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貧血と鉄フライパン

もともと何故か献血したがりの私は、年に何度か職場にやってくる献血カーにトライしては、ときに血を差しだすことができ、また半分くらいは血の比重がすこし軽いからと断られ、単三電池を持たされ、返された。
つまり、軽い貧血気味だったらしい。

そんな私が、最近朝礼時にふらっとすることが多くなった。
(うちの朝礼はけっこう、長いのです。)

小学生のときは、
ふらっとする子が、何故そうなるのだろうと疑問で仕方なかったのに。

さらに、狩猟免許を持っているとか強そうな肩書きで、
しかも大柄で骨格もしっかりしているくせに。
(骨密度は通常の人の1.5倍ある。)

ふらっとしてしまう自分がなんだかとっても不甲斐無い。
色白でやせ形の美女とかなら、貧血でもなんだか儚くていいなぁ~とか思うのだけれど。

健康とは、失ってその価値に気づくものなり。

最近、鹿肉食べてなかったしな~
(鹿肉は貧血にとてもよいと知人の猟師さんが言っていた。昔は知人友人の猟師さんから鹿肉をもらって食していたので、よかったのかもしれない。)


小学生のころ、鶏レバー大好きで、自分で肝煮を作っていた頃が懐かしい。
それくらいのやる気がないと、貧血は治らないのだろうか。
けれど、現在レバー好きでもなく、そんなに鉄分を必死で摂ろうという気持ちにもならず、とりあえず、病院の産婦人科へ行ってみた。

産婦人科には、お腹の大きな妊婦さんや旦那さん連れの妊婦さんなどがたくさんおられた。すこし切ない気持ちになる。産婦人科に来る理由が貧血か、わたしよ。

そして、やっぱりお医者様に貧血と言われ、鉄剤を処方される。
薬でなんとかするのも、ちょっと嫌なのだけれど、やむを得ぬのか・・・

処方箋を持って薬局へ。すると珍しく薬剤師のお兄さんがこんな言葉をかけてくれた。
「鉄フライパンを使うといいですよ。」

はっ、その手があったか!

鉄フライパンがあれば、日々の料理から鉄分が無理なく補給できるらしい。
しかも、テフロンより長持ちだし、大事に使えば愛着も湧く。
ちょうど欲しかったんだよ、鉄フライパン。
最高だな、鉄フライパン。買う買う~

そして、鉄フライパンを買うことにしたのでした。

つづく

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