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【実際の授業の雰囲気や内容・試験】まだ一度も中国に行ったことがない私のオンライン中国留学記【复旦大学編】

まだ一度も中国に行ったことがない私の、オンライン中国留学記。どうか怪しい日本語、未熟な中国語も温かい目で見てくださったら嬉しいです。

今回は、実際の授業の雰囲気や内容・試験についてシェアしていきます📢


併せてこちらもぜひご覧下さい❣️

授業について

日本時間で毎日9:00~9:45が第一节课、10分の休憩を挟み、9:55~10:40が第二节课でそれぞれ45分・計1日90分の授業を受けている。私たちのクラスは、月火水が读课・木金が说课だ。ちなみにチャイムの音がとてつもなく大きくて、毎回油断するとビビる。精读课・听力课・口语课と分かれているクラスもあるよう。
 私のクラスは10名ほどで、全員日本人学生と社会人は半々くらいだ。始まった当初は20名ほど居たのだが、本格的に開始する頃には15名ほどになり、現在は10名ほどで授業を受けている。違うクラスに移ったのか、仕事などが忙しくなってしまったのかは分からないが、結果的に人数が少ない方が発表の回数は増えるので、受講しやすいようには感じる。
 加えて选择课もあり、それぞれ時間は違うもののおおよそ夕方〜夜で、各90分。月曜は中国の神話と伝説、火曜は成語と中国文化、木曜は中国語文法の授業がある。好きな授業を好きなだけ受けていいよとのことだったので、全部受けている。シフトが合わなければ受けられないため、あまり出れてはいないけども。ちなみに、選択授業の微信群で日本以外の方とも友達になれ、留学感をちょこっと味わえた。

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授業で使うアプリ

授業で使用するアプリは主に4つある。
腾讯议を使い授業に参加し、

基本的なクラスメイトや先生方とのやり取りはもちろん微信で行う。

講義の動画を見たり、課題提出するのは、主に

このアプリでは、様々な本を読めたり、講義を聞けたりするようで、もっと使い込んでみたいなと思いつつ、まだほとんど使えていない現状。

 精读课に関しては、テキストを購入(と言いつつもおそらく奨学金からお金が出ているようで実際の支払いはない)し、梧桐中文上で、書店から送られてきたQRコードを読み取ることで、テキストを受け取っている。

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このアプリのページをめくる時のエフェクトが、めちゃくちゃリアルで中国の電子技術スゲーってなった。めくったページの裏側が透けて見えるんだ。ちなみに右上の🎧を押すと肉声の课本が流れる。

わたしの受講環境(ハード面)

 家で授業を受ける時は、持っているデバイスの中で一番スクリーンが大きいMacbookで腾讯议を付け、iPhoneを辞書代わりにし、iPadはノートとして使っている。
各種データは自動でiCloudに保存されて、どこでも授業の復習や課題作成し放題だし、AirDropでデータ飛ばし放題だし、Appleで統一したありがたみを一番に感じた機会だった。学生の頃からして統一おけばよかった後悔。

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仕事場で授業を受ける際は、iPhoneで腾讯议を付け、iPadをノート兼辞書にしている。ただiPhoneだとどうしても目線が下がり、首が痛くなるので途中でスタンドを購入した。コロナ収束後の旅行でも使えるようなものにしてみた。ちなみにライトは明るすぎて目がチカチカするので、授業では全く使っていない。

あと私は実家で受けており、初回授業からリスニングまで、親の妨害を喰らったので、それ以来これをドアの前に提げている。付けた初日には『ね〜〜〜なんて書いてあるの?』と更なる妨害を受けたものの、親も分かりやすくていいそう。

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わたしの受講環境(ソフト面)

ノートは、先生方がくれたWordの資料をGoodNoteに移して書き込んでいる。どこでも予習復習できて本当に神。

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ただ唯一、精读课はテキストが梧桐中文上にあるのでコツコツ1枚ずつスクショ撮って移している。これが結構面倒。

 Wordでデータを貰える授業に関しては、GoodNoteに加えて、Pagesがめちゃくちゃ有能で崇めている。ご存知の方も多いかもしれないが、Pagesで書類の言語を『中国語』に変えると、振り仮名で拼音が出せる。声調激弱い私にとってまさに神。しかも簡体字設定のままでもボポモフォも出せる超天才。

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前期の听说课の授業や成語の授業では、pptが必要となることが多かった。Canvaで背景を作成し、Keynoteでpptに仕上げると、フォントなども綺麗に仕上がるので、听说课の先生には『毎回pptきれいね』と褒められた。

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せっかくフォント綺麗なのに、書き出し形式をppt形式にすると崩れてしまうので、先生に送るときはPDFファイルに変換して送っている。

 また発表の際には必ず原稿を作成する。まだまだ私の能力では5分も中国語で話し続けられないけれど、貴重な発表時間を無駄にしたくないので。HelloTalkやHiNativeで文章の訂正をしてもらったり、電話で不明瞭な発音や声調について指摘してもらっている。だいたい中国語で毎回700〜1200字くらいになるため、なかなか文章を校正して貰えなかったりする。そんなときは、根気よく何度かに分けて投稿したり、日本語を訂正する代わりに中国語を見てもらったりして、直してもらう。
加えて、前日に中国語を使っているかいないかで、授業中の中国語の出てきやすさが全然違うため、余裕がある日はHelloTalkで会話の実践練習をすることもある。

授業の進み方(基本の授業)

读课

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 週に3日ある授業で、1つの物語を読み進めていく1日目は単語2日目は本文3日目は語法について学ぶ。に各項目の予習動画練習問題があるので、それを事前に学習して授業を受ける流れだ。この予習に加えて、テキストの後ろにも練習問題があり、学习通の練習問題と合わせ、授業中に一緒に解いていく。一部問題が重複していることもある。
 最初は、本文中の分からない拼音から全ての問題まで事前に準備していた。が、そこまですると毎回予習に1.2時間掛かってしまう。2週目からはそこまでする余裕が(体力的にも)なくなってしまったため、現在は予習動画の視聴と練習問題を解いて授業に臨んでいる。練習問題は、作文等もあるため事前に解いておかないと、私のレベルでは即興で作文するには難しい問題が多い。オンライン留学で発表できる機会は本当に貴重なので、無駄にしないようにこれだけは絶対欠かさず予習する。
 発表の機会は、クラスメイトが10名ほどなので1日に3.4回ある。出席人数が少ないときは、5.6回指名されることもある。ただ先生からの指名されたときに限らず、分からないことはその場で聞ける雰囲気なので、自分から質問することもある。先生の話のタイミングと合わない時は、自分が指名された際にさかのぼって質問したり、腾讯のチャット機能を使い、先生のタイミングで回答したりしてもらう。
発表の機会が少ない分、マイクをオフにして授業中も独り言のように声を出すようにしている。

 精读课に限った話ではないが、分からないことがある時以外にも、テストの内容や祝日のスケジュールなどを伝達された時、自分のリスニング力を信用できないため、微信群にて聞いたことが合っているか確かめることもある。心配性な上に忘れっぽく(最悪)聞こえていても母国語以上に速攻で忘れてしまうので…。

说课
 听说课では、1コマが『讲』と物語を聞いて設問に答えていく『リスニング&回答』の時間に分かれている。これを第一节课、第二节课と1日に2回繰り返す
 各生徒それぞれ3週間に1回ほどの頻度で、ある与えられたテーマに沿って演讲する。私の場合『中国との縁』『私の理想』『発明』だった。先生からの指定は『pptを作ってくること』『内容は5分以上にすること』だけなので、割と自由の幅は広い。
ただ中国との縁だけはとても困った。中国に一度も行ったこともないし、中国人の友達もいないし、中国人のお客さまとのストーリーもない。正直に先生に『まだ中国との縁がそこまでなくて…』と相談し、紆余曲折あり『茶との縁』に変えてもらった(笑)

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 この発表の時間はとても貴重だと思う。授業中5〜10分もの間、先生やクラスメイトが自分に時間を割いてくれるからだ。発表の後は、クラスメイトから質問を受けたり、先生から文法の誤りや口能力の分析を聞くことができる。私の場合、原稿を用意して臨んでしまうが、それでもこのような質問の時間で、会話力も鍛えられる。全然上手く答えられたこともないし、テンパってばかりだけど。
 1回目の発表が終わったときに気付いたのは、自分が発表するときは録音しておいた方がいいということだった。私だけかもしれないが、発表後も緊張したままなので、先生の話がロクに入ってこない。复旦大学の先生というプロ中のプロからの貴重なフィードバックは、一字一句無駄にはできないのに。加えて録音しておけば、自分の発表中の発音なども聞き直せる。『自分の発表(発言)時は録音する』これは絶対的にオススメ。
 以前、こんなプロの先生に教えてもらう機会はそうそうない!と、発表の後に微信で直接、追加のアドバイスをもらいに行ったが『我晚点回你』と返ってきたきり、返事はなかった(笑)

授業の進み方(選択授業)

与中国文化
授業開始が日勤が終わったあとの時のため、一番出席出来ている選択授業。毎授業15個ほどの成語を、物語と会話形式の2つの文章を読み進めながら学んでいく。これまでまともに成語を学んだことがなく、こうやってちゃんと学ぶと、意外と面白いものだと気付く。『前所未有』とか、日本語の四字熟語とほんのちょっとだけ違う成語とか特に面白い。由来から学べたり、実際に例文を作ったりするため、知識としてしっかりと定着する。
受講者は大体30名程度いると思う。どの選択授業も同じだが、ネパールや韓国、スイスなど生徒の国籍もバラバラなので留学感を強く味わえる。先生もとても優しい雰囲気の方で、発言するたび『非常好非常好~~~~』と連呼してくれる。日本人にとっては慣れた四字熟語なども、漢字圏以外の国の方からすると、意味の区切りなどが分かりづらくとても難しいだろう。そのためか先生もゆっくりと簡単な言葉で話してくれたり、大事な部分は繰り返し話してくれる。難しめの生词も冒頭で意味を説明してくれるため、難易度も高すぎず、理解しやすい授業だと感じる。
 課題に関しては、毎回学習した成語を5個以上使って、自国の文化や中国との差など、指定されたテーマについてまとめて、音声か動画で提出する。復習になるだけでなく、作文の練習や音読の練習にもなる。
ちなみに先月締め切りの課題は、動画指定だった。ただ動画を作り込んでいる余裕はなかったため、pptをめくりながら原稿を読み上げ、それを画面収録することで動画風に仕上げた。pptに文字を打ち込んでしまったので、字幕をつける手間が省けて楽だった。オススメ。

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 传说
  
開始時間が早く、夜勤明けか休みの日でないと出れないため、ほぼ受けられていない。ただ資料や動画、課題を学习通にたくさん載せてくれているので、授業に出るというよりは、学习通上で勉強しているのが現状。
 今までなんとなく名前だけ知っていたような中国の神話や伝説について、しっかりと学ぶことができるので面白い。例えば『神農』について。日本茶の勉強をしていたときに『茶の起源は中国の神話の時代まで遡り、神農が解毒に茶を用いていた』とは勉強したものの、その神農が一体どんな人物なのかや、神農自身やその家族の伝説については、この授業で初めて学んだ。中国語だけではなく、他の分野にも繋がることを学ぶことができる、とてもいい機会になっている。

汉语语
 こちらも比較的始まる時間が早いため、あまり出席は出来ていない。が、学习通に実際に行った授業の動画を載せてくれているので、それを活用して勉強している。突如日本語についても話し始めたりと、先生に茶目っ気があり可愛い。口癖なのか『你们看看~~~』を連呼するのが、それまた可愛い。おじいちゃん先生に癒やされる授業。
 授業の内容も、その言葉や文法が使われ始めた歴史や経緯などから話してくれ、試験対策の本では学べない文法の奥深いところまで学ぶことができ、非常に面白い。例えば『被』だ。昔はマイナスの意味の場合にしか使用しなかったようだが、今では『我被录取了』というようにプラスの意味でも使われる。これは中国が、日本語を介し、英語を中国語に訳していく過程で、日本語の受け身文の影響を受けたためだとのこと。今でも一部の地域では、マイナスの意味でしか使わないそうだ。このような中国語の紆余曲折まで、この授業では知ることができる。

試験について

 今回の期中試験では、基本の授業である精读课と听说课のみ試験があった。選択科目は期中試験がなかったので、また期末試験を受け次第、内容をUPしたいな。
 結局のところ単位を取ったところで、通常の学校などと違って卒業が掛かっている訳ではない。HSKの申し込みページには『修了証』がもらえるとあったが、どの程度の効力があるものなのか、履歴書に書けるものなのかよく分からない。だけど一つ思っていることがある。オンライン授業で学んだことを実際の世界で活かしていくためには、復習して定着させることが必要だ。その復習のゴールが試験なのではないか、ということだ。
 試験も成績の評価に入ってはいるようだが、試験に参加できない生徒もおり、参加できる生徒のみ受けるような形だった。それでもクラスメイトのうち8割は参加していたと思う。

读课
オンラインの試験ということで、試験開始時間2.3分前に微信群に問題用紙がアップロードされ、そこから画面を見ながら(もしくは印刷して)各自用意した白紙の紙に回答を記入していく。試験中は腾讯会议のビデオを付け、先生が生徒が回答している様子を確認できるような状態にする。回答が終わった生徒から先生に、微信で回答用紙の写真を送信する。送信後、腾讯会议から退出する流れだった。確かに不正しようと思えばいくらでもカンニングできるような環境ではあるけれど、この試験の目的を考えたら、不正をしてこの試験を受けても何の生産性もないのは明らかだ。
実際の解答用紙をこんな感じで写真を撮って、先生に送信した。

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内容はこれまで学習したところから出題され、

①拼音を手がかりに漢字を書く
ex.她的勤奋努力(Yíngdé)了成功。
②選択肢から文章に当てはまる成語を選択
③下線部の単語の言い換えとして正しいものを選択
④与えられた文法や単語を使って文章を書く 等々


というような内容で、普段授業を受けていれば十分解ける問題だった。加えて先生が事前に、模擬問題と要点をまとめた資料を送ってくれていたので、試験勉強もとても取り掛かりやすかった。
 が、日本語と同じでなかなか漢字が書けず苦戦した。①の拼音の問題に関しては、先生の資料に載っている漢字は書けるように対策はしていたものの、文章作成の問題では、文は浮かぶが漢字が書けないために、書ける漢字の範囲内で文章を考え直さなければならなかった。余談だが、これに関しては授業中も同じようなことがある。出来るだけ中国語だけでノートを取るようにしているのだが、漢字が浮かばずノートが追いつかない。日本語に切り替えたところで浮かばない漢字は浮かばない。

说课
 試験は前半と後半に分かれていた。前半は3分ほどの長さの文章を2回聞き、それを指定の要点について触れつつ1分ほどの長さで要約し、録音して先生に送るというものだった。録音する間は精读课と同じく、腾讯会议のビデオをオンにし、マイクは切った状態にする。録音が終わり次第、微信で先生に音声を送り、腾讯会议から退出する。
 そして順番に後半部分に移っていく。事前に順番が決まっており、先生がどの生徒まで進んでいるか微信群にアップしてくれるので、それに従い1名ずつ腾讯会议に再度入る。後半の試験内容としては、ある5つテーマのうち1つについて、3分以上話すというものだ。5つの中から、コンピュータによってランダムにテーマが決められるものの、事前に選択肢は提示はされていた。その上、授業の際の演讲と同じテーマだったので、そこまで難しく設定はされていなかったように思う。
 前半も後半もだいたい授業と同じやり方だったが、前半の試験は、ちゃんと聞き取れず要点もなかなか掴めず、ボロボロだった。言葉も出てこず、かなり録音自体にも時間が掛かってしまったのだが、録音がちゃんと取れてないバカもやらかし、みんなが終わってるなか取り直す焦りもあって、なんとなくしか聞こえなかった部分は全て省いてしまった。
 後半の試験は、あらかじめ日本語で言いたいことを書き出し、それをテンパった状態でも言えるような簡単な中国語に直し、表現を暗記するなど対策をしていった。テーマは、それぞれ『好きな交通手段』『中国との縁』『私の理想』『成功した教育方法』『休みの日の過ごし方』だったのだが、関連付けられる話題は、2つ合わせてどっちも話そうと決めていた。例えば『好きな交通手段』と『休みの日の過ごし方』や、『私の理想』と『成功した教育方法』である。『休みの日は外に出掛けることが多いが、その際は新幹線を使う』といったように繋げれば、どのテーマに対する対策も無駄にならないからだ。そのためか極端に言葉に詰まることもなく、余裕で基準の3分は超えることができた。
 ちなみに私のテーマはまたしても『中国との縁』で、先生と『中国来たことないのにねwww』と笑った。中国語はずっと独学で勉強してきた話から、あまりお金を掛けないように、テキストはメルカリで売り買いしている話まで、準備していた『我看完之后,会把书转卖出去』という表現も使え、言いたいことは全て話せてスッキリした。

前期の授業で得たもの

 この2ヶ月間授業を受けて、能力が特段アップした訳ではない。オンラインということもあって、思っていたよりも発言する機会が多くはなかった。ただ、課題などで作文する機会が膨大に増え、中国語に変換する速さは上がったと思う。発表の準備のため、声を出して読むことも多くなった。拼音を記憶している単語や口が覚えている単語の数が増え、音を掴みやすくもなった。また発音を中国語話者に聞いて指摘してもらう機会も増え、自分では気付いていなかった癖や間違っている部分を知ることができた。これを繰り返していくことで、実感できるレベルまで口语能力を間違いなく上げられると思う。またどの授業にも共通して、日本で売っているテキストでは得なことまで学べている
 オンライン留学を決めた時『目に見える成果を絶対に出す』を目標にした。前期はTOPIKを入れたことで、授業の予習復習にプラスαして、中国語に取り組む余裕が少なくなってしまった。目標達成には、听说课の先生にも指摘されたが、圧倒的に口を動かす練習が足りていないと思う。後期は授業以外でも、もっともっとたくさん中国語に触れていきたい。あと残り2か月弱。どこまで伸ばせるか、頑張ってみようと思う。

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以上が、実際の授業の雰囲気や内容・試験についてでした。
次回は、1日のスケジュールや仕事・他言語の両立について
シェアしていきます📢
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明日5月4日(火)20時にUPします❣️

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