見出し画像

「コミュニティ」のはじめ方

こんにちは。コミュニティフリーランスの長田(@SsfRn)です。

昨日、「PRLT」というPRイベントに登壇してきました。なぜPR?となると思うのですが、今回のテーマが「コミュニティづくりからPRを学ぶ」というものでした。

PRにも興味ある僕としては、テーマがコミュニティとなったら黙ってられない!ということで、LTに登壇させていただきました。

今回は、実際にLTした内容をこのnoteにまとめてみようと思います。テーマは「コミュニティを立ち上げる上で大事なポイント」です。コミュニティを立ち上げるフェーズの方にとって、参考になると思いますのでぜひ一読いただけると幸いです。

(PRLTについては下記のtogetterをどうぞ!)


そもそもコミュニティとは何か?

かなり「コミュニティ」というキーワードが広がっているこの時代ですが、コミュニティってかなり抽象的。

地域コミュニティ、コミュニティマーケティング、オンラインサロンなどなど、人によって解釈が違いますし認識違いが起こることって珍しくありません。

なので、まずは僕なりの解釈をお話しすると、コミュニティとは「関係性の集合体」です。

PRLTスライド_長田.003

イメージとしては、上記でいう右の図ですね。

基本、コミュニティというのは、そこに1対1の関係性が存在します。その関係性が集まり、複合的に混ざり合っている状態が「コミュニティ」

なので、いかに人が集まっていようとも、関係性が存在しないものは基本的にコミュニティとは呼んでいません。例えば、2ちゃんねるとかTwitterとかって、たくさんユーザーはいますけど、関係性があるわけではないですよね?一部分では生まれていますけど、全体でコミュニティとは言えないなぁと思っています。

そうではなく、1対1の関係性が繋がり合っていること、これがある「空間」や「場」は良いコミュニティだなぁと考えています。


コミュニティの基本的な考え方

それを前提にコミュニティについて考えていきたいのですが、コミュニティと向き合う上でいつもイメージしている図があります。

PRLTスライド_長田.005

それがこの「同心円状」の図になります。

コミュニティというものを僕は円で捉えていて、いくつもの層になっているイメージを持っています。

コミュニティを広げていきたい!という話をよく耳にするのですが、いきなり広げることってほとんど不可能に近いです(よっぽど影響力ある方なら別)。

まずは、円の中心を強固なものにすること。これがコミュニティを考える上で大事なポイントです。広げていく前に、まずは核となる部分をしっかりつくりましょう!というお話しですね。

よくコミュニティは焚き火に例えられますが、まさにその火の部分をつくること。火がない場所には人は集まりません。

この考え方は、地域コミュニティでもオンラインサロンでも当てはまる考え方だと思うので、参考にしてもらえると幸いです。

以上が前提の話となりますので、ここからコミュニティを立ち上げていくポイントについてお話ししていきます。STEPとして大きく3つです。

PRLTスライド_長田.006


コミュニティ形成STEP1「WHYを明確にしよう」

まず最初に考えないといけないのは、なぜコミュニティ施策に取り組むのか?という点です。

僕はこの1年間で20以上のコミュニティ運営に関わってきたり、周りのコミュニティを見てきたりした中で感じたのは、「なんとなくコミュニティをやってみよう」ってノリでスタートしたコミュニティはだいたい潰れているということ。

彼らはこの「WHY」の部分を明確にせずスタートしていたんです。「なんで俺らコミュニティやってるんだっけ?」その問いに答えられない状態。これは大変危険だなと。

では、なぜコミュニティにおいてWHYが大事なのかというと大きく2つのポイントがあると思います。

①継続性を担保するため
②ピュアな想いにこそ人は集まる

コミュニティは基本的に、すぐ結果がでることはありません。数年単位を見越して、取り組んでいかないといけない施策です。おまけに、直接売り上げに貢献できることでもないし、コミュニティマネージャーをやる人は孤独感感じやすいし、、となった時、「あれ?なんで俺ってこれやってるんだっけ?」とふと思う瞬間ってたくさんあるんですよね。

その時に、WHYがないと、瞬く間にコミュニティの熱量が下がってしまいます。そして崩壊へと繋がっていく。そんな流れは決して珍しくないなぁと。

また、シンプルに人がどういうところに集まるかを考えてみてほしいのですが、ピュアな想いにこそ集まるんですよね。WHYがないと圧倒的に求心力が落ちて、結果的に人が集まらなかった!という話もあります。

そういう理由で、WHYは絶対に突き詰めて考えた方がいい。この本がとても参考になるのでぜひ。


コミュニティ形成STEP2「コアメンバーを集めよう」

WHYが明確になったら、今度はコアとなるメンバーを探していきます。

同心円状の一番中心にいる方々です。
そして、このコアメンバーを探す際、いくつか気をつけないといけないポイントがあります。

まず、人数は1桁ぐらいを推奨しています。後ほど触れる「文化を醸成する」ところで、いきなり100人とかメンバーを集めてしまうと、コミュニティとしての文化が醸成できなくなります。なので、まずは1桁の人数を集めること。

次に、「好き」という気持ちよりも「WHYへの共感度」を測った方がいいです。なんとなく好き!って気持ちだと、やはり人はブレてしまうことが多々あるので、そのサービスが目指す世界観や、大事にしている価値観、WHYの部分に共感がある人をコアメンバーとすることが大事なポイントです。

そして、それは必ず1対1で直接伝えましょう

よくある説明会的な感じで、一方的に発信する場ではなかなか想いは伝わりません。勘違いして解釈してしまうケースもあります。さらに、向こうの想いをしっかり汲み取る必要もあるので、1対1がベストです。

シンプルに関係性を築くには、少人数で密なコミュニケーションがいいですよね?その他大勢では関係性を築けない。つまりは、そういうことなのかなと思います。


コミュニティ形成のSTEP3「文化を醸成しよう」

そして、最後のステップは「文化を醸成」すること。

文化とは、コミュニティの土台の役割を担うもので、こういう問いに答えられる状態を示します。

・ここってどんなコミュニティ?
・ここでは何をすればいいの?
・ここ”らしさ”って何?
・ここの共通言語って?

それも目指すのは、運営が話せる状態ではなく、メンバーが自分の言葉で話せる状態です。

この状態がなぜ必要かというと、先ほどのコアメンバーの皆さんが、新メンバーに伝えられる状態をつくれると、コミュニティが拡大していきやすいから。

新メンバーに対して、丁寧に接していくのも運営の仕事にはなりますが、なるべくメンバー同士でコミュニケーションを生んで、それぞれの関係性を作った方がいい。それに、運営が稼働し続けるコミュニティはいつまで経っても自走しません。

まずこの状態を作れて、初めてコミュニティの基盤ができたと言えるのかなと考えています。拡大や活性化の話はこの次ですね。


最後に

以上、PRLTで話した「コミュニティのはじめかた」をまとめてみました。

ちなみに、今回みたいなコミュニティのHow Toってたくさん落ちていますけど、正解がないコミュニティの世界でそれに引っ張られすぎるは危険だなぁと思っています。

自分のコミュニティには自分のコミュニティにしか通用しないやり方があり、それをフラットな目で判断していく必要があります。

では、それをどう考えていけばいいのか?

それは、「コミュニティは関係性の集合体」という本質に立ち返ることだなと思います。

どうすれば関係性を構築できるのか?
どうすればコミュニケーションを取りやすい環境になるのか?

それを考えていけば、自ずとやるべきことが見えてくると思います。皆さん、良きコミュニティライフをお送りください。

それでは!


いいなと思ったら応援しよう!

長田 涼
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!サポートも嬉しいのですが、コメントやシェア頂けるとめちゃくちゃ喜びます!