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ことのはいけはな;春分 第11候「桜始開」
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候の「ことのはとはなの旅」。
花を挿すただその振る舞いを繰り返す花の手つきに絆されていく
花活ける身体が花となっていくお指の先にはな咲き残る
めぐり花見える見えない境い目の不思議な森をはじめの宇宙
さくら咲くわたしの中にまっすぐにわたしのうちで頬笑むさくら
紫のその手に残る花の跡光の中で待つ塵のよに
ゆきやなぎ波濤のように崩れ落ちラナンキュラスの花弁賤盛り
こんなにも待ちどおし春はるばると色みな綺麗そして哀しき
気がつけば抱かれし春は去っている 手を伸ばしても届かない君
春の野のはなとごはんで祭りしていただきますと両の手合わせ
春色のはなとごはんは嬉しくて土から生まれ光にほどけ
春もやの散乱光に溶け残る暗黒物質かもしれない愛