金魚
苦しくて苦しくて、ひとりでもがいている。
狭い金魚鉢の中で、わたしはどこにも行けないでいる。
そんな夜を幾度となく過ごしたのは、きっとわたしだけじゃない。
◇
一生では知り尽くせないほど広く、こわいほど狭い世界
同じ水槽のなか、同じ鱗、同じ色
「わたし」でなくてもいいんじゃないかと
見分けのつかない輝きに目眩さえ覚える
◇
いつもわたしをすくい上げてくれるあなた
わたしは数えきれないほど溺れている
見つけてくれて、ありがとう。
苦しくて苦しくて、ひとりでもがいている。
狭い金魚鉢の中で、わたしはどこにも行けないでいる。
そんな夜を幾度となく過ごしたのは、きっとわたしだけじゃない。
◇
一生では知り尽くせないほど広く、こわいほど狭い世界
同じ水槽のなか、同じ鱗、同じ色
「わたし」でなくてもいいんじゃないかと
見分けのつかない輝きに目眩さえ覚える
◇
いつもわたしをすくい上げてくれるあなた
わたしは数えきれないほど溺れている
見つけてくれて、ありがとう。