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「相撲から、学びが遊びになった!遊びが学びになった!?」5歳の母のおうちリベラルアーツ⑦
■はじめに
少し時間があいてしまいました。
年々、風邪を引いた後の回復に時間がかかるようになってきたので、対策が必要な今日このごろです。
「5歳の母のおうちリベラルアーツシリーズ」7回目 は、 Co-musubi プチ体験レポートです。
昨年末に井上さんに、大好きな虫が冬眠するオフシーズンの最近、娘が相撲に興味を持ち始めているという話をしました。
相撲は神事という一面をもつことから、今年のお正月明けの Co-musubi のおはなし会でお相撲を取り上げるということでご招待いただき、特別に参加させていただいたときの記録です。
■Co-musubi で相撲を学ぶ
今回、新春スペシャル講師として招かれ、相撲について教えてくださったのは、
現在、再放送中の番組 NHK 趣味どきっ!で「古武術に学ぶ体の使い方」を担当されている身体教育家・林久仁則先生。
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番組テキスト本の中でも NHK 相撲解説者の舞の海さんと四股や足腰に有効な鍛錬についても対談されています。
(2023年3月7日 NHK Eテレにて再放送予定です。お見逃しなく。)
今回は、年長の娘や低学年さんも参加しているということで、飽きがこないように、知識と身体を使っての実践を交互に織り交ぜたメリハリのある構成を考えてくださり、あっという間の2時間でした。
まずは、相撲のお話パートの時間。
国歌・国花・国技はなんでしょう?という大人も本気で参加できるクイズから始まりました。
イラストや写真などを活用したスライドもご用意くださって、相撲のはじまりは日本書紀まで遡ること、なぜ神事といわれるのかなどの話を伺いました。
身体を使って実践する時間。
林先生に教わりながら、実際に自分たちで蹲踞(そんきょ)の姿勢、塵手水(ちりちょうず)の動作、四股(しこ)を踏んだりしました。
例えば、野外で相撲をとっていた時代、水が無いので草をむしり取ってその露で手を清めていたこと。
四股は「醜(しこ)」を語源とする説が有力で、四股を踏むことは地中の邪気を祓い大地を鎮めること。
神事から発したものだと言われていることなど、一つひとつの動作に歴史や意味があることを学びました。
実際にそれぞれの動作をやってみると、画面で見ているよりも非常に難しく、娘も私も尻もちをついたり、ひっくりかえったりしてました。
Comusibi 参加中の娘(5歳)の様子:
現在のCo-musubi対象年齢は、小学校3年生〜高校生ということもあり、5歳の娘にはお話のパートは少し難しかったようで、途中で立ち上がっていなくなってしまうことが何回かありました。
また1時間を過ぎたあたりから、四股の練習をしても自分のオリジナル四股を始めたり、寝っ転がったり💦
私は内心「先生に申し訳ない。」という気持ちでソワソワしつつも、低学年のメンバーさんも時々画面から消えても、自由な四股を楽しんでいても、穏やかに見守られていることに「これで大丈夫なんだな。」とほっとしていました。
というわけで、親目線で見ると「しっかり」お話を聞けたという印象は持てませんでした。
ただ娘に聞いてみたところ、大好きな相撲の四股を覚えたこと、普段接することのない小学生や中学生のみなさんと一緒の場にいられたことが緊張しつつも新鮮だったようで、娘なりに楽しんでいたようでした。
■Co-musubi に参加したあと
Comusibi の学びが日常生活に!
Co-musibi に参加させていただいた後、すぐに初場所が始まったこともあり、娘のお相撲熱はどんどん高まっていきました。
その日常は、毎朝の四股踏みの練習からはじまり、大相撲協会や Sumo Prime Time* といった相撲の Youtube チャネルの熱心な視聴、
力士名が載っている雑誌を参考にしながら自分なりの番付表を作成したり、絵本*に描かれている力士の絵をトレースしたりもしていました。
相撲一色になった楽しい日常を見ていると、Co-musubi の学びがいつの間にか私たち親子の中で芽吹き、花を咲かせていると感じることがいくつもありました。
例えば娘は、いろんな力士が四股を踏む動画を見る中で、横綱土俵入りに興味を持つようになりました。
そこから、歴代の横綱土俵入りの動画にあった、白鵬による地震の復興祈願の土俵入りを見て、林先生に教えていただいた「四股(醜)や地固め」の話ができました。
トレースした力士を切り抜いて紙相撲を一緒に作っていた時には、いつのまにか自分で、横綱土俵入り場面を製作していました。
「用意した紙人形は綱を締めているから横綱だね。林先生が綱をつけられるのは横綱だけだと話してたもんね。」とマニアックな会話ができました。
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力士の番付を見分ける基準の知識が遊びをより豊かにするように、遊びと学びの境目がなく楽しめているのを実感しました。
両国でさらに深まった Comusibi の学び
初場所で訪れた両国の国技館でも、より相撲に興味をもった状態だからこそ、テレビでは気がつかなかった土俵の屋根の大きさやその仕掛け、幕には(国花として知られる)桜の模様があることなどにも目が行き、
林先生が出してくれたクイズ「日本の国花」を思い出し、国家が菊ではなくて桜の理由はなんだろうね?など問いも交えながら話すこともできました。
普段は画面で拝見していた力士を間近で見られた!ということにも感動していましたが、テレビでははっきりと見られない行司さんや呼び出しさんのハリのある素晴らしい声などにも興味津々でした。
最近は、行司さんの格付け基準にも興味を持っています。
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私たち親子にとって初めてのCo-musubi のリベラルアーツは、自分の血肉として消化する学びを実感できた体験で、
娘にとっても、私にとっても、貴重な経験となりました。
林先生、井上さん、Comusubiの皆さま、一緒に学ばせていただき本当にありがとうございました。
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現在、Co-musubiも小学5年生2名程度新規ご入会受け入れ可能です。
https://dialogue-learning.com/contact/
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Co-musubi について再確認したい方は、下記をご覧ください。
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■お相撲に興味がでてきたかたへ
もしかしたら、お相撲に興味がでてきた方もいらっしゃるかもしれないので、いくつかリンク集を共有させてください。
相撲を知るときに:
⦿大相撲協会*(場所中の一部取り組みや力士の素顔が見られる動画などが見られます。)
⦿Sumo Prime Time*(英語で海外の方向けに相撲のことがわかりやすく紹介されています。)
⦿日本大相撲協会 > 「相撲基本動作」: 相撲の基本動作が解説されているページです。
https://www.sumo.or.jp/IrohaKnowledge/kihon_dousa/
⦿日本大相撲協会 > 漫画「大相撲伝」: 相撲の歴史を漫画でみられるページです。
https://www.sumo.or.jp/IrohaKnowledge/ozumo_den/
⦿絵本*「デーモン閣下監修! みんなの相撲大全 1大相撲を楽しもう!」
国技館、両国ににいくときに:
はじめて子どもと国技館に行ったので、今回下記ページを参考にさせていただきました。
⦿日本大相撲協会 > 家族で相撲観戦一日ガイド
https://www.sumo.or.jp/Watching/guide/tokyo/oyako_spectator
⦿大相撲東京場所開催中だけの特別コース 相撲ツアー ガイドさんと一緒に相撲にまつわるお話を聞きながら相撲部屋を見て回ります。
https://visit-sumida.jp/walking/sumo/
(相撲部屋の中に入ることはありません。)
もしこのレポートが少しでも子育ての力になったら嬉しいです。ご感想などお待ちしています。
ライター| 田渕 由記