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井上さんと一緒に、「もったいない子育て」をやめる旅に出た #24
親子の間にある「対話めいたもの」③
思春期になってからでは遅い?
さて、親子の間で「対話する」とどんな「いいこと」があるのでしょうか? たくさんあると思いますが、一つは思春期の親子関係に関してです。
「難しい思春期になってからも、親子で話すことができるかどうか。それは小さいころからの対話の積み重ねに影響されると私は思います。必要に迫られてから急に対話しようと思ってもなかなか難しいもの。子どもが小さいころから対話しておいたほうがよかったなあ、と思春期を迎えてから後悔しているというケースも耳にします」と井上さん。
とはいえ、親子間の対話は簡単ではない、と常々思います。
対話には「あなたはどう思う?」「あなたはどう感じる?」「あなたはどう考える?」といった「問いかけ」が必要です。でも、忙しい毎日の中で、生活を進めなくてはいけないという現実に直面すると、対話から遠ざかってしまうシーンも多いのではないでしょうか。
「親は問いかけのつもりが、実際は詰問になっていることも多いですよね」
「確かに」。大きくうなずきます。
そして、井上さんと2人で話しているうちに、親子の間には、対話のように見えるけれども実際は違う「対話めいたもの」がたくさんある、という結論に至りました。
例えば、
・対処(目の前の事象に対応している)
・指導(何かのスキルを伝えている)
・誘導(親が導きたいほうにコントロールしようとしている)
「対話めいたもの」はほかにもあるかもしれません。それでは「対話」とはどんなものでしょうか。
(#25に続く)
書き手:小林浩子(ライター・編集者/小学生の親)
新聞記者、雑誌編集者などを経て、フリーランスのライター・編集者に。 自分の子育てをきっかけに、「学び」について探究する日々を重ねる。現在、米国在住。
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