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一緒に暮らす

僕は毎日、不安と恐怖と一緒に暮らしています。
そんなの、この世の中、不安と恐怖を感じないで生活している人なんかいない。と言う人、思う人がいるでしょう。

では、皆さんは、その場に人がいるというだけで、文字を書く時、何か課題をこなす時に不安と恐怖がやってきて邪魔をされるでしょうか。
家族や友達でも同じ場面で不安と恐怖が邪魔をするでしょうか。
家の外で飲食をする際に不安と恐怖が邪魔をして、これを諦めることはあるでしょうか。

僕は子どもの頃から今現在、不思議と家族の前や数少ない友達の前で文字を書く時や課題をこなす時に不安や恐怖がやってきてうまくできないのです。
また、いくら練習しても人前で話す時に不安と恐怖が喉に蓋をし、頭を真っ白のペンキで塗りつぶし、邪魔をするのです。
さらに、一歩家の外へ出ると飲食ができないのです。トイレにも行けないのです。
そしてひどいときは、外を歩くのも家から出るのも難しいのです。
あげればきりがないほど社会生活が難しいくらいの不安と恐怖がやってきて僕の生活を邪魔してくるのです。

子どもの頃は、僕の努力が足りないのだと思っていました。
みんなは不安に打ち勝っているからできているのだと思っていたのです。
子どもの頃と言いましたが、高校卒業するくらいまでこう思っていたのです。

僕だけがこんなに日常生活に異常なほどの不安と恐怖を感じると知ったのは、大学生になって一年くらいたった時でした。
僕の周りは、家から出ることに不安や恐怖を感じないらしいのです。
人と話すときに喉に蓋がされないようなのです。
講義中や空き時間で友達と集まったりして勉強する際に、当たり前のように文字を書いて課題を終わらせていくのです。
パソコンを上手に使って課題を完成させていくのです。
不思議に思いました。
もしかして僕だけが、変な場面で不安と恐怖が邪魔をして生活しにくいのではないかと思うようになりました。

最近やっと病名が分かりました。
「社会不安障害」というらしいのです。
今は、抗うつ薬とカウンセリングで何とか生活していけています。
自分でもわかるくらい生活しやすくなったように感じます。
まだ、不安になったり恐怖を感じたりする場面は病気を持っていない人よりも多く、生きにくいと思うことはありますが、何とか生活できるようになりました。
最近、人生で初めてコンビニで店員さんに自分の声で
「袋一枚お願いします」
ということができました。
小さいことですが、とても嬉しかったんです。

これからも、僕の日常生活・社会生活には不安と恐怖が一緒についてきますが、なんとか仲良く暮らしていけたら…と思っています。

                  text/れいや                                                                                               

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