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鴻海は日産の英雄になるのか?
はじめに
日産はホンダとの合弁会社を破棄し台湾の電子機器会社との提携する可能性があるとされています。ルノーは日産の株式を譲渡する可能性があるとされています。
三人の天皇
1人目は日産の中興の祖として知られる川又克二です。
1957年に日産の社長に就任しました。経団連の副会長も務めて財界にも顔がききます。労働組合と手を組み、日産の海外事業を強化し、プリンス自動車と合併し、日産の国内2位の地位を確保し続けました。
2人目は石原俊です。1977年に日産の社長に就任しました。労使関係を見直し、国内シェアでトヨタを追い越し、グローバル10という世界でシェア10%まで伸ばすという目標を掲げました。
3人目は日産労働組合のトップに20年以上君臨した労働貴族塩路一郎。1961年に日産自動車労働組組合長、翌年には自動車業界の組合である自動車労連会長にまで就任。川又と蜜月の関係を築き、川又の女房役とまで言われ、日産に大きな影響力を持ちました。
カルロスゴーンの台頭
1999年3月27日フランスのルノー(株)は日産の株式の36.8%を取得し筆頭株主となり、ルノーと日産の間で資本提携が結ばれました。そこに現れたのが、ルノーの副社長でもあった「異名はコストカッター」カルロスゴーンです。
日産の状態は最悪で
有利子負債2兆円以上
26年間国内シャアは下降気味
1999年まで8年間7回の営業赤字
43車種中黒字は4車種
カルロスゴーンは再生計画「日産リバイバルプラン」を断行
その内容は
・部品供給会社
・従業員の削減
・工場閉鎖
・販売網のスリム化
・余剰資産の売却
これにより3年間で2割を削減する
三菱自動車を傘下に
2016年4月に燃費データ改ざんに揺れていた三菱自動車との業務提携を発表した。
カルロスゴーンが去ったあと
カルロスゴーンは金融商品取引法の特別背任罪で東京地検特捜部につかまりました。
日産はルノーとの資本関係を見直しに合意しました。双方15%の株式を取得することで決着しました。
カルロスゴーン体制で前の官僚体質に戻ってしまった現状を見てある会社が手を上げました。
それはホンダです。ホンダは2024年3月にEVに関する基本合意書にサインをしました。この時から日産とホンダでの合併案があったと思います。
そして2024年12月23日 - ホンダと日産が経営統合へ協議入りを決定がされました。この時ある台湾メーカーも日産の買収に興味を持っていました。
しかし2025年2月6日にホンダと日産の合併案は破棄される見通しになりました。
そのに現れるかもしれないのが、台湾の電子メーカー鴻海です。
鴻海と言ったシャープを傘下に収めた会社です。鴻海はルノーの株式の全額を取得するとされるため、ルノーとも協議しているとされています。
日産はピンチなると救世主が現れるとされていますが、鴻海は日産の救世主となるでしょうか?
今後が楽しみです。