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仲間を大切に想う優しい経営者・管理職に20%の冷酷を。
こんにちは、対話の専門家 田口淳之介です。
最近はオフラインでのセミナー開催が戻ってきました。
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やはりオフラインでのセミナーはいいですね。ちょっとした雑談などから得られる情報量が違います。
そして、ボクがセミナーで出会う経営者・管理職の方は、とにかく優しくて仲間想いの方ばかりです。これは、リーダーシップ・プログラムにオファーをくれる経営者も、エグゼクティブ・パーソナルセッションでご相談してくれる方もみんな同じ。
考えてみたら当然ですよね。人間関係の仕組みや対話について学ぶ意欲のある方は、顧客を大切に想う人であり、仲間を大切に想う人です。
優しさが経営・部門運営の足かせになるとき
しかし優しさは時として、会社経営や部門運営の足かせになります。
今回は、そのような優しい経営者・管理職の方々がよくハマる落とし穴について。そしてボクがどのように関わっているのかについて書いていきます。
この内容を知っておくことで、仲間を大切に想う経営者・管理職の方は、チームマネジメントや人材育成での悩みが減り、決断がスムーズに行なえます。ぜひ、最後までおつきあいください。
優しい経営者・管理職が悩むのは真の原因を解明!
仲間に対して優しすぎる人が悩む理由はズバリ2つ!
ひとつは優しい人ほど「できない部下」が気になり、「何とかしてあげたい」と考えています。その結果、本来は成果をあげている仲間に割くべきエネルギーを「できない部下」に割いてしまい、チームバランスを崩します。
「できない部下を何とかしたい」という気持ちはわかる。"馬鹿な子ほど可愛い"なんてことわざもあるくらいですから、できない部下をよりいっそう可愛く思ってしまうのは人間の性なのでしょう。
ボクのクライアントにも、「どうしよもないなぁ」と感じてしまう部下ほど大切にしている方が沢山います。
その方々の話を聴いていたら「それ、減給ですね…」とか「それは悪質!降格ですね」という部下に対して、彼らは「普通の会社だったら、こんなのありえないんだぞ」と言いながらも、何かと守っているのです。
仲間に対して優しすぎる人が悩む理由の2つ目は、ズバリ「優しさと資本主義はミスマッチ」です。
詳しく書くと長くなるので、サクッと説明します。
【資本主義とは?】
生産手段を独占する資本家が、労働力を商品として売るほか生存の道をもたない労働者を雇って商品生産を行い、利潤を追求する近代特有の経済制度社会の基本的関係は資本家階級と労働者階級の対抗にある。
利潤を追求するのが資本主義。この資本主義の中でお金を稼ぐというのは、利潤のマイナス要因になる人や事柄はできるだけ排除しなくてはいけないのが基本です。
「できない部下を何とかしてあげたい」なんて、資本主義は許してくれない。
でも、これってとても寂しいことです。
資本主義の中でお金を儲けることに徹するというのは、メリット・デメリットを追求していくこと。しかし、人間はメリット・デメリットだけで物事を判断し、決断できる生き物ではありません。
「優しさ」とか「思いやり」という、感情がありますから。
優しさをもちながら組織運営していくための3つのポイント
「できない部下でも何とかしてあげたい」
「優しさや思いやりを大切に生きていきたい」
仲間を大切に想う優しい経営者・管理職の方は、このような強い想いから葛藤を感じ悩みます。
ではどのように対処したら、この悩みを小さくできるのでしょう?
ポイントを3つに絞ってお伝えします。
①他人の人生に対する責任を勝手に背負わない
可愛い部下でも(たとえそれが実子でも)他人です。人間は、自分の人生にしか責任を負うことがでできません。つまり、他人に対してそこからは介入できない、介入してはいけない境界線が存在しています。あなたから見たら「なんて馬鹿な決断しているんだ!」と感じることでも、その決断を尊重しましょう。
②「できない部下を何とかしたい」というエネルギーを仕組み化に使う
「できない部下を何とかしてあげたい」と想うなら、その人でも働ける仕組みや環境づくりにエネルギーを注ぎましょう。経営者や管理職に「人」を変えることはできません。できることは、仕組みづくりや場作りしかないのです。
③冷酷な意見を20%取り入れる
「優しすぎる」とか「人に甘い」と言われる人は「冷酷な意見を20%取り入れる」とあらかじめ決めておきましょう。冷酷な意見によって、会社組織内の平等・公平が保たれます。
まとめ
「できない部下でも何とかしてあげたい」・「優しさや思いやりを大切に生きていきたい」このような想いをもつ経営者・管理職の方々をボクは大好きです。その想いを持ち続けてもらいたい。
その想いが光となって、人が集まってくるのだから何ひとつ葛藤を覚えることも、悩むこともありません。「私は優しい。ときどき甘すぎることもある。それが自分だ」と受け入れて生きていてもらたい。
ただし冷酷に聞こえるボクの話を20%だけ受け取って欲しい。
なぜなら「優しさ」が「甘やかし」になってしまうと優秀な人から辞めていき、そこから組織は崩壊していくからです。また、本当に大切にしなくてはいけないのは「顧客」だから。
優しさだけでは、人は育たないしまとまらないのが事実。
仲間に対して思いやりをベースに、チームマネジメントや人材育成を行いつつ、ときに冷酷にも見える決断を下すために、お伝えした3つのポイントをぜひ活用してください。
あなたの半径5メートルを対話のある世界に🎶
最後までお読みいただきありがとうございました。
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