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日本の高度成長には、日本の組織の性格が大きく関わっていた!?第6の扉:「現在人材・素材分布試論」
キャリア開発の言葉や図は、アメリカ発が多いけど、この図は、日本発の図
文化やしきたりが違うので、そもそも海外のものをそのまま入れればいいわけではないし、合わないものがある。
その中でこの図はよく考えられているなぁと思った。
日本人には、それぞれもともと持っている 集団主義と個人主義があり、
集団主義は、周りの皆さんがどうしているかが気になり、
「こんな場合は皆さんはどうしているですかねぇ?」
「一般的にはどうなんでしょうかねぇ?」
という言葉が先に出てくる。
一方個人主義は、
「自分がどうしたいか」から発想する。
なので、
「皆さんはそうかも知れませんけど私は、」とか
「一般的には〇〇が多いと思いますが自分は、」という言葉になったりする。
また、それぞれの主義にも、成熟度があり
未熟だと
集団主義は、未定不定で何も決められない右往左往する人になってしまう。
自分で考えることもなく周囲を気にしてばかりで何も進まない人です。
逆に個人主義で未熟だと
エゴ過剰 自分の意見を通し主張しますが、それが成熟していないので、
周りのことを考えられず、ただ、わがままなだけになります。
いわゆる自己中心的な人です。
では、成熟度が高くなるとどう代わるのでしょうか?
集団主義は、自分の意志は持った上であえてそうしない人です。
みんなの意見を尊重しそれに徹する順応するタイプです。
他者の責任にすることもなく、組織を維持することを優先しているので、
会社や組織にとっては、とてもありがたい人たちです。
個人主義は、自分の意見は持っていて主張もするのですが、他者にも主張する権利があるとわかっているので、それに耳を傾けようとします。目的や必要性を享受できれば連帯行動も自覚的に取れる人たちです。
また、集団主義の人が個人主義に切り替わることは殆どなく、逆もまたしかりです。
集団主義、個人主義の中で成熟度がアップしていくという図でした。
これは、やはり集団主義傾向が高い日本での図で、欧米ではなかなかこの図に当てはまることはないでしょう。
いままでの日本の経済発展に寄与してきたのは、集団主義の帰属順応のCタイプです。
つまり上からの指示や会社組織の指示をしっかりやり遂げる。多少の個人の負担や犠牲があっても。というタイプです。
しかし、このこれからの変動の時代を組織として、生き抜くためには、個人主義の個立連帯、自分できちんと立ち、そしてみんなと連携しながら、新しいことを始めていくDタイプ必要になるでしょう。
自分と他者一人ひとりを大切にし、その持ち味を活かし多種多様な人材が必要だし、それぞれの活躍の場所を見つけて発揮できるようにする。それがキャリア開発です。
と、ここまで来て、もしかしたら、日本が高度経済成長して急発展したのは、これではないかと思いました。
戦後日本は、貧しい国でした。建物は壊され資産は失い。それは欧州も一緒でしょう。
アメリカは戦場にならなかったので、そのままの資産を活かし成長しました。
なぜこれが起きたのでしょうか?いろいろな意見があると思いますが、この章を読んでの感想です。
■日本の高度成長には、日本の組織の性格が大きく関わっていた!?
戦時中から農業部門の労働力は軍需産業に向けられました。さらに戦後は、経済発展のため集団就職し工場などのラインに向けられしました。
その人達が、集団主義の日本人だったのです。言われたとおりにやる。みんなと一緒に作業するのに向いていたのです。だから、仕事が入ってきたみんな一斉に取り組み生産性も上がったのでしょう。これが個人主義だとここまでうまくいかなかったのかもしれません。
日本は、自然災害も多く、一家の対策で太刀打ちできるものではありません。治水にしろ地震にしろみんなで一緒に行う必要があります。もちろんみんなのアイデアを出し合い、議論し、作業してきたのでしょう。だからCタイプの帰属順応だったと思います。
これが、過去のヨーロッパの産業革命のように、作業者を海外から連れてきた奴隷に作業をさせていたのでは、お金や暴力で言うことを聞かせていたということになります。その後の発展は、人権問題があり、そのまま奴隷を使うことができなくなったことで経済成長も鈍化した。
ある意味好循環、 戦争で失って何もなくなった。作るものが大量にあった。しかも、産業革命を経て技術も進歩していた。そして働く人が集団主義の帰属順応タイプが主流だった。なので、急成長することができたのだと。
作れば売れる時代、大量生産大量消費、しかも品質も、みんなでいいものを作ろうという意識があった。この高度経済成長期(1955年~1973年までの19年間)はうまく歯車が回っていたのでしょう。
これからの時代の日本には、Dの個立連帯が重要
しかし今、物は売れなくなっています。ある程度の商品は市場にあふれています。そのなかで、組織の中で働く、組織とともに成長する。そして変革する。新しい時代に漕ぎ出すためには、すこし集団主義から個人主義のしかもDタイプの個立連帯のひとの登場が待ち望まれています。そしきとしては、この個立連帯のタイプの発信した情報に耳を傾ける努力そして、Cタイプのみんなで突き進んでいこうとする力どちらも重要になってくるでしょう。Aタイプ(未定不定)は人のことばかり見ていないで自分の持ち味を自覚して伸ばしていくことで成長しますし、Bタイプ(エゴ過剰)の人たちは是々非々ををはっきりさせ良いところと修正すべきところを明確に区別してわかって貰う必要があるのです。また自分にも主張があるように、他者にも主張があり、それを尊重し合うことが重要だと気づいてもらうことが更に重要なのです。
どちらにしても、それぞれの立ち位置を把握し、お互いを尊重しコミュニケーションを取ることで組織・会社は成長し、さらに新しい事態に対応していけるということでしょう。
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![平井 良明](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51858/profile_bed79dd4e4b15609d623d70b77c6f1de.jpg?width=600&crop=1:1,smart)