彼の書く文章

こちらのアカウントは「ことばの本屋」としてのものなので、何かそれらしいことを投稿しなければ…という思いにとらわれたりもするのだが、如何せん人間である以上、「個人的なこと」とは切っても切れない。諦めて、個人的なことを書くことにした。

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noteによく出入りしている人からすれば何を今さら、と思われるかもしれないが、noteには「K」さんとおっしゃる優れた書き手がいる。ご本人によるプロフィール文を引用すると「散文家。現実を物語にしています」となる。

氏の文章について上手く言い表すことは私にとっては難しいが、あえて試みてみるならば「美しく、人間的」とでもなろうか。

余分な言葉が一切なく、かといって素っ気ないわけではなく、「均整のとれた美しさ」と言うのがふさわしい気がする。
そんな美しい文章で書かれるのは、(ご自身を含む)人間というものが生きる様子。綺麗な面と必ずしもそうではない面の両方について、冷静に見つめている。

以下は、「プロフィール記事」として設定されているもの。まさに「文は人なり」で、この文章は氏の人となりをよく表している。

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そんなKさんは現在、「老 人 と 日 々」と題した「私記」を連載している。

多世代型シェアハウス「カフカ」に暮らしながら、特別養護老人ホーム「ポローニア」で働く架空のKが、日々の出来事に感化された私記を連ねています。

月200円で、日々の仕事や暮らしのことが読める。月末にはそれぞれの記事は消え、ひと月分の記事をまとめたものが300円で読めるようになる、という趣向。毎日が積み重なっていく感覚が、とても心地よい。

かく言う私も愛読者の一人。彼の書く文章が、好きなのである。

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このところ原民喜氏の書いたものを読む機会が多いのだが、民喜を読んでいるとKさんのことが頭に浮かんでくる。
そんなわけで、この記事を書いてみた次第。

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