【顧問インタビュー#11】唯一無二の尖った存在になること。|樋口顧問の教え
はじめまして。
顧問バンク運営事務局です。
顧問バンクでは、企業様と顧問様をマッチングするプラットフォームサービスを運営しています。この度、登録顧問数は9,500名を超え、より多くの方々にご利用いただき、ビジネスの発展に役立てていただいています。
しかし今までは登録いただいている顧問様を知っていただく場をご用意できていませんでした。そこで、改めて登録顧問の方々の魅力や実績をより多くの方々に知っていただきたいと考え、直接顧問へインタビューを行い、その内容をご紹介していくことになりました。
樋口顧問に1問1答形式で、成功する企業の特徴や、これまでのキャリア、顧問としての役割、さらに企業成長のためのアドバイスを深掘りしています。企業の成長と成功を目指す方々にとって、必読の内容となっています。ぜひご一読ください。
01. これまでのキャリアについて
Q.現在どのような仕事をされていますか。
執筆業、人脈を使ったビジネス紹介、スペイン語教師
Q.これまでのご経歴についても教えてください。
1979年から2017年まで住友商事株式会社に勤務していました。自動車製造分野を中心に海外駐在はメキシコに4回17年。メキシコ、インド、ハンガリー、中国などへの自動車部品製造投資や国内製造会社のM&A(当時合計で約30社あり)、海外駐在を通じて現地スタッフの人材育成や合弁会社の経営指導などをしていました。
2017年6月から2020年11月まで駐エルサルバドル共和国日本大使館 特命全権大使を務め日本との外交の促進を図っていました。その一つのツールとして経済開発協力があり円借款、無償援助など立案と実行を進めました。
2021年よりベンチャー企業の支援を顧問として実施、また「ヒスパニックマイノリテイとメキシコ自動車ビジネス」、「商社マン、エルサルバドル大使になる」の2冊を執筆・出版し、ラジオの出演が3回、テレビへの出演が1回あります。
2024年より短期的にスペイン語の先生を務めており、日本で過去に4回の講演しています。
Q.ご経歴の中で特に印象に残っている成功体験はありますか?
日本の自動車部品会社と特にメキシコへの合弁投資で自らが10社程度の投資を手掛けその後経営を軌道に乗せ拡販も実現できたこと。在任時最後の投資案件として日本の自動車会社と合弁で進出。F/S、土地探し、州政府との交渉など主導権をもって行い住商から7名の出向者を派遣し共同経営を実施したこと。同時に系列部品会社の進出支援も実施しました。
住商の部長時代に100%買収した栃木県の日産系部品会社の取締役を経て1000人の従業員がいるメキシコの子会社の社長も務め製造業に関しての知見を深めることが出来たこと。
大使時代には任国の大統領、大臣他民間企業トップとの交流も行い、エルサルバドルの産業育成策について私見を述べ閣僚相手に講演し賛同を得たこと。友好関係増進もあり帰任前に大統領自ら勲章を授与してもらったこと。現地資本の会社の工場視察の際に安全対策や5-Sの観点から細かな指導・指摘をしてそれをすぐに取り入れてくれ改善してくれたこと。
Q.今だから思う「成功した理由」はなんだと思いますか?
市場の知識、現地社会の特性の把握、リーダーシップ、自らが海外で利益を稼げるグローバル人材に育ったこと、部下への権限移譲、現地の人との円滑なコミュニケーション力さらに好奇心が旺盛であったこと。
Q.今後挑戦していきたい仕事や目指している目標はありますか?
中南米、特にメキシコへの進出を考える企業へのアドバイザーを目指したい。
グローバル人材育成、日本大使館の役目、メキシコ・エルサルバドルに関する講演の機会をさらに増やしたい。
スペイン語の個別指導またはグループ指導。
02. 顧問バンクについて
Q.顧問バンクに登録したきっかけはなんですか?
大使時代に日本の中小企業との接点が増えて彼らの成長に役に立ちたいと考えていました。帰国後スタートアップやベンチャー企業の育成と成長を求める顧問バンクに触れ、人脈を使った営業支援が可能だと判断しました。
Q.顧問としてどのような企業やプロジェクトに関わってきましたか?
グローバル人材育成、AI人材育成、情報通信、人材育成、災害危機管理、カーボンニュートラル、コンサル。顧問バンク以外では、視線計測、アジア学生採用、ポケトーク、キャリア採用、市場調査など。 顧問バンク登録企業で契約したのは12社、商談数125件。他では26社(87件)、3社(42件)です。
Q.可能であれば特に印象に残っている支援を教えてください。
グローバル人材育成の企業への支援。動画講師も2件務めている。
IT企業の提供するAI人材育成の支援。非常に分かり易い、企業としても取り組みやすいサービスでした。
Q.過去の成功事例の具体的なエピソードやそれによって得られた成果を教えてください。
グローバル人材育成の支援では商談件数が多くオンラインでの打合せに加えて動画講師も務め彼らとの生の接点が持てたことからさらに支援しようという気持ちに繋がった。元々私の著書の中に人材育成に関しても記述していてその考え方が似通っていたため親近感が湧いた。約60社との商談成立、受注率も40%近くと聞く。
顧問バンク経由ではないが、自動翻訳機を扱う企業とは1年契約で顧客を紹介。特に大阪関西万博関係で責任者とトップ同士の面談ができたこと。採用する方向で話が進んだ。ある程度大きな商談になればオンラインではなく対面での打合せが必要と感じた。
Q.顧問としてのモットーや信念はありますか?
まず私が企業の責任者ならばこのようなサービスに関心があるかどうかを自分で確認します。そのためにもベンチャー企業の担当者に熱意があるかどうか、商品をよく知っているかどうか、要点を得た話が出来るかどうか、同業他社のサービスとの違いは何かをその場で説明してもらうことにしています。
Q.顧問として特に力を入れている点はありますか?
最近、類似サービスや商品のベンチャー企業が多く、特に人事周りの案件などは、他社にない強みなどがなければなかなかご紹介が難しいように感じています。一方で、技術面でのサービスは日々進化していますので、技術面でのサービスを紹介するような案件には関心があります。
Q.今後の顧問活動の目標やビジョンはなんですか?
今年の紹介件数は減少しているが製造業が関心を示すような新しい技術や製造に関連するサービスの紹介活動を目指したいです。また、ベンチャー企業として商談をした顧客を一堂に集めてプレゼンや講演をするような機会も設けてみたいと考えています。
Q.新たに取り組んでみたいプロジェクトはありますか?
前述しましたが、技術関係のサービスです。他案件で取り上げた視線計測は多くの顧客を掴んだことがあります。
03. 顧問バンクを利用されている企業へ向けて
Q.中小企業やスタートアップ企業で、特に重要視すべき取り組みや戦略はありますか?
類似サービスを行う競合他社との違い、尖った分野を示し関心を惹きつけるような工夫をすること。
過去にベンチャー企業がコンタクトしたが商談に至っていないので顧問経由再度コンタクトして欲しいというのはやめるのがベター。過去コンタクトがあったことを私が知らずに紹介したところ複数社にわたって既コンタクトあり、関心なしという回答を得たことがあります。Lose faceでした。初めてコンタクトしたいという企業に絞るべきと思います。
大企業向けと中小企業向け、BtoBとBtoCによるサービスの内容の棲み分け、プレゼンが必要です。
Q.ビジネスを成功させるためのアドバイスはありますか?
顧客の懐に入り込むこと。そのためには顧客の課題や悩みをよく聞いてソリューションを提供できるというやり方に商談を持って行くこと。
Q.顧問としてのご経験から、企業が成長するために必要な要素はなんだと思いますか?
社員の人材育成への投資を継続すること。短期的には自社の商品・サービスの知識を熟知しプレゼン能力を高めること。
04. 樋口顧問自身について
Q.尊敬する人物や影響を受けた人物はいますか?
特におりません。
Q.自身のモチベーションを維持するための方法や日々のルーティンはありますか?
読書と運動。
政治経済のニュースを見ること
05. 最後に
Q.すでに顧問バンクに登録している企業やこれから登録する企業に伝えたいことはありますか?
前述の通り自社商品・サービスに自己満足せず、他社や業界の動向を把握してOOならではというような唯一尖った存在になって欲しいと思います。