヒントが過剰になくとも解くのに理不尽すぎる飛躍が存在しない、動線がちゃんとあるっていうところが最高の設計なんですよね(オタク早口)。

なんで解けたのか、解いた自分でもわからないんですよね。

ただなんとなく、これはこうするといいのか?と当てはめたり、変換して、すると答えが出てくる。振り返るとなんでその発送に至れるのか分からない。最高に不思議な感覚ですね。

contantでもそういうのできたらな〜と思ってたりしました。

是非答え合わせ(黒塗りを全部消去)したあとに[???]に戻してあげて下さい。そして人によっては「なんでこれだけで解けたんだ?」、あるいはそもそも「これを見てなんで解こうと思ったんだ?」と振り返ってみると面白いかもしれません。


(いちおう触れておくと、問題の難易度をただ上げるだけなら問題に要求するステップを詰め込みまくってヒントを削ぎまくればいくらでも難しくできます。)





ここからは反省ですが、正直今回のやつは「実装してみたかった謎解きゲーム」でしかなくて、VRChatである必要もワールドである必要もないんですよね。「謎解きワールド」を語っているのは若干嘘だよなと内心思ったりしていますがカテゴリ上の気持ちでつけています。(申し訳程度にサイコロを掴む問題もありますし。)

謎解きワールドである必然性みたいなのはいま頓挫中のヤツのほうでは意識してるつもりです。よしなに。



とここまで書いたあたりで、商業の謎解きを解いたら一つ大枠こんな感じで「無から複数の情報を頼りに復元する」を成し遂げているものをやって感動しきりました。やっぱりプロってすごいな…と思いつつ、constantはまだまだ全然なんかアレだな…と思いつつ、でも今の自分の実力をそれで隠すのは違うと思って出すことにしました。気になる人は「TumbleWeedオールスター謎2022」で調べて10時間ぐらい溶かしてみてください。きっと脳汁を出し尽くして果てます。



追記:テストプレイを終えて

しっかり実験的なワールドだったのでテストプレイヤーの皆様からも賛否両論って感じの手ごたえを得ました。
ということで実験的ワールドの所感としては否定的解決(きちんと解けた感がないとやっぱだめらしい)でした。

公開は結構悩んだんですが(直前で別の謎ワを「は!!わかるかよ!!!クソゲーだな!!!」って大声で叫ぶユーザーの姿を見て心を痛めたので)、勢いのまま作っておきながら放置するのはよくないよなっていうのと、対象層をきちんと絞ればまあ許容されるかなという気持ちになって、Public航海ではないがリンクで公開の形にしました。

何回も言うけど他の謎ワも出すから安心してね!!!!次はちゃんと公開できるものを作るよ!!!!!


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