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トナリのことをどれだけ知っているだろう?

こう世の中に情報があふれると恐らく大切なものを見逃しているような気がするのはわたしだけだろうか?

本で新しい知識を得る度にそう思える。

トナリのこと、どれだけ知っていますか?

しばらく会ってない人のこと、訪問していない場所のこと、どれだけ理解しているだろうか?

ある一時、決まってイスラムの国を訪れようとしたことがある。
それは、それまでその文化にあまり触れる機会がなかったから。

イスラム教を「トナリ」と呼ぶには違和感があるかも知れないが、筆者もタイトルで語っているように世界人口比から考えるといずれ、近くに存在することも可能性としてあり得なくないだろう。

もちろん、わたしにおいてはイスラム教に限らず、あらゆる宗教、文化には触れてみたいという好奇心もある。それらのどれに対しても同じ地球上に住むんだし「知っておきたい、知っておくべきだ」という純粋なものだ。

訪問した際に現地で学んだことも多いけれど、まだまだ短期間で訪れるだけでは十分に理解をしていないはずだ、という認識を肯定してくれた本でもある。

いろいろな場所に出向くことはある意味形としては残らないけれど、世界が開け、多くを学び、人間の幅が広がる、という意味でとても大切なことだと思っている。

しかし、それがあまり自由に許されない今、訪れたことのある人も、ない人も手にとって見ては?と思う。

イスラム入門本として。

万人に理解しやすい文体でシンプルにまとめられているように思う。

トナリのことも知らない人が多い時代に相手のことを知るのにSNSを使うことも簡単で早くて効率が良く、だから否定はしないが、わたし自身の経験から言わせると不十分で、浅い、軽い、と言いたくもなるが、「浅さ」「軽さ」でいいのかもしれない、という世界もあるのだろう。

前述したように旅からは多くの学びがある。

どこに行ったここに行っていない、なんて競うために旅する必要はないとは思うが、その土地の人と会い、土地の空気を吸い、土地の景色に感動し、その土地のものを食べ、その土地の建物や歴史を肌で感じることほどの学びはないと信じている。それが例えトナリ町であっても同じことが言える。必ずしもどこか遠くの街、である必要はないと思っている。

クッペナイエ、六信五行、行動規範や、「ぜったいしない」「したほうがいい」「してもしなくてもいい」「しないほうがいい」「ぜったいするな」、共存の歴史、サイクスピコ協定など、まだまだ十分に知らない知識もたくさん説明されている。

次回万が一、イスラム圏へ行く機会があれば必ずこの本で予習をしたい。


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