ことのはいけはな;晴明 第13候「玄鳥至」
花を活けるように、言葉を三十一文字の器にのせて活ける。
はなとことばを立てて相互記譜。七十二候の「ことのはとはなの旅」。
とうめいの胚珠のようなすがたしたうつわ満たされ花水をのむ
光待ち閃く羽の花さきの涙ふくらみこぼれるままに
苧環の透ける白さよ青い葉の薄いガラスに揺れる玉の緒
インドラの網の宝珠を象って遥けきみづを張る玻璃ガラス
息を吹き型より溢れとどまりて花咲くときを夢みるうつわ
その風は型をとどめて横溢し光集めて息吹き返す
型ガラスコワレモノたる柔らかな水の光を躑躅呑むなり
息吹けばかたち変わるほどやわきものメタモルフォーゼ硬く冷たく