桑原さやか

研修講師/作業療法士 CAST代表/NPO法人nicon代表理事 アクティブ・コミュニケーション®上級認定講師

桑原さやか

研修講師/作業療法士 CAST代表/NPO法人nicon代表理事 アクティブ・コミュニケーション®上級認定講師

マガジン

  • 周りに不登校の子がいたら

    不登校の子どもを持つ親として、色々な方との関わりの中で感じたことを書いています。

  • 小学2年生から不登校の娘の今

    小学2年生から不登校となり丸3年が経過した今。次女の日常や、勉強面、生活面について書いています。

  • 不登校と中学受験

    小学四年生から不登校だった長女が、中学受験を決めてからその後の道のりを書いています。

  • NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで

    我が子の不登校のエピソードや、それをきっかけに不登校支援を始めたことについて、NPO法人を設立した流れについても書いています。

最近の記事

コミュニケーションを伝えるということ②コミュニケーションの授業を受けた学生はどんな気持ちか

19歳、20歳の学生へ授業を持たせて頂き、4年目の今年度も無事に終えることができました。 担当する科目は、コミュニケーション。 専門職を目指す学生なので、対人支援に役立つ内容をと思い、毎年ベースとなるものから少しずつ変化させながら構成を考えて作っています。 私が行うコミュニケーションの授業では、終わったあとに『◯◯がわかった!』『難しかったからもっとやらなきゃ』『知識が増えて為になる』などという感想は、実に少なく感じます。話すことは専ら授業の内容よりも、悩み相談や私の仕事に

    • コミュニケーションを伝えるということ①機能が保たれている

      周りの人と会話をし、嬉しくなったり、苛立ったり、悲しくなったり感動したり。多くの人は、普段何気なくコミュニケーションをとっています。 私の場合はというと、朝、小学生の子どもを起こし、学校へ行きたくない理由を聞きながら(今日は行けるかな、早く準備して、、、と思いながら)見送り(ほっ。)、一息付く間もなくzoomで目標へ向かう方との一対一のコーチングセッションをし、オンラインで多数の人へコミュニケーション講座を伝えます(色んな感想があって面白い!でも緊張するなぁ)。その後、帰っ

      • 周りに不登校の子がいたら②祖父母や親戚

        子どもにとって、生まれた時から、まだ記憶のない時から知っているおじいちゃんおばあちゃん、親戚の人たちの存在はとても大切だと思います。 親子とも違い少し距離もありながら、長い時間成長を見守っているので、育て方の価値観の違いも多少はあるかもしれませんが基本的には頼りになる、頼りにしたい人達です。 だからこそ、ほんの些細な言葉が辛く感じたり、距離を置きたいと思うこともあるのかもしれません。 子どもに対して『学校は行っておいた方がいいよ』『昔は行かないとか言ってられなかった』『

        • 周りに不登校の子がいたら①親同士の関わり

          「子どもが学校に行かなくなってしまった」「行き渋りで困っている」「不登校になってしばらく学校には行ってない」そんな子を持つ母親に対してどう接したらいいのか。 きっとこれだけ不登校の数が増えているので、近くにも数人はいるかもしれません。いつも通り会っていても、子どもの様子は知らなくて本当は不登校だけど言えていないお母さんももしかしたらいるのかも。そして、うちは不登校でしばらく経つからと明るく割り切っているように振舞っているけど、本当は悩んでいる人も。 同じ学校に通う保護者と

        マガジン

        • 周りに不登校の子がいたら
          2本
        • 小学2年生から不登校の娘の今
          5本
        • 不登校と中学受験
          5本
        • NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで
          5本

        記事

          小学二年生から不登校の娘の今⑤親の生き方を問う

          私自身がこのように発信することで、多くの感想をいただき、学校に行かないということで、悩み、日々葛藤している保護者の声もたくさん伝わってきました。 そして、これからどうなるのか想像できないために、今何をしていいのかを選べない状況に陥ることも多いのではとも思いました。 風邪をひいたら、まずは熱や鼻水の状態を見て必要な薬や通院をして療養、親も看病のためにお休みを取る。数日後には回復して元の生活に戻れる。こんなふうに、今何が起こっているのかがわかり、この後どうなるかが分かれば、必

          小学二年生から不登校の娘の今⑤親の生き方を問う

          小学二年生から不登校の娘の今④生活リズムを整えるのは難しい

          韓国語、絵を描くこと、お菓子作り。 娘の好きな事は今のところ大きくこの三つかなと思います。 韓国語や絵を描くことは、前々回②、前回③の中でもお伝えした通り、正直私も驚きましたが、お菓子作りに関してはごく普通に好きな趣味のようです。 才能がある、ずば抜けて好きの度合いが高いものも、普通に好きも、ちょっと好きも、どれもいろんなことに興味を持てるようになったきっかけはYouTubeやTikTokの存在です。 多様な人たちとリアルで出会う経験は多くは学校だと思うし、もちろん経験出来

          小学二年生から不登校の娘の今④生活リズムを整えるのは難しい

          小学二年生から不登校の娘の今③認められるために生きていない

          次女が韓国語をどんどん学びを習得していくことと同じくらい、他に好きなことが2つあります。 『絵を描くこと』 『お菓子を作ること』 絵を描くことは、幼稚園の頃から好きで、色使いや表現する視点は斬新でいつもおもしろいと私も出来上がりを楽しみにしていました。 小さな絵本、風景画、ケータイの背景、オリジナルキャラクターなど、スケッチブックやiPadのアプリを使い、何時間も納得のいく表現ができるまで描き続けるし、欲しいものは厚手の紙質のスケッチブックや繊細な色合いのペン、0.2

          小学二年生から不登校の娘の今③認められるために生きていない

          小学二年生から不登校の娘の今②掛け算は出来ないが韓国語は読める

          次女が小学校に入学する頃、コロナの影響でマスク着用と新しいルールがたくさん決まった時でした。同級生の顔はマスクをつけているので分からず、給食は静かにひとりで食べたり、休み時間は密を避ける行動が決まっていました。 でも、入学式からその状況なので、小学校はそんなところなのだと特に不満もなく、日々の勉強も、休み時間のお絵描きも、給食のメニューも楽しみに過ごしていました。 幼稚園に通っていた時から少しずつ小学校の学びへ変化していきますが、図工の時間には幼稚園と変わらずクレヨンで絵が

          小学二年生から不登校の娘の今②掛け算は出来ないが韓国語は読める

          小学二年生から不登校の娘の今①姉の影響で不登校になる

          不登校になったきっかけは2つ年上の姉。中学受験に挑戦して合格したのも姉。いつも中心は姉。登場人物として先に書くのは姉のことでした。 しかし姉の不登校のはじまりと同時に、妹の人生も大きく変化したことは間違いありません。しかも、自分の変化ではなく、変化した姉の影響で学校へ行かなくなった。 もしかすると、この先、『あの時、姉が学校へ行かないなんて言わなければ、私の人生は変わっていたのに』と言うかもしれない。でも、私はそう言ったとしても、言いたかった理由がある、過去を恨んだとして

          小学二年生から不登校の娘の今①姉の影響で不登校になる

          不登校と中学受験⑤試験も面接も作文も、あれこれ言われなくても出来る

          筆記試験の合格を知り、ホッとしました。 家族、祖父母へも伝え、家族LINEはおめでとうのメッセージが飛び交いました。娘も嬉しそうでした。 数日後解答用紙が戻ってきたので、点数や合っていたところ、間違っていたところを確認しました。なんとかギリギリという感じでしたが、合格は合格。あとは面接と作文がありました。 面接の練習もしようと、試験官役となり一問一答を試みました。が、、、ママだと嫌だ。と。質問集を見ながら、自分なりに考えている様子でしたが、普段から人前で話すことを積極的に

          不登校と中学受験⑤試験も面接も作文も、あれこれ言われなくても出来る

          不登校と中学受験④家族の応援する気持ちは伝わる

          私たちの住むところから、娘が決めた受験する中学校は片道5時間かかりました。学校見学会、入試対策、試験日、面接日と、複数回あるものも全て通いました。家族全員での長時間移動と宿泊は、今思えばなかなか経験できない楽しかった時間でした。 朝日が登る前に出発したり、帰ってくるのが夜遅くだったり、仕事の後に出発したりと運転する夫も疲労の様子もありましたが、思春期で、尚かつ不登校という扱いが難しい存在であった娘と、自然と話す回数が増えていきました。 私が問題集を持ちながら、一問一答スタ

          不登校と中学受験④家族の応援する気持ちは伝わる

          不登校と中学受験③やる気を出させる方法よりも、子どもに合った勉強方法を

          中学受験を決めたら、娘の気持ちも少し変わり毎日の行動もやる気が上がってくるかと期待しましたが、今までと全く変わりませんでした。 変わることを望んでいると、今のこの状況を否定的に見てしまうなぁと不登校になり初めの頃の気持ちとまた同じように感じていました。 受験しようと思っていることは、それはひとつの新しい変化だったかもしれませんが、それ以外の、朝起きる時間が遅いことも、YouTubeやTikTokをずっと見ていることも、お風呂に入りたがらないことも、好き嫌いが多いことも、熟

          不登校と中学受験③やる気を出させる方法よりも、子どもに合った勉強方法を

          不登校と中学受験②不登校を見守ることと中学受験を支えることの真逆さ

          中学受験にチャレンジしようと決意した娘の気持ちを聞けた時には、勉強が間に合うのかや落ちたらショックを受けるかなぁなど色んな不安の気持ちもありましたが、中学の区切りでこの不登校の生活が少し変わるのかもと嬉しく思いました。娘の通う小学校からは受験する子は毎年1人いるかいないかという、稀な選択だったので、中学受験をするという決断も、娘の意思があって進んでいる感覚になれました。 とはいえ、小4からほとんどして来なかった勉強は、果たして受験に間に合うのか。私自身、中学受験の経験もない

          不登校と中学受験②不登校を見守ることと中学受験を支えることの真逆さ

          不登校と中学受験①学校へ行かないと勉強はなかなかしない

          小学4年生より学校に行っていない長女は、春から中学生になります。 地元の中学校ではなく、家からは通えない場所の女子中学校へ。 6年生の1年間、はじめての受験勉強を体験し、まもなく親元を離れて新しい生活をすることになりますが、中学校からの生活はどうなるのか、そして、これから通うことができるのか誰も分からない未知の世界です。 ... 不登校になった4年生のはじめのころ、成績はクラスの中でも良い方で公文にも通っていたこともあり、私も娘も、少しくらいやらなくても大丈夫だろうとい

          不登校と中学受験①学校へ行かないと勉強はなかなかしない

          NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで⑤対話を重ね、子どもたちを社会で支える

          不登校への理解、そしてもっとたくさんの方へこの活動が広まり、必要としている人へ伝わるように、社会への認知度、信頼・信用もして貰えそうという観点でNPO法人の設立を考え始めました。 どんな形態で団体とするとが良いのかも、ビジネスとか経営とかに無縁で、法人を設立したこともない人の集まりが、『本当に設立できるの?』『継続してやっていけるの?』『資金はどうするの?』と不安ばかりの状況でしたが、これは仲間のいる強み。 『やってみよう』と 誰かが誰かを支え、 誰かが誰かの背中を押し、

          NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで⑤対話を重ね、子どもたちを社会で支える

          NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで④仲間が集まればNPO設立出来るのか

          不登校になり1年が経過。 学校へ行かせたい気持ちはまだありましたが、将来もこの先も、まずは元気に生きていてくれる事が大事だと思うことがたくさんありました。 コーチングを学ぶ中で、たくさんのコーチたちに出逢い、私へ、何度も、何度も、『本当はどうしたい?』と問いかけ続けてくれました。 ... 今思うと、この時コーチングを学んでいて素晴らしい仲間たちに出逢えたからこそ、不安でどうしていいか分からない状況でも、話を聴いてくれて寄り添ってくれて、前に進み続けることが出来たのでし

          NPO設立&フリースクール運営、不登校支援のこれまで④仲間が集まればNPO設立出来るのか