湧水を活用した美郷れんこんの栽培
町内に126か所もの湧水が確認され、「清水の郷」として名高い秋田県美郷町。こんこんと湧き出る豊富な湧水を水田に引き込み、れんこん栽培に取り組み始めて今年で6年目になります。冬期間に収穫することで、甘く身が引き締まったれんこんに仕上がることから、消費者から「新鮮でシャキシャキしてる」「肉厚で甘い」「白くてきれい」といった評価をいただくなど、「美郷れんこん」のブランドで知名度が高まってきています。秋田県ではれんこん消費量があまり多くありませんが、「よく食べますよ」というれんこんファンが実はけっこういます。今回は「美郷れんこん」の栽培に密着し、植え付けから収穫までの様子を連載で紹介していきます!
美郷れんこんの植え付けを行いました
植え付けする種れんこんです
植え付けは4月中旬ごろ。芽を傷つけないように丁寧に植えます。
種れんこんを植え付けします!
水稲と同じように田んぼを代かきした後に、植え付けしていきます。
植え付けから約1か月…
5月下旬、植え付けから約1か月が経ちました。ここからはどんどん生長していきます。
蓮の葉が田んぼ一面に広がるまでは、除草作業のみ行います。
植え付けから2か月後には…
6月中旬、植え付けから約2か月が経ち、田んぼ一面に蓮が目立ってきました。
お盆頃には草丈が2m程になるまで生長します。
夏のれんこんほ場を覗いてみました
夏のれんこんほ場を紹介!
今回は8月の美郷れんこんの様子を紹介します!
4月に植えたれんこんは、4か月でどんどん生長。田んぼ全体に広がって草丈も2m程まで大きくなり、人の背丈を超えてしまいました。
空に向かい勢いよく咲こうとするハスからは、強い生命力を感じます。
きれいな花が咲きました
葉の間を覗くと開花した花を発見!
白を基調として、花弁のふちは淡い桃色に色づき、きれいな花が咲いていました。
れんこんはどこにある?
私たちが普段食べているれんこんはどこにあると思いますか?
実はハスの地下茎と呼ばれる部位が、れんこんになるんです。
花を咲かせた後は地上部分が枯れて、養分が地下茎へ転流されるようになり、8月以降れんこんがどんどん大きく育っていきます。
過酷な収穫…だからこそ美味しい!
秋のれんこん畑はどこか寂しげ
夏の間は生育旺盛で、地上部は2m以上に生長しましたが、秋になると土の中にある地下茎に養分をためこむため、地上部は枯れ上がってしまいます。
9月になると徐々に葉の緑が薄くなり、10月に入ると地上部はほぼ全て倒伏します。
ちょっと寂しい風景ですが、翌月には待ちに待った収穫が始まります。
収穫作業を行います!
11月頃から、レンコン堀機を使用して収穫作業を行います。
最も需要が高まる時期は年末で、新年の縁起物の食材として重宝されています。
雪でれんこん畑が覆われても、れんこんは凍ることなく、むしろ、甘みが増して美味しくなります。
収穫したれんこんの様子
真っ白で形の整った高品質のれんこんが収穫できました。
美郷れんこんはシャキシャキとした食感と甘さが特徴です。
素揚げや煮物などの和食のほか、ゆでたれんこんと緑黄色野菜を合わせたサラダなどでも美味しくいただけますよ。
取材協力:(農)ニューファーム秋田 ご協力ありがとうございました!
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