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ことのはいけはな 芒種 第26候『腐草為蛍』
「腐れたる草、蛍となる」
この言葉、ちょっと無理があるように思える。
朽ちたる草は、確かにあらゆる命を育むから、そうした連綿と繋がった命の先端で蛍は生まれ、光を放つ。植物の花がまさに光であるように。
大事なのはそこに「ファンタジー」が感じられること。そう見た方が楽しい。
蛍をもしかしたら植物の一種、或いは草の魂のように思っていたのかもしれない。
*ほ ほ ほたる 草のたましひ あくがれて 星へと帰らむ 地球(ほし)とわかれて
*手につつむ 蛍のひかり きいろ あお おゆびの隙間 漏れくるみらい
*捕まえし 蛍のひとつ 舌にのせ 呑みたいほどの 仄暗きあり
写真は伊勢丹新宿でのエルメス イン モーションでのディスプレイ