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フィールドワークと発表会「この状況で自分ができること」に意識を向ける子どもたち
2021年12月から2022年1月にかけての小学生のテーマは、
1.フィールドワークをし、普段見落としていた何かを発見
2.それをもとに短い物語を創作
3.Canvaを使い物語を動画にしてみよう
というものでした。
3の動画制作の意図は、表現の幅を広げるための一つのきっかけに過ぎず、目的ではないよ「触って試して覚えてごらん」と伝えていました。
フィールドワークをしてみると、
「大きな銀杏の木があって、燃えるような黄色が美しくって「こんなにきれいだったんだ」と感動した。毎日見ているはずなのに、目に入っていなかった。すごく目立っているから、今まで気づかなかったことに驚いた。」
と話してくれた小学5年生は、自転車やバスで通り過ぎるのではなく、あえてゆっくり歩いてみる大切さを物語にしました。
「冬が来て草木が枯れて花が落ちているにもかかわらず、一輪だけピンクのツツジの花が生きて残っていた。」
その美しさに気づいた小学5年生の作品はこちらです。
「フィールドワーク」として「観察」をしてみると、同じ風景なはずなのに見えてくる世界が変わり、美しさに目を見開き感動できる。そんな体験ができた子どもたち。
そして、子どもたちの作品やその感性以外にも、この発表会で素敵だと思えた出来事が他にもありました。
まず一人目は、フィールドワークに価値を感じられず動かなかった小学4年生。しかし彼は、当日の今からできることを探し、実験好きな性分を活かし家庭内で「さつまいもの種類別焼き芋実験」を行い、その考察をスライドにまとめ発表。
その彼をみんなは自然に受け入れ、彼もみんなの発表から学びを得て、「フィールドワークも動画制作も面白そう。」と理解し、同時に刺激を受けた様子でした。
もう一人は、「創作の途中で題材を変更したくなったので、今日はまだ完成していません。」と申告してくれた小学6年生。
その責任感と勇気で、未完成でも場に出て、自分の状況をまっすぐに共有してくれました。
「では今日はファシリテータの私のアシスタントをお願いします。」
と依頼。快く引き受けてくれ、発表者に素晴らしい質問をし、全体のリードを担ってくれて、アシスタントどころか場をお任せすることができました。
発表した子どもたちも含め、「この状況で自分は何ができるのか」に意識を向け行動でき、受け入れることができる彼らは、この先も自分の選択を正解にする生き方ができるだろうと逞しく感じました。
そして2週間ほど経った頃、彼が「作品が完成しました。」
と報告してくれました。
通常は代表の井上が場にいるのですが、ちょうど家庭の事情でお休みをもらっていた週だったこともあり、小学6年生達に「君たちで声を掛け合って彼の発表会を開いてくれるかな?」
と訊いてみました。
「もちろん!」
と、頼もしい彼ら。
小さな頃から学び合ってきた彼らは、自然と役割を分担し、全体に発表会のアナウンスをしたり、
彼の創作したミステリー作品へ
「どんな質問や感想がありましたか?」との私からの質問に、
感想としては、「発想力がすごい」、「みんなと違って面白かった。」、「続きが気になる。」などがありました。質問としては「なんでそんな物語になったの?」、「もともとの構成は、どう考えてたの?」、「きっかけとなった、普段目にしてなかった物事は?」などがありました。僕はホラーは苦手だけど、色々なアイデアがあったみたいだから、他の作品も見てみたいと思いました。
と、丁寧に報告もしてくれました。
上記、すべてオンライン(リモート)で行っています。
小学6年生はもうすぐ小学校卒業を迎えます。
みんなそれぞれ自分の意見を持ち、寛容で頼もしく成長しました。
眩しいです。
彼らが発表する機会を、京都芸術大学教授の本間正人先生が主催する「調和塾」でいただけることとなりました。
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ありがたい挑戦の場です。
彼らの成長を見守り応援くださるみなさま、いつもありがとうございます。
(文責:代表理事 井上真祈子)