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コミュニティマネージャーになるために必要な考え方とスキル

こんにちは。
コミュニティフリーランスの長田(@SsfRn)です。

僕自身、コミュニティマネージャーとして活動している中で、様々なコミュニティマネージャーの方とお会いする機会があります。

そういう話をイベントなどですると

「どういう方がコミュニティマネージャーに向いていますか?」

というご質問をいただくことが多々ありましたので、一回noteにまとめてみようかなと思います。

これからコミュニティマネージャーを目指していく方の参考になれば嬉しいです。


まずはコミュニティへの「愛」

スキル云々の話をする前に、どのコミュニティにおいても必要な最低限の要素をお話しておこうと思います。

それが、コミュニティへの愛を持っているか否か。これがコミュニティマネージャーとしての土台にあたります。

スキル等は後から育てていくことができますが、この部分は育てることがなかなか難しい。育むためには、そもそも芽がないとできませんよね。その芽が「愛」なんです。

なぜ「愛」が必要かというと、それがコミュニティマネージャーとしての思考やアクションを大きく左右するから。

基本、コミュニティ内への施策を考えていく際、忘れてはいけないことが「メンバー視点に立って考える」ことです。

これをすっ飛ばしてしまうと、運営の独りよがりなコミュニティ運営となってしまいます。コミュニティへの愛が根本にあると、メンバー視点での行動が自然と起こります。

あと、僕らが思っている以上に、僕らは他者の愛を見透かすことができます。「この人愛じゃなくて打算で動いているな」とか、感じちゃうんですよね。

コミュニティにおいてそれを感じさせてしまったら、冷める。思っている以上に冷めちゃう。

メンバーを盛り上げ、コミュニティを活発にしていくためにも、最低限持っておきたい部分こそが「愛」です。


コミュニティマネージャーに必要な考え方・スタンス

先ほどの「愛」の部分とも少し近しいのですが、コミュニティマネージャーとして持っているといい、”スタンスや考え方”を整理してみようと思います。

今回は6つのスタンス・考え方を見ていきますね。

《コミュニティマネージャーに必要な考え方・スタンス》
①実験思考
②強制せすに委ねる
③長期スパンでものごとを見る
④相手の立場でコミュニケーションを考える
⑤バランス感覚
⑥本質的な視点


①実験思考

まず、コミュニティ運営において正解はないという前提を理解し、常に実験していくスタンスでいることが大切です。

コミュニティは常に変化していきますし、自分たちが考えた構想通りにいくことはほとんどありません。納品主義的な考え方をしてしまうと、自分たちのイメージに誘導させたくなっちゃいますし、イメージ通りにならないとストレスになってしまう。

そうではなく、「思い通りいかなくて当たり前。常に実験して確かめていこう」ぐらいの心構えでいられると、大きなストレスはないですし、施策に余白が生まれてメンバーにとって心地いい空間になっていきます。


②強制せすに委ねる
運営だからといって、メンバーに強制できる権利なんてひとつもありません。こうしてほしいなぁ、という期待を持つことは勝手ですが、それをメンバーに押し付けてしまうのは絶対にやってはいけないこと。

そうではなく、”自然”と期待しているアクションをメンバーに取ってもらえるにはどうすればいいかを考えて、コミュニケーション設計をしていかなければいけません。

強制力が働いている空間は、もうお腹いっぱいなんですよね。そんなのは会社だけでいい、そう思っている方は少なくないはず。もはや会社ですら、それを嫌う人は増えてきているように感じます(僕もいやだ)。

そうじゃない、サードプレイス的な役割を持つコミュニティという存在は、メンバーに委ねて、メンバーが主体的に取り組める空間にする必要があるんです。

強制せずに尊重しましょう。


③長期スパンでものごとを見る
コミュニティはかなりの長期的施策です。短期的な結果を求めるのには、まったく適していない取り組みです。

そんな前提があるので、基本的に何事も長期スパンで構える姿勢が求められます。

どっしり構えて、焦らないこと。

それが結果的に、コミュニティを育み、いい循環をもたらす大事なポイントです。焦ったコミュニティ運営をしてしまうと、メンバーはかなりのストレスと不信感を感じると思います。

それこそ、②の”強制すること”に繋がってしまうため、どんどんメンバーが離れていくのは想像に容易いはず。

焦りは禁物ということですね。

④相手の立場でコミュニケーションを考える
ここまで話してきたことにも通ずるのですが、相手の立場に立って考えられないと、コミュニティ内でのアクションが的外れなものになってしまいます。

それも、コミュニケーションが苦手だったり、入会したばかりのような、精神的に不安を抱えている人の立場で考えることが求められます。

どうしてあの人は発言が少ないのだろうか?

もしかしたら、こういった不安を抱えているのではないだろうか?

であれば、こういったコミュニケーションを取ればいいかもしれない。

みたいに、自然と考えていけるととても良きだと思います。

常にコミュニケーションを観察しつつ、それに沿って自分の言動を考えていく。そういった姿勢が、良好な人間関係を生み出し、すてきな空気を生み出すんだと思います。


⑤バランス感覚
あらゆることにおいて、コミュニティマネージャーはバランス感覚が必要だなぁと思う時があります。

例えば、
コミュニティの内だけではなく外との関係性をつくる時
排他性を持ちつつも風通しをよくする時
コミュニティ全体を見てメンバーの熱量を把握する時

コミュニティって極端な場所に思われがちですが、実はかなり繊細なバランスによって成り立っているもの。

その微調整をするのが、コミュニティマネージャーという存在です。

どちらかに寄りすぎていないか?を肌で察し、偏っていたらコントロールする。そのためにも、あらゆる意味でのバランス感覚を持っておく必要がありそうです。


⑥本質的な視点
コミュニティを立ち上げる際も、必ず必要になるのがこの部分。

立ち上げ時だけではなく、コミュニティ運営時にも「そもそもなぜやるんだっけ?」という問いかけをして、そのアクションや選択のWHYを見つめる機会がかなり多いです。

コミュニティは、少しずつでいいので確実に価値を積み上げていく必要があるため、根本の部分を見つめることができないと誤った方向へと流されてしまう危険性があります。

アイデアベースで走ることも時には必要ですが、それはほんの一部分だけ。

基本は、積み上げる意識が必要不可欠なんです。そのために、本質を問うことができる視点を持ち合わせておく必要があります。


コミュニティマネージャーに求められるスキル

さて、スタンスの整理ができたところで、具体的なスキルを考えていきたいと思います。

これはあくまで一例であり、コミュニティによって変わってくる部分でもあるので、その前提で読んでもらえればと思います。

《コミュニティマネージャーに求められるスキル》
①オンラインコミュニケーション設計スキル
②イベント設計スキル
③発信スキル
④言語化能力
⑤軽いフットワーク


①オンラインコミュニケーション設計スキル
今や、どんなコミュニティにおいても欠かせないのは、オンラインコミュニケーションの存在。

SlackやFacebookというプラットフォームで使用するテキストコミュニケーションから、zoomを活用したビデオコミュニケーションまで様々です。

コミュニティマネージャーは、ただコミュニケーションを取ればいいのではなく、これを設計する力が求められます。

どういうことかというと、何のためにオンラインコミュニケーションを取れる場所をつくっていて、その目的を達成するためにどういう導線を引けばいいのか?

これを考えて、設計して、実践することが求められます。そもそも、どのプラットフォームを使えばいいのか?という選定もできなくてはいけません。

そういったオンラインコミュニケーションの設計をうまくできる否かで、そのコミュニティの盛り上がりが大きく左右される大事なポイントです。


②イベント設計スキル
上記のオンラインコミュニケーション設計にも通ずるところはありますが、コミュニティ内イベントを開催するのも大事な要素です。

オンラインイベント、今はできないですがオフラインのイベント関係なく、企画から実施までの一連を取り組む必要があります。

どういう目的を持って
どういう形式で
どういう規模で
参加費をどう設定して
イベントページはどこにつくって
集客はどうやって
運営はどんな体制で
どうメンバーを巻き込んで
みたいなことを考えなくてはなりません。

慣れている方はなんてことないスキルですが、もしイベント主催が未経験だった場合、まず着手してみてもいいかもしれませんね。

経験を積めば、自然と身についていくスキルだと思いますので。


③発信スキル
SNSを活用した発信も、コミュニティマネージャーの大きな役割です。

コミュニティは基本的にクローズドな空間になるので、外からすれば「何をしている場所なのか」がいまいち理解できません。なので、活動内容をコミュニティマネージャーが伝えていくんですね。

また、発信の醍醐味は合わないひとが近寄らなくなり、価値観が近しいひとと繋がれる点です。

つまり、発信スキルに長けていると、それだけでコミュニティに合ったひととコミュニケーションを取ることができ、結果としてコミュニティの純度が高まっていきます。

僕はコミュニティ運営の最大のポイントは、いかに事前に不一致をなくせるか?というところだと思っているので、その点発信は大きな仕事をしてくれます。

あと、公式SNSの運用も担うパターンもありますので、発信はできておいた方がいいスキルだなと思います。


④言語化能力
一見、あまり関係のないスキルに思われますが、僕はコミュニティマネージャーにとって大事なスキルだと思っています。

理由はいくつかあるのですが、ひとつはメンバーの思考に触れられること

言語化能力があるひとは、自分や他者との心の向き合い方がとても上手ですし、そこに対して多くの時間を割いています。

つまり、相手に寄り添ったコミュニケーションがとれる証であり、メンバーの思考を言葉にしてあげることで漠然とした不安感を取り除いてあげることができると思うんですよね。

そういったコミュニケーションがとれるコミュニティマネージャーは、心地いい空間を生み出している。

また、オンラインコミュニティだと、テキストコミュニケーションがメインになるため、すべてのコミュニケーションが可視化されてしまいます。

その時、言葉に対して想像力を働かせていかないといけません。目の前のテキストを紐解いて、思考に触れて、また言葉にしていく。そういった丁寧なコミュニケーションは、おそらく今後もっと求められていくんじゃないかなと思っています。

そして、それに付随して最低限のライティングスキルも求められるかもしれません。


⑤軽いフットワーク(関係性構築力)

コミュニティマネージャーの役割のひとつに、コミュニティ外との関係性構築があります。これは、外との接点をつくりコミュニティの関係人口を生み出すということ。

そのために、他のコミュニティに足を運んでみたり、イベントに参加して交流を広げてみたりして、自分のコミュニティの話をしていかなくてはいけません。

そうなると、フットワークの軽さが求められるんです。

足で得た情報は価値があるし、足を運ばないと新たな交流を生み出すのはなかなか難しいのかなと思っています。便利な交流サービスが増えているからこそ、しっかり「伝える」ことに重きを置く。

大事なのは効率性を求めることではなく、しっかりした関係を築けるか否かです。

また、そういったアクションを取り続けることで、自分のコミュニティを客観的に見ることができるようになりますし、新しいアイデアも降ってくる。

個人的には良いことづくめなので、意識はつねに持っておきたいなぁと思うポイントです。


最後に

ということで、コミュニティマネージャーに必要な要素をまとめてみました。

こう挙げていくと、本当に様々なスキルが複合的に合わさって成り立っているんだなぁと、改めて感じました。

これらのスキルのどの部分を伸ばしていくのか?を考えていくことで、コミュニティマネージャーのキャリアにも大きく影響がありそうだなぁと思っています。

また、ここに挙げているのはあくまで一例であり、どちらかというと土台にあたる部分だと思っています。

きっと、その上にさらなるスキルが求められてくるんじゃないでしょうか。それはコミュニティによって左右されるので、自分が関わっているコミュニティに求められるスキルを考えてみても面白いかもしれませんね。

それでは!


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長田 涼
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