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det[,a]il #1 ~歌い方について、ふたりの重要人物

やっとこ産声上げたソロ初音源。普通はその日までに色々と準備も重ねて、こんなよな文章も発売タイミングで販促的に出すんやろけど、ニョロニョロと暗闇のバックロードを経た低音のように、後追いで「,a」に奥行き持たせていけたらと思てます。1記事1000文字くらいが精一杯なもんで、書き切れんやろから、とりあえず「#1」てことで。スタート。

まずはというか、やはりというか。この作品の総合的な立役者の滝くん。実は滝くんと曲のアレンジ作業をするのは今回が初めてではなくて。6年半ほど前に仕事の都合で東京にひと月ほど出張してたことがあって、そのタイミングで2度ほど滝くんちでアーだコーだ言いながら曲を作ったことがあった。2~3曲ほどオケを作ってもらって、その場で簡易的に歌入れまでしたんやけど、それらはデモ以上のモノにはならんかった。音源としては「完成」させることができへんかったんやけど、あんまり声の張れない環境で、小声で歌入れをしたその作業が、その後の歌い方に大きく影響した。デモの音源もシックリきてて、あーなんかこの声をモノにしたいなぁーと興奮してた。

ウィスパー主体の歌声で様になるもんやろか。音源では大丈夫でもライヴではさすがに厳しいんやないやろか。色んなことに思い馳せながらも理想の歌い方についてシコシコ練習し始めてはいたんやけど、たまにやるライヴではなかなか表現しきれんかったり、試行錯誤できるほどの回数もこなせず、思うようにいかんので一旦は諦めたりもした。

そんなこんなで色々あって。裕也にライヴを手伝ってもらえることになって、初めてふたりでスタジオに入った日。ちょうど、HERE回ちゃんとfolcaヒデくんの弾き語りのライブがあったので、リハ後に裕也と見に行った。弾き語りやから当然といえば当然なんやけど、それぞれがそれぞれの一番気持ちいい間で、のびのびと歌ってたのが印象的で、弾き語りの圧倒的な強みを見せつけられた気がした。裕也もほぼほぼ同じような気持ちで見てたようで、次の日LINEで「僕はイノさんになるんで、気持ちよくなりましょう。一緒に自分たちの音に酔って、汗びしょびしょ以上の達成感を感じたいですね。」とメッセージをくれた。その言葉に、自分は自分のやりたいようにやればえぇんやな、歌いたいように歌えばえぇんやなと思えた。滝くんちで抱いた理想の声ともう一度向き合える喜びに、すこぶる興奮が蘇った。

「,a」での歌い方、歌声については、こんなようなバックロードがあったので、またそれらも意識して聴いてみてみて。レコーディング時、絶対音感のある滝くんのディレクションはこの上なく明確で。それでいて歌心も持ち合わせた人やから、堅いわけじゃない。自分が密かに喉や口先で小ワザ効かせてるところも確実に拾ってくれる。ボーカリストとしては最高の環境で、のびのびと自分らしく在れた。

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