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『カリギュラ』 超巨大移動首刈りマシーンを創作しただけで偉いエロい映画
『カリギュラ』(1980年/ティント・ブラス、ボブ・グッチョーネ、ジャンカルロ・ルイ)
【あらすじ】
俺はローマ皇帝だからエロいことも残酷もやりたい放題
エロいことが行われる巨大な部屋でエロいことをせっせとしているエロいモブの人たちが、翌朝にコケコッコーと朝を迎えてムニャムニャと起き上がり、エロいことの準備を始める、エロいモブの人たちの起床が描かれているシーンがめっちゃ面白い。
死ぬほどテンポが悪いし壊滅的にカメラワークも編集も酷すぎて、そのくせ2時間半もあってずっとセックスをしているので色々と辛いが、46億円の巨費を投じたセットが漏れなくすごすぎて、その巨大バカセットの数々には惚れ惚れする。
フェリーニやパゾリーニ作品の美術監督で衣裳デザイナーのダニロ・ドナティによる圧巻の美術デザイン。
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特に、処刑に使われる超巨大移動式首刈りマシーンが本当にヤバい。人間はこんなことを考えちゃって、大金を掛けて作っちゃって、実行しちゃうのか。アホすぎる。初めて観た時も、もうこのマシーンの素晴らしさだけで完全にノックアウトされた。映画に登場する好きな残酷表現で10本の指に入るショックシーン。
そしてダニロ・ドナティの仕事でコレが一番好きだ。
ラスト、歴史が変わる瞬間が文字通り大暴力によって描写され、血みどろの階段に倒れる死体に向かって駆け寄る白馬が最高。
エロ本(ペントハウス)の社長ボブ・グッチョーネ御大が特大予算で名優・名スタッフたちを騙して撮ったので、後に各所から「ポルノだとは知らんかったぞ!!」と訴えられまくられていて笑う。いい加減にしなさい。
忠誠の意を表明するために、突然近くにあった火に拳を突っ込み微動だにしない、というシーンの間が下手すぎてめっちゃ笑えるギャグになっている。
めっちゃ拳を突き出すポーズばかりするなぁカリギュラ、と思っていたら、フィストファックの伏線だった時の、んなアホなー感。
大乱行パーティーしながら出航するバカデカ船のバカさ。
名優ピーター・オトゥールが、バラエティ番組の罰ゲームみたいな、ストッキング被りみたいな殺され方して、その時のホンギャァって顔のまま葬式されちゃうのもめっちゃ面白い。
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