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det[,a]il #2 ~春モノ電気服、前編

「,a」収録曲、裕也と作った2曲以外はずいぶん前に作った曲で、うろ覚えながらも当時のメールやらスケジュールやら見返しつつ振り返って整理してみた。バンドやめてからは基本的に先ずは歌詞で。それからメロディ。1コーラスできたら誰かにコード出ししてもらって。2コーラス目やCメロの歌詞にとっかかるっていう流れで曲ができていく。特にアカペラのデータは素っ裸感がすごくて、こっ恥ずかしいんやけど、それがピアノやギターの音色に包んでもらったときの抱擁感は格別で。大ちゃんや裕也、滝くんには、素っ裸の自分に服を着せてもらってる感覚でいる。曲が街へお出かけできるのは、演奏してくれてる皆のおかげ。"プラプラ"歩くと捕まってまうのでね。(素っ裸は素っ裸でビックバン的な情熱やエネルギーの塊やからアツイ音源なんやけど、伝わりやすさに熱量を徐々に手渡していくっていう作業のことはまたの機会に書こうかな。。)

M1「青春の灯」9年前。
ほぼほぼ歌詞もメロディも同時に出てきた。車の中でICレコーダーに録音したのをブログと関連付けしてYouTubeにあげてた。当時は携帯やなくICレコーダーにメロディ溜めてて、アカペラ素っ裸のままやったけど、裕也が数あるデータの中から掘り起こしてくれて、えぇおべべ着せてくれた。当初はここからもう少し肉付けせなアカンかなぁとも思ってたけど、どっからどう眺めてもつけいる隙が見当たらんかったんで、このボリュームのままにしといた。レコーディング最中までどこを表で歌ってどこを裏で歌ってってのを決め兼ねてたけど、ベストな裏表の切り替えでファイナルアンサーできたと思う。ミックスでのラジオボイスのアイデアもこの曲のテーマに沿った彩りになってて、ラフミックスでは削られてた冒頭のブレスを最終的には拾ってくれるとこあたり、滝くんの「,a」への粋な理解が嬉しい。「シタキリ・サンダーバード」の疾走感を更に際立たせる素晴らしいオープニング曲になった。

M2「シタキリ・サンダーバード」7年前。
2013年12月ひと月ほど東京出張やったときに書いた曲。東京駅から滞在してたマンスリーのある田町駅まで歩いて帰ってて、途中なか卯でうどん食べたあとに歌詞とメロディがほぼ同時に出てきたのは覚えてる。数日前に六本木で9mmのライヴ見たとこやったから、かなり9mm色が強いかなぁと自分では思ってた。当時は大ちゃん(ナプ)にアカペラのメロディをピアノでコード出ししてもらってて、この曲にコードがついたのが翌年3月。んで、4月に大ちゃんのピアノ演奏でラママで初めて歌った。武田くんと高畠さんが反応してくれたのが嬉しかった。時を経て、3年前くらいに滝くんがアレンジしてくれたとき、Cメロ部分が付け加えられてたんで、歌詞も書き足した。Cメロの歌詞とメロディが出てきたのは、心斎橋から歩いて帰ってる途中、谷町9丁目付近。滝くん的にはド頭Aメロからイントロに流れるイメージやったみたいやけど、どうしても歪んだギターが欲しかったので無理言って入れてもらった。比較してもらって分かるかどうかやけど、Aメロの歌い方は特にこだわったので聴いてみてほしいポイント。

M3「雨だから」5年前。
これもアカペラから大ちゃんにピアノでコードつけてもらった曲。「シタキリ・サンダーバード」同様3年前に滝くんがアレンジしてくれて。大ちゃんのピアノのフレーズやキメも活かしつつの滝くんアレンジを聴いた時の衝撃はいまでも忘れられへん。当初のデモではテンポがかなり上がってて、Aメロは特に歌うのが難しなと思ってたんやけど、「,a」本ちゃんのオケはかなり後乗りに演奏してくれてて、めちゃめちゃ歌いやすかった(てっきりテンポ落としてくれたんやと思ってた)。滝くんには何も伝えてなかったのに、その辺りを演奏のオイシイところを削らず修正してきてくれて(しかもテンポ落とさずに)、曲をアレンジする上で、自分の声を活かすことを考えてくれてるんだなぁと感じられた。これも裏と表のいったりきたりの歌い方のバランスが難しい曲で録りながら答えを探していって、取捨選択は滝くんに委ねた。この曲はコーラスも自分で歌ったけど、思い浮かばないとこのラインは滝くんに教えてもらった。削ぎ落とすってことが必ずしもシンプルっていうわけではなくて、重ねていくことで透明度が増していくんやなぁってことを演奏面で実感できた曲。


~後編につづく

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