他者を変えたがる人がもつ3つの特徴
こんにちは。対話の専門家 田口淳之介です。
今回は「他者を変えたがる人」について、書いていきます。
「他者に変わってもらいたい」という思いは少なからず、誰でももつものです。
「パートナーにもっと優しくなってもらいたい」
「言わなくても、子どもにもう少し勉強してもらいたい」
「部下に自分で考えて、自分で動けるようになってもらいたい」
などなど。
人間は他者に期待を抱きますよね。
ただ、この期待があまりにも過剰になると問題を引き起こします。
「他者を変えたがる人」が問題を抱える理由
その理由はズバリ、誰も「他者を変える力」をもっていないから。
つまり他人を自分の思い通りに変えることなんて人間にはできないし、望むこと自体が不幸のはじまりです。
しかし、世の中には本気で他者に「変わって欲しい」と願い、不幸になっている人がいます。
パーソナルセッションでよく相談される「部下を変えたい」という話
パーソナルセッションで、よくされる相談にこのようなものがあります。
「ずっと一緒に働いてきた部下A君がいます。本当はA君にもっと組織全体を見てもらい、若い人たちを育ててもらいたいのです。そのことをA君に何度か伝えたのですが、動きません。A君が自主性を発揮するにはなんて言えばいいでしょうか?」
ご相談者のお気持ちはわかります。
しかし、A君への期待が大きいわりに、自分自身のA君に対するアプローチに関してはバリエーションが少ないことが伺えます。このような時、上司はツラくて苦しい気持ちになりますね。
では、なぜツラくて苦しい気持ちになるのでしょう❓
それはA君を変えようと思うからです。
なぜA君を変えたいと思ってしまうのでしょう?
このような考え方をする人には特徴があります。
他者を変えたがる人はこんな考え方をしている!
それでは、他者を変えたがる人がもつ3つの特徴を紹介します。
①自己理解が浅い
自分自身について考える時間が少ない。その結果、自己理解が浅くなります。自分について理解していないので、周囲の人に変わってもらったほうが「早く良くなる」気がしてしまうのです。この症状に苦しむ人は40歳を超えた大人でも少なくはありません。
②責任についてネガティブな思い込みがある
「他者を変えたい」というのは「責任をとりたくない」という意味です。
「私は変わらなくていい。それより、あなたが変わるべきだ」というのは、自分の仕事や人生に対する責任を放棄しているとも言えます。
なぜ、責任を放棄するのか?それは「責任をとる」ことがツラいことだと思いこんでしまっているかです。
本当は責任をとるほうが何百倍も楽なのに…
③被害者意識で生きている
「他者に変わってもらいたい」と思う時、ボク達は無意識のうちに無力感を感じています。
つまり自分は弱い存在で、被害を受けていると感じているのです。
このような被害者意識が染み付いていると、自分が変化するという発想が浮かんでこなくなります。
まとめ
いかがでしたか?自分自身に3つの特徴はありませんでしたか?
ボクにはあります。というか、誰でもこのような特徴をもっています。
ただ、そのことを認める人は自分自身を変化させることに抵抗しません。
逆に認めない人はいつまでも他者を変えようと躍起になっています。しかし、大原則として誰も「他者を変える力」なんてもっていない。
だから決して実らない作業をしているようなものです。
自分自身の中に、今回紹介した3つの特徴を認めると、他者を変えようと思うことが一気に減ります。その分、自分自身について理解を深めることにフォーカスでき、さらに成長していきます。
その結果、「変えよう」と思っていた時には変わらなかった部下が、あなたのポジティブな影響力によって変化しはじめるのです。
まずはここからはじめてみよう!
あなたが他人を変えたくなるときは、どんなときですか?自分の心の内について理解を深めていきましょう。