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ブランドアンバサダーとは?インフルエンサーとの違いやなり方まで徹底解説!

芸能人やインスタグラマーが、ブランドアンバサダーとして活躍しているのを見かけたことがある方は多いと思いますが、有名人ではなくてもブランドアンバサダーとしてブランドの広告塔になれることをご存じですか?
この記事では、ブランドアンバサダーの定義や仕事内容とともにいくつかの事例をご紹介し、最後にブランドアンバサダーになるための6つのステップを解説します。

この記事でわかること

  • ブランドアンバサダーの定義

  • ブランドアンバサダーの仕事内容

  • ブランドアンバサダーになるための6つのステップ

こんな方におすすめ

  • ブランドアンバサダーの依頼を受けたい

  • ブランドアンバサダーの報酬の相場を知りたい

  • どのようにブランドアンバサダーになるのかを知りたい


1.最近よく聞くブランドアンバサダーとは?

ブランドアンバサダーは、SNSなどを通じて情報発信をするオンライン型と、イベントなどに出席する対面型に分けられ、芸能人やYouTuberなどに依頼してTVCMなどを打ち出す企業もあれば、知名度に関係なく依頼する企業も増えています。
まずは、ブランドアンバサダーについて詳しくご紹介します。

1-1ブランドアンバサダーの定義

ブランドアンバサダーは、企業やその企業の商品、サービスの情報を発信することで、企業が展開するブランドを人々に認知してもらう仕事です。
そもそも、英語の「Ambassador」とは、日本語に訳すと大使や使節といった意味になります。よく「〇〇県観光大使」などと呼ばれる肩書きがありますが、観光大使はアンバサダーということになります。
観光大使、アンバサダーに選ばれる有名人は、その県出身だったり、ブランドにゆかりのある人であったりすることで、消費者に親近感を持ってもらえるのが特徴です。
近年、有名人だけではなく、商品やサービスが好きで、ブランドのファンである人にブランドアンバサダーを依頼する企業も増えています。
消費者との距離が近い人を選ぶことで、親近感を持ってもらえることや、そのブランドの良さを分かっている人に商品やサービスを紹介してもらいたいという企業の考えによるもので、ブランドの顔として広告塔になる必要があります。

1-2インフルエンサーとの違い

ブランドアンバサダーとインフルエンサーは、一緒なのでは?とも思われがちですが、以下のような違いがあります。

  • ブランドアンバサダー……商品やサービスに対しての熱量があり、もともとブランドのファンであることが大前提。ポジティブなアピールを消費者に伝えるブランドの顔。

  • インフルエンサー……多くのユーザーをSNSで抱えていて、影響力によって購買意欲を掻き立てる。拡散力があるのが特徴。

次に、ブランドアンバサダーとインフルエンサーのメリット、デメリットを一覧で確認してみましょう。

ブランドアンバサダーは、インフルエンサーと違いもともとブランドのファンであるため、商品やサービスの良さ、企業の方向性などを理解していることが多く、自分の言葉で魅力を発信できます。その反面、インフルエンサーと比べるとフォロワー数が少ないなど、リーチ数が少ない傾向にありますが、ブランドの商品やサービスに興味があるフォロワーを抱えているため、不特定多数に向けて発信する広告とは違い、好意的な印象を持たれることが多いでしょう。また、ブランドアンバサダーは、企業の規模にも起因しますが、1つのブランドに対して1~2名と小規模なのに対して、インフルエンサーは複数人採用されることもあります。ブランドアンバサダーの契約は長期契約となることがほとんどですが、インフルエンサーは単発で起用されることもあり、短期的な契約となる傾向にあります。

2.ブランドアンバサダーの仕事内容

ブランドアンバサダーは、企業の商品やサービスの熱心なファンであるとお伝えしましたが、具体的にどのような仕事をしているか気になるという方に向けて、ここからはブランドアンバサダーの仕事内容をご紹介します。

2-1企業ブランドに深い理解をもち発信する

  • 具体的な仕事……企業ブランドの研究をしてSNSなどで情報を発信する

ブランドアンバサダーとして活躍している方は、もともとそのブランドの熱心なファンであるとお伝えしましたが、企業ブランドを深く理解することが必要です。
例えば、アパレルブランドのアンバサダーを企業が選ぶ際、「毎日着てくれている人」ももちろん大切なのですが、その上で「企業理念に共感し、ブランドイメージに沿った発信をSNSでしている人」の方が、企業の求める発信をしてくれるだろうと想像できます。
また、フォロワー数が多く、毎日アパレルに関する投稿をしている人は、単発の依頼であればインフルエンサーマーケティングの一環として依頼されることもありますが、ブランドに思い入れを持っていない人は、コアなファンに想いを届けられない可能性があることから、ブランドアンバサダーとしては活躍しにくいでしょう。
ブランドアンバサダーは、企業理念やアイテムごとのコンセプトなどを深く理解し、自分の言葉で商品やサービスの良さを周りに伝えていく必要があります。

2-2ブランド商材の購入数を増やす

  • 具体的な仕事……SNSでの発信やイベントの参加によって購入者を増やす

ブランドアンバサダーは、企業が扱う商品やサービスの購入者数を増やすことを仕事の一つとして行います。
ブランドの良さを発信することが、結果的に購入者数を増やすことにつながるという考え方です。
ブランド自体が運営するイベントへの参加や、メディアへの露出、SNS投稿などによって、商品やサービスの情報、良さ、使用した感想、おすすめできる理由などを発信し、それを見た人が「この商品が欲しい!」と思ってもらえるように導きます。
また、自分自身が商品を使用している姿を見せることで、消費者に買いたいと思ってもらえるようなSNS投稿をするなどの技術も必要となってきます。
例えば、アクセサリーブランドのブランドアンバサダーであれば、自分が装着している写真を投稿するのはもちろん、このアイテムはどのようなファッションと合わせると良いなどのアドバイスをして、消費者に自分が装着している場面をイメージしてもらうようにする必要があります。

2-3ファンコミュニティで交友関係を築く

  • 具体的な仕事……SNSやイベント、ファンミーティングなどで交友関係を築く

ブランドアンバサダーは、企業が行うイベントやファンミーティングで商品やサービスの良さを伝えたり、自分自身でSNSを通じてファンコミュニティを作ったりして、交友関係を築くのも仕事の一つです。
企業の規模によっては、ブランドアンバサダーを10名以上募集しているケースもありますが、ブランドに対して熱量のあるユーザーはなかなか見つけるのが難しいという課題もあります。
そこで、もともとブランドアンバサダーとして活躍している人が、新たなアンバサダーを探すためにイベントやファンミーティングでブランドの良さをアピールするという仕事が重要となります。
また、自身のSNSでファンコミュニティを築くことで、ブランドに対して熱心なファンが多いというブランドのイメージアップにもつながります。
自分と同じような熱心なファンを増やし、その輪を広げていくことがアンバサダーの役割の一つと言えるでしょう。

2-4ブランドに有益なフィードバックをする

  • 具体的な仕事……ブランドに対する意見を多方面から集めてフィードバックする

ブランドアンバサダーは、そのブランドを愛しているからこそ、有益なフィードバックができる存在と言えるでしょう。
有益なフィードバックとは、「〇〇の部分が使いやすい」「フォロワーから〇〇が良いという意見が多い」などの良い意見だけではなく、自分が商品を利用したり、サービスを体験したりして感じた一見企業にとって不利益と思えるようなマイナスな部分も含まれます。
企業としては、ブランドの商品やサービスに対して自信をもって発売、提供しているものの、実際に使用したり体験したりした顧客の意見は、マイナスな意見ほど欲しいと考えるものです。
実際に、レシートの下などに「ご意見・ご要望はこちら」といったようなQRコードを見たことがある方も多いのではないでしょうか?
意見を送るとクーポンやポイントがプレゼントされるという企画を行っている企業もあるほどで、顧客からの意見は企業にとってブランドを成長させる大事なフィードバックとなります。
ブランドアンバサダーは、自分が感じた感想はもちろんのこと、SNSで多く挙げられている意見や、疑問、不満などを企業側に伝えることで、商品やサービスをより良いものに改善していく手助けをします。

3.ブランドアンバサダーの報酬形態

ブランドアンバサダーの報酬形態は、以下の3つのどれかが採用されます。

  • フォロワー単価

  • フォロワー数に関係なく定額

  • アフィリエイト方式

ブランドアンバサダーは、無償で契約することも多いですが、インフルエンサーとしての役割も兼ねてSNSでの投稿を行うようなケースでは、フォロワー1人に対して1円といったフォロワー単価や、フォロワーに関係なく月額で支払われるケースもあります。
また、アンバサダーを通して商品が売れた場合などに商品の値段の数%をバックするといった、アフィリエイト方式を採用している企業もあります。
試用期間を設けている企業も多く、ブランドへの貢献度に応じて報酬が決められることもあるので、試用期間中は無償というケースがあることや、物品提供だけで報酬はないこともあるので、事前に報酬については確認しておく必要があります。

4.ブランドアンバサダーの事例

ここからは、実際にブランドアンバサダーを起用している企業の事例をご紹介します。

4-1事例①【ネスカフェ】

出典元:Nestle

ネスカフェアンバサダーは、職場などでネスレのコーヒーメーカーを楽しめるサービスで、代表者が「ネスカフェアンバサダー」と呼ばれています。
ネスカフェアンバサダーには、以下のような特典があります。

  • マシンの無償提供

  • 1杯20円でカフェメニューが楽しめる

  • マシン保証がある

同時に、ネスカフェアンバサダーになったら、「職場などでネスレのコーヒーを楽しんでいる写真を投稿する」「定期的なアンケートに協力する」という任務があり、ネスカフェはアンバサダー制度によって認知度を上げ、多くのファンを作っています。
2012年より開始したネスカフェアンバサダー制度は、会員数が40万人を超え、CMなども盛んに放映されていることから、企業や個人で導入しようと考える方が増えたという経緯があり、アンバサダー制度を成功に導いた企業と言えます。

公式ホームページはコチラ
ネスカフェアンバサダー

4-2事例②【ワークマン】

出典元:WORKMAN

ワークマン公式アンバサダーは、ワークマン製品が好きな方、継続してワークマンの発信をしてくれる方、専門分野に精通していて製品開発に助言をしてくれる方などを対象に、ワークマンからアンバサダーと認定される制度です。
ワークマン公式アンバサダーには、以下のような特典があります。

  • いち早く新製品を見れる

  • 新製品発表会への招待

  • 新製品のモニターやアンケート

公式ホームページには、アンバサダーの紹介ページも設けられているので、自分のSNSやYouTubeページをワークマンの公式ホームページから見に来てくれる人も増えるといった内容になっています。

【公式アンバサダー事例1】

吉田アミさんは、インスタグラムでワークマンの公式アンバサダーとして、パーソナルコーディネーターの知識を活かしながら着こなし術などを日々投稿しています。
展示会のレポや、雑誌の取材風景なども投稿していて、パーソナルコーディネーターならではの視点でワークマンの商品を着こなしつつ、コーディネートを提案。
他にも、少し使い方が難しいヘアターバンの使用方法を投稿したり、新商品のコーディネートを組んだりと、自身が楽しみながらブランドに対して愛着を持ち、SNSで発信している様子がわかります。

【公式アンバサダー事例2】

サリーさんは、YouTuberとしてワークマンの商品でキャンプを楽しむ動画を配信しています。
ワークマンの商品だけで揃えた道具を使用してキャンプに出かけ、その様子を配信することで、ワークマンの良さをユーザーに伝えています。
キャンプの動画とともに、ワークマンの店内で新商品をレポする様子なども配信していて、どのような商品が展開されているのか視聴者にわかりやすく伝えているのが特徴です。

公式ホームページはコチラ
ワークマン公式アンバサダー

4-3事例③【LUUP】

出典元:LUUP

電動キックボードと電動アシスト自転車を取り扱うLUUPは、さまざまな用途で使用できる移動手段として日常的にLUUPを愛用している方をアンバサダーとして募集し、LUUPがあることで叶うライフスタイルの発信を行っています。

LUUP公式アンバサダーには、以下のような特典があります。

  • LUUP乗り放題などの優待プラン

  • 最先端のマイクロモビリティのシェアサービスを、社員やその他のアンバサダーと一緒に社会に広める活動をする機会

2023年7月1日から道路交通法が新しく施行されたことにより、自分のSNSで街の安全や安心を守るリーダーとして正しい交通ルールを発信するというのが活動内容です。

2023年4月に第3期のLUUPアンバサダーが36名決定したことで、今後さまざまなアカウントでLUUPの魅力が発信されていくことになります。

【公式アンバサダー事例1】

ダンサーの新藤 樹力さんは、インスタグラムで1万人のフォロワーに対して、カフェやおしゃれなファッション、愛犬との散歩風景などを発信しています。

LUUPの投稿もおしゃれな街並みに溶け込んでいて、フォロワーからは「風が気持ちよさそう」などと高評価を得ています。

【公式アンバサダー事例2】

バチェラーシーズン1に出演していたシンガーのマイマイさんは、ゴルフや乗馬、旅行などアクティブな投稿が人気。

LUUPの写真と共に、乗り放題キャンペーンの告知をするなど、LUUPの良さを広げるアンバサダーとしての役割を果たしています。

5.ブランドアンバサダーになるための6つのステップ

ブランドアンバサダーになるには、ブランドが好きという気持ち以外にも必要なものがあります。ここからは、ブランドアンバサダーになるために6つのステップをご紹介します。

5-1対象となるブランドを見つける

ブランドのアンバサダーになるために最初にすることは、対象となるブランドを見つけることです。
もともと関心のあるブランドや、自分がSNSなどで発信している内容に関連するブランドを探すのが良いでしょう。
対象となるブランドは、3~4社に絞るようにして、絞った企業に対して細かく研究していきます。
例えば、企業には必ず企業理念があり、その理念に沿って商品やサービスを販売、提供しています。企業理念は必ず確認するようにして、アピールする方向性を確かめておく必要があります。
さらに、現在企業がSNS投稿をしていたり、インフルエンサーを起用していたりする場合は、企業がブランドアンバサダーに何を求めているか把握しやすいでしょう。

5-2エンゲージメントを構築する

SNSでのエンゲージメント率を高め、自分をブランドアンバサダーとして起用することに、企業側がメリットを感じるとアピールできるようにしましょう。
エンゲージメント率とは、自分がした投稿に反応したユーザーの割合のことで、インスタグラムを例に出すと、「いいね!」「保存」「シェア」「コメント」などがエンゲージメントに該当します。
エンゲージメント率の計算方法は、「エンゲージメント/フォロワーの数」となるため、フォロワーを増やすことも重要ですが、投稿に反応してくれるユーザーを増やすことが必要となります。
まずフォロワーは、自分が投稿する内容に興味を持ってくれる人を増やすことが重要です。フォロワーの数が多くても、反応してもらえなかったらエンゲージメント率を高めることはできません。
さらに、SNSでユーザーから反応があったときには、リアクションを返すなど、ユーザーの心に響いた投稿に対してコミュニケーションをしっかりとるようにしましょう。
エンゲージメント率が高いことは、企業にとって、「商品やサービスを認知させてくれる人」と映るため、ブランドアンバサダーに起用されやすくなります。

5-3確固たるオンラインキャラクターを作る

ブランドアンバサダーとして活躍するには、オンライン上でのキャラクター設定が重要です。

例えば、以下のようなことを設定する必要があります。

  • どのようなテーマを発信するか

  • どのような口調で話すか

  • 外見に特徴を持たせる

  • コメントに対するリアクションのスタンス など

企業のSNSのアカウントにキャラ設定がされていて、独特な投稿をしているのを目にしたことがある方も多いと思いますが、このようなキャラクターには隠れファンがついていることもあり、ユーザーと友好的な関係を築いていることが多いです。
そのような事例を参考にすると、キャラクター設定がしっかりあるアカウントは、フォロワーが増えやすくエンゲージメント率も高くなりやすいという傾向があります。
個人のアカウントも、フォロワーを増やしたり、エンゲージメント率を高めるためには、確固たるオンラインキャラクターを作り、ユーザーから興味を持ってもらえる内容を投稿することが重要です。

5-4オーディエンスを巻き込む

もともといる自分のフォロワーや友人などに、SNSの投稿内容を共有し、いいねやコメント、シェアなどをしてくれるよう働きかけましょう。さらに、それらに必ずリアクションを返すようにして、自分が設定したキャラクターを確立していきます。
また、フォロワーとリアルに交流できるオフ会などを開くのも効果的です。
オフ会を実施することで、フォロワーがSNSの投稿に対して積極的にリアクションをしてくれるようになるだけではなく、新たなフォロワーを獲得する機会にもなります。

5-5フォロワーを増やす

フォロワーの数はただ多ければ良いというわけではないとお伝えしましたが、賛同してくれるフォロワーは多く獲得する必要があります。
そのためには、ここまでご紹介したようなエンゲージメント率を高めることや、キャラクターを設定することが重要ですが、そのほかにも自身が主に投稿するSNSのアルゴリズムを理解する必要があります。
例えば、インスタグラムではホーム画面にあるフィードに表示されることで、フォロワー以外のユーザーに発見されやすくなりますが、フィードに表示されるには新しい投稿であることや、エンゲージメント率が高いことなどの要素が必要です。
さらに、新規フォロワーを増やすには、自身のアカウントのプロフィールを充実させるようにしましょう。
ユーザーは、必ずと言っていいほどプロフィールを見てからフォローするかを決めているため、アイコン画像を含めたアカウントの世界観をしっかり表現する必要があります。

5-6関心のあるブランドに連絡を取る

自分が支持するブランドに、自ら連絡を取ってみましょう。アンバサダー制度を導入している場合は、専用の問い合わせ窓口があるケースもあるので、ホームページや企業のSNSを確認してみると良いです。
頻繁にSNSを更新していて、リアクションを返してくれるフォロワーが一定数いること、そのブランドに対しての熱量など、アピールできるポイントを伝えると、企業が興味を持って返信してくれます。
もともとその企業にブランドアンバサダーがいる場合は、どのように差別化を図るかなども検討しておくと良いでしょう。
ブランドアンバサダー制度は、企業側から見てもメリットのあるマーケティングの手法として注目されているため、SNS更新が頻繁に行われている企業などであれば、返信をしてくれる可能性が高くなります。


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