作曲研究室

DMMオンラインサロン「作曲研究室」の公式noteです。専門的な音楽理論や楽曲分析について知りたい方のために記事をまとめています。。 https://lounge.dmm.com/detail/981/

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  • 芸大和声

    芸大和声についての記事をまとめました。

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オンラインサロンの閉鎖について

こんにちは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 7月31日に、DMMオンラインサロン「作曲研究室」を閉鎖いたしました。 これまで7年ほど運営をしてきましたが、オンラインサロンという形態が時代に合わない感じがしていたのと、同時にサロンとしてはある一定の役割を果たしたと考えて閉鎖することにしました。 YouTubeとTwitterは今後どのように扱っていくか考えていませんが、noteは今後も皆さんの役に立てられそうな記事を書いていこうと考えています。 もしこ

    • 今後のnoteの更新について

      こんにちは、元オーナーの吉田です。 オンラインサロン「作曲研究室」を閉鎖してからしばらく時間が経ちました。 このnoteでも記事を少し出してみましたが、使い勝手などを考えると、複数やっているものは統合した方がいいと考えてるようになりました。 そこで、今ある記事は個人で開設しているホームページ(吉田音楽工房)に少しずつ移行していくつもりでいます。 いつまでnoteに公開してるかは未定ですが、ホームページの方ではすでに新しい文章も公開しているので、お読みになってもらえたら

      • シューベルト『野ばら』を分析してみる

        こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 日頃、オンラインで作曲のレッスンをしているのですが、その中で扱った内容のいくつかを備忘録的にまとめていこうと思います。 今回はシューベルトの『野ばら』の分析です。楽譜はIMSLPからダウンロードしたものを使います。 この曲はシューベルトの歌曲の中でもよく知られている方だと思いますが、和声についての基本的な内容と応用的な内容(II巻以降の内容)がバランスよく含まれていて分析にもってこいです。 そして何より、1ページに曲

        ¥300
        • 5.和声課題の間違い探し

          こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 皆さん、芸大和声の学習はどのくらい進んでいるでしょうか。課題の実施はしてみましたか? I巻の内容を習得するだけでも美しい動きを作ることはできるのですが、最初の方は課題の実施をスムーズにできるようにするための基本的な扱い方しか出てきません。 和声学を習得するにはいい本なのですが、作曲をするにあたって活用するためにはあまり実践的ではないところにこだわりすぎているとも言えるでしょう。 そこで今回は、例外的な連結と禁則を区別

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        記事

          musemate様主催の講座のご案内

          こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 7月末から、musemate様主催で「音大で扱う基礎理論を全6回でざっと勉強できる会」と称した講座を行っています。 明日が3回目なのですが、作曲研究室のnoteをご覧の皆さまにも役立つのではないかと思って記事にまとめています。 講座の詳細はこちらからご覧になれますが、基本的には社会人の方に向けてクラシック音楽で使われる音楽理論の説明をする講座です。 これまでの資料をアップしておきますので、興味を持った方がいましたらぜ

          musemate様主催の講座のご案内

          ドビュッシー《亜麻色の髪の乙女》の分析(40%完成)

          こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 今回はドビュッシーの『前奏曲集 第一巻』より8曲目《亜麻色の髪の乙女》を分析します。楽譜はimslpからダウンロードすることができます。 曲の構成変ト短調、3/4の曲ですが、タイで引き伸ばされる音によって拍節感が失われている部分が多いです。 T.1~11の分析 【T.1~2】伴奏がない単旋律で演奏されます。最初のDesの音が引き伸ばされており、上がって下がるパターンが2拍ずつ演奏されるので、楽譜を見ないで3/4だと分

          ドビュッシー《亜麻色の髪の乙女》の分析(40%完成)

          4. ポップスに和声の考え方を活用する

          こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 ここまで3回に分けて和声について説明をしてきましたが、和声そのものの勉強が目的で読んでいる訳ではなく、自分の作曲している曲に考え方を取り入れられるかを考えて読んでいる方も多いと思います。 ですので、今回はポップスの作曲の中で和声の考え方をどのように活かすことができるか、いくつか提案してみたいと思います。 芸大和声の禁則・ルール芸大和声の中では禁則と呼ばれる「してはいけないこと」がいくつかありました。最も大事な

          4. ポップスに和声の考え方を活用する

          3. 実際の曲を和声分析してみる(Ave verum corpus)[全文無料です]

          こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 前回までの和声の話を踏まえて、今回はモーツァルト作曲の"Ave verum corpus"を分析してみたいと思います。 曲の歴史的な背景や歌詞の内容については他で調べてもらうことにして、この記事の中では純粋に楽譜だけをみて分析を進めたいと思います。 また「この分析は何の役に立つのか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はただ知的好奇心を満たすために分析することにします。 そして、前回の和声概論だけで

          ¥100

          3. 実際の曲を和声分析してみる(Ave verum corpus)[全文無料です]

          2. 知識0でも(きっと)分かる和声概論

          こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 今回は和声の本を買うか迷っている方向けに、とてもざっくり和声についてまとめてみようと思います。 すでに何らかの和声の本を持っているという方は、内容がほぼ被っていると思うので読み飛ばして構いません。ちなみに芸大和声で言うとI巻の第5章までの内容を扱います。 扱う和音とその配置まずはハ長調の3和音で考えていきましょう。ハ長調で使われる3和音には7つの種類があります。 このうちIIIとVII以外の和音について考え

          2. 知識0でも(きっと)分かる和声概論

          1. 和声のススメ

          こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 突然ですが、皆さんは和声という言葉をご存知でしょうか。最近では比較的市民権を得た言葉だと思いますが、それでも細かくは分からないという方も多いと思います。 今回は和声とは何なのか、どう勉強してどう作曲に生かすことができるかをまとめてみたいと思います。 和声とは平たく言うと各パートの進行についても考えるコード進行法です。 主に混声合唱(ソプラノ、アルト、テノール、バス)の編成で、和音進行とそれぞれのパート(声部

          1. 和声のススメ

          Q&A「良い音って何ですか?」

          こんばんは、オーナーの吉田です。先日サロンメンバーさんからこんなコメントをもらいました。 確かに、作曲の仕方についてまとめている本やサイトなども、音楽理論ほど詳しくはミックスや「良い音」については書いていないような気がします。 料理と同じように、良いものが分からないと良いものを作るのは難しいでしょうし、それが他人にとっても良いものでないと満足してもらうことは難しいと思います。 なので今回は、ミックス専門ではない僕があえてミックスや良い音についてまとめてみたいと思います。

          Q&A「良い音って何ですか?」

          Q&A「ドラムの打ち込み方が分からない」

          こんにちは、オーナーの吉田です。 先日サロンメンバーさんから「ドラムの打ち込みが分からない」と相談を受けたので、それを毎月行なっている外部向けゼミの中で解説しました。 その大まかな内容をnoteにもまとめたいと思います。タイトルにもある通りドラムの打ち込み方なので、主にDAWで作曲をしている方向けの文章になると思います。 「打ち込みは自分の好きなように作っていい」とよく言われると思いますが、違和感を覚えないようなルールがあるのも事実なので、順を追って説明していこうと思い

          Q&A「ドラムの打ち込み方が分からない」

          0. 藝大和声の補足ノート

          こんばんは、オーナーの吉田(@yoshitaku_p)です。 今後少しずつ和声についてのコンテンツを載せていきたいと思っています。すでにYouTubeにアップされている動画については再生リストから見てください。 藝大和声は表現が若干分かりにくいので、tipsやQ&Aなど、文章でまとめておいた方がいいことを適宜こちらに記載しておきます。 最も大事な禁則例えば、ドミナントの和音を配置するときに導音を重複してはいけないのですが、これは「連続8度・連続1度は禁ぜられる(p.27

          0. 藝大和声の補足ノート

          カリンニコフ《交響曲第1番》の楽曲分析(23%完成)[全文無料です]

          こんばんは、吉田(@yoshitaku_p)です。 オンラインサロン「作曲研究室」のライブ配信に来てくれる方の中に、クラシック音楽の作曲技法を勉強している方がいるんですが、独学では難しくて困っているようです。 その方の力になれないかと思い、少しずつ作曲研究室のnoteでもクラシック音楽の内容を扱っていこうと思い立ちました。 クラシック音楽での作曲技法は和声、対位法、管弦楽法、学識論などが複雑に絡まりあっているので、勉強するのにものすごく時間がかかります。 上に書いた種

          ¥300

          カリンニコフ《交響曲第1番》の楽曲分析(23%完成)[全文無料です]

          【1問1答】ダイアトニックコードとは

          ダイアトニックスケール上に現れるコードです。例えばCメジャーキーなら次の7つのコードがダイアトニックコードです。 Cだと{C,E,G}、Dmだと{D,F,A}といったように、スケールの音を1つ飛ばして縦に重ねることで構成します。 よく耳にするコード進行はこのダイアトニックコードを並べ替えて作ることが多いです。例えば4536と呼ばれる進行は次のようなコードで構成されています。 F - G - Em - Am

          【1問1答】ダイアトニックコードとは

          【1問1答】「おすすめのコード進行はなんですか?」と聞かれたら

          正直おすすめというのはないので、4536を繰り返すだけでいいです。できればリハーモナイズをした方がいいと思います。 リハーモナイズとは動画の0:22から弾いているコードは本来ならば次のような進行です。 FM7 - G7 - Em7 - Am7 - Dm7 - G7 - CM7 ですが、リハーモナイズをしてこのように弾いています。 FM7 - G7/F - Em7 - E♭7(9) - Dm7 - D♭7(9) - C6(9) - F#7 人によっては「複雑」というか

          【1問1答】「おすすめのコード進行はなんですか?」と聞かれたら