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#324 1日10分の哲学

こんにちは フミオです。

本日、元書店員が読んだ気になる1冊で紹介する本は、

大嶋仁著 1日10分の哲学 新潮新書です。


■目次

 第1章 デカルトから大阪人まで
     日常生活の哲学
 第2章 聖徳太子からカズオ・イシグロまで
     日本の哲学
 第3章 パルメニデスからヘーゲルまで
     西洋の哲学
 第4章 ファラデイからローレンツまで
     科学の哲学
 第5章 レヴィナスからデリダまで
     現代世界の哲学Ⅰ
 第6章 ユクスキュルからチェーホフまで
     現代世界の哲学Ⅱ
全章をやく50程度のテーマまで更に哲学について深堀しながら、日本から世界の哲学、そして、科学に至るんまで「哲学の考え方について語っています。

■1日6分間の読書が転じて、「1日10分の哲学」をよみました。

 読書の効果を1日6分間することで、ストレスが6割も解消することを知り、そんな6分間の読書のイメージをもったところ、書店で1日10分で哲学?とこの本のタイトルにつられて購入した1冊です。

 「〇〇とは?」というイメージの哲学ですが、『ものごとを考える時の「角度」について、考えること』1冊です。

例えば、この画何に見えますか?

この様に見れば「円柱」に見えますが、真上から見たら「円」になり、真横から見たら「長方形」もしかたら「直方体」になるかも?

こんな例えのように「世の中の現象や事象」の解釈についても、いろいろな角度で一緒じゃないのかもしれません。そんなことが、日本から海外などに至り、著者大嶋仁さんから哲学の見方で、見方や考え方が触れることができる1冊。

なるほど!と感じる10分もあれば、???とチンプンカンプンになる10分もあります。また、同じ哲人について、大嶋さんの紹介とはちがう切り口で語る本もあるので・・・。

哲学って、面白難しいと思いますね。

■元書店員がおススメするポイント

 哲学についての本は、正直、古代ギリシアから始まって、現代の哲学者までを紹介しながら、哲学の歴史とその考えた方を説明する本が多くて、結局挫折する!というのがお決まりなところではないでしょうか?

この1冊は、10分の時間で、ある事象について、その10分で取り上げた哲学者の考え方を使って書いています。正直、わかったものもありますが、わからないものもあります。

また、章立ての初めに「〇〇から■■まで」と哲学者の範囲を限定してくれていますが、・・・これは、「哲学」の歴史や考え方・人物を知っていないと深いところでは楽しめないかも?

しかし、変かな哲学の歴史本にあたるよりは、安くて10分で「そんな見方と解釈があるんだ」で終われますし、興味関心が湧けば、そこから深堀して「私の好きな哲学者」という推しになるかも(笑)

■相談援助職としてのポイント

 心理学や思想、社会科学といったところから、「生きづらさ」などをつかまえて支援のための臨床像を描くのが仕事であり、その時々の社会資源や制度やルールを使って支援する!

これが私の考えのベースにあります。そして、その時々の支援者にも背景がある。

と同時に、哲学者にもその個人の歴史と社会背景があり、今も哲学として残っています。哲学的な背景を踏まえて、相談援助をする対象者も理解するのにも、最適な解釈(見方や考え方)がその時々であると思うんです。

わからなくなったら、支援者も要支援者も変えらませんが、哲学的な思考とそのプロセスを利用して、支援の最適解を導くことができる可能性があると思います。

介護や医療の専門書より、見方を変えて、介護や医療の専門書を読むと求める解がよりよくなるかもしれません。

■今日のnote

 目の前に起きている出来事がうまく解釈ができなのなら、解釈を変えたらどうだろう?
例えば、包丁を考えた時に、日本・中国・西洋と料理に使う包丁のカタチも種類も違い・・たくさんの美味しい料理が生れますよね。

現代が複雑な出来事が重なりがっているからかもしれない。その重なりあった難解さを包丁の種類のように、たくさんの哲学の考え方で料理したらどうでしょか?

と思うんですよね。倫理やコンプライアンスが揺らぐ今だからこと、哲学で判断軸をつくることをおススメします。

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