ファウストのモデルとは誰か
この記事は、(株)colyより開発・配信されているスマートフォン向けアプリゲーム「魔法使いの約束」通称まほやく内のキャラであるファウストのモデル・モチーフ・キャラ考察について自分なりにまとめたものです。
そのため、本文にはネタバレや、考察上省けない宗教関連の言及も含まれるため、不安な方はここでページを閉じることを推奨する。
まほやくは複数のキャラに実在の人物モデルを散らしていると考えられ、これから挙げていく要素については、他の方の考察を否定する意図は一切無い。
なお筆者は、ストーリー・雑誌等を網羅しておらず、また情報精査や各歴史においても素人なので、なにか間違いやご指摘があれば、気軽にコメントやwaveboxにてお知らせ頂きたい。
2023.11.15 魔道具の鏡について追記
2023.11.19 頂いたご意見への返信を追記
2024.01.13 宗教と動画とギリシャ神話を追記
ファウスト・ラウィーニアについて
この章では、彼の経歴をおさらいする。メインストと親愛スト等々で語られている内容なので既知の方は飛ばしてくれて構わない。次の章へどうぞ。
ファウストは「陰気でぶっきらぼうな呪い屋」として登場するが、年若い魔法使いのヒースクリフを庇って受けた傷で命の危機に瀕していた。主人公は最強の魔法使いオズに力を貸して、彼の命を救う。
先の<大いなる厄災>戦にて亡くなった賢者の魔法使いを新たに召喚し、続々と集まる中、歴戦の戦士だというレノックスが「建国の英雄、ファウスト様」と彼に呼びかける。それは中央の国を建国まで導いたとされる、聖なる魔法使いだった。彼はそれを否定するが…?
といったあらすじである。詳しくは、メインと親愛ストをぜひ。
中央の国の辺境で、敬虔な祖父母と母と妹の家に生まれたファウストは、差別から魔法使いであることを隠していたが、魔法を使って猫の怪我を治している所を見られてしまう。
彼の人は、名をアレク・グランヴェルといい、魔法使いが迫害される世であったにも関わらず、魔法使いと人はわかりあえると主張した。
それに共感したファウストは、親友となったアレクや、その志に賛同した人間や魔法使いたち、従者となったレノックスと共に革命を目指す。
戦火の中で、魔法使いとしての力不足を実感したファウストは、近くの村を救い、かつて世界の半分を支配したオズとも親交があったとされる偉大な北の魔法使いフィガロを師と仰ぐ。
1年の修業の後軍に戻り、勝利は目前となったところで、フィガロが何も言わずに去り、魔法使いの追放という、親友であったはずのアレクに裏切りを受け、謂れのない罪で捕まってしまう。
レノックスが牢獄から助け出そうとするが、親友であったアレクを信じていたファウストは、ここで逃げれば信用を失うと拒否し、そのまま火炙りにされてしまう。
処刑からはレノックスが助け出したが、ファウストは人を避けるように嵐の谷に辿り着き約400年間療養、十数年前に賢者の魔法使いに選ばれる。
以上が、ゲーム内メインストーリー1部までの生い立ちを、ざっとさらった内容である。
ファウストとジャンヌ・ダルク
最初に挙げてゆくのは、ジャンヌ・ダルク。ちなみに、この章を書きたくてこの記事を書き始めた。
一気に書いたが、400年以前のファウストの人生、ほぼそのままである。
ファウストは、東の国にほど近い中央の国辺境の村生まれ。フランス東部の小村に生まれたジャンヌと同じです。キリスト教カトリック信者であることも恐らくモデル。詳しくは後述します。
ファウストは、アレクと共に故郷を去っていますが、ジャンヌと同じく軍を率いて勝利を収め、グランヴェル城の奪還に成功しています。
ジャンヌが捕虜となってしまう戦いでは、敵に援軍が到着してしまい、彼女は兵士たちにコンピエーニュ城塞(奪還していた城)近くへの撤退を命じ、自身は殿となってこの場所で戦いぬく決心をします。しかしながら敵軍はジャンヌの退路を断ち、ジャンヌは一筋の矢を受けて馬から転がり落ちつつも、最後まで戦いを諦めませんでした。
ここは、2部でシノが読んでいたヒースの戦術本で、要素が回収されていますね。
捕虜の身内が身代金を支払って、身柄の引き渡しを要求するのが普通でしたが、シャルル7世はジャンヌの身柄引き渡しに介入せず見殺しにしています。これは和平の邪魔になることを恐れ、ジャンヌダルクの復権を嫌ったという見方が有力なようです。アレク、お前は一体なぜ…
最終的に敵軍が身代金を支払ってジャンヌの身柄を引き取ります。ジャンヌの異端審問に関しては、趣旨と異なるので詳しくは割愛。
ただ、敵軍の息のかかった、ジャンヌにとって不公平かつ不正かつ不利で、裁判記録も改ざんされるような物でした。(詳しくは、ジャンヌダルク不正裁判)
当時異端の罪で死刑となるのは、異端を悔い改め改悛したあとに再び異端の罪を犯したときだけ。ジャンヌは改悛の誓願を立て男装をやめることにも同意していました。
女装に戻ったジャンヌでしたが、数日後に「イギリス人男性が独房に押し入り、力ずくで乱暴しようとした」と法廷関係者に訴えています。このような性的暴行から身を守るためと、ドレスが盗まれてほかに着る服がなかったために、ジャンヌは再び男物の衣服を着るようになります。
この事が原因で、死刑判決を受けます。5月30日にジャンヌの火刑が執行されました。
ゲーム内にて詳細は今のところ多分語られていませんが、ファウストは恐らく反逆罪等の名目で囚われたのではないかと推察されます。
火刑の中レノックスに救われますが、傷つき絶望し混乱していたファウストは、世間を去りました。
現在、フランスの守護聖人となっているジャンヌダルクと、中央の国の英雄 聖なる魔法使いとして崇められているファウスト。(世間的な)死後の扱われ方もまた、似た所がありますね。
ファウストとゲーテ『ファウスト』
この章では、名前の由来にもなっているゲーテの戯曲「ファウスト」について触れていく。
全二部構成の大変長い物語の導入です。記事の趣旨に沿った所のみ抜粋。
まず、本作主人公の名前がファウスト。これには実在したとされる人物がおり、ヨハン・ファウスト博士という人物。占星術や錬金術、黒魔術に精通していたとされています。
星を読んでシノの誕生日を見つけたり、呪術も黒魔術の一種でしょうから、そういう要素を継いでいますね。ちなみにジャンヌと同じく、本作主人公のファウスト(以下、主人公)もキリスト教徒。
これは、ある出来事から嵐の谷でたくさんの精霊たちに囲まれて、極力他人と関わらず400年間療養していたファウストの要素ですね。
活力を取り戻した主人公は、国家再建に尽力します。ここも、賢者の魔法使いに選ばれ、世界の危機も依頼も、成り行きとはいえ東の国の先生役としても、努力するファウストに通ずる部分に思えます。
嵐の谷エピ「僕の時間は止まってしまった。」はこの契約をかなり意識した台詞だと思います。原作物語上でもかなり印象的な部分ですし、まほパカードでも採用されている位です。
ここからは、作者であるゲーテに関しても少し触れる。
ドイツに生まれた彼は、宗派はプロテスタント。ちなみにグランヴェル城の元ネタとされている城はドイツのシューベリン城。エイプリルフールで地名として出ることの多い「フォルモーント」は満月のドイツ語。ドイツ帝国の富国強兵と栄光の街も重なるし、ジャンヌの出身地はフランスで、ファウストの好物ガレットはフランスの郷土料理。リケの好物オムレツも元々フランス料理。中央の塔は恐らくモデルがエッフェル塔なので、中央の国はドイツ・フランスのミックス?
閑話休題。ゲーテの作品でファウストに関連していそうなのが「魔法使いの弟子」かの有名なディズニー、ファンタジアの元ネタである。彼がフィガロの弟子なのも、ここから来ているかもしれない。
ファウストとキリスト教
続いての要素は、キリスト教。この章では、イエス・キリストであったり宗教等に関連したものを挙げていきます。
まず服装がカソック(キャソック)であることには触れておくべきでしょう。これは、カトリック教聖職者の平服で、ケープも含めて(デザインは派手でまほやくナイズされていますが)現実でも着られている服装です。
キリスト教にもいくつか宗派がありますが、主だったものはカトリックとプロテスタント。色々違いはありますが、前者は厳正、後者は柔軟。がわかりやすい気がします。カトリックの神父は生涯独身ですが、プロテスタントの牧師は結婚が認められているとか。
キリスト教は、イエス・キリストの教えを信じる宗教です。その中でも最も大切な教えとして「アガペー(真実の愛・無償の愛)」が挙げられます。これは「自分の身近な人や好きな人だけではなく、自分の目の前に現れるあらゆる人を愛せよ」つまり「自らの敵さえも愛さねばならない。」とされています。
ファウストの魔道具は鏡ですが「子供の頃、村に訪れた旅の魔法使いが家においていった(この要素今後展開あるのかな)」ものを使っています。元々普通の鏡だったそれに、繰り返し懺悔をし、自分を戒めているうちに、不思議の力が宿った事からも、幼少の砌より篤信家であった事が伺えます。
結果、世界はクソと言いながら、世界も魔法使いも人間も、放っておけず助けてしまう。責任を自分に求め、他者を許しています。
ここまでは、ファウストが敬虔な信者だという話でした。ここからは具体的な類似点。新約聖書内「羊飼いたちの来訪」の一節には、
というような記述があります。彼の側にも羊飼いが居ますね…
また、キリストというと最後の晩餐の後、ユダの裏切りによって捕まり、元々の宗派であったユダヤ教の大司祭達による磔刑が有名ですが、
ファウストが火刑をされた処刑の丘のモデルは、ゴルゴダの丘かと思います。
磔刑の中、キリストは「我が神、我が神、どうして私を見捨てられたのですか。」と叫びます。ファウストがフィガロに対し「どうして僕を見捨てたんだ。どうして置いていったんだ。」と度々問う描写と重なります。先述したジャンヌダルクもまた「Jésus、Jésus(=イエス・キリスト)」と叫んで火中の中死んでいったと言われています。
磔刑に関連して、キリスト教には聖痕というものもあります。
ファウストの紋章は、左肩後ろで他の魔法使いよりも大きいとのこと。また、賢者の魔法使いの紋章が現れる際には、激しい痛みを伴いますよね。
ちなみに、上記箇所に該当する魔法使いが、アーサー、リケ、ブラッドリー、ファウスト、ムル、フィガロ、ルチル、ミチル。もう今後の展開が恐ろしい人々しかいない。
中央の国、聖ファウスト信仰についても触れます。
建国の英雄アレク・グランヴェルを導いたとされる、聖なる魔法使いファウストを神とした宗教が、中央の国にはあります。
聖ファウストの誕生日は、国の祝日になっていて、国を挙げて盛大に祝う為、中央の国民であれば信心深い者でなくとも知るような、生活に根ざした教えや教訓に近いものとなっています。
つまり、キリスト教でいうクリスマスです。
クリスマスはキリストの降誕を記念した行事ですから、同じく生誕祭を祝われる聖ファウスト、ということですね。(厳密には降誕≒生誕ですが)
日本におけるクリスマスは、祝日ではないので分かりづらいですが、海外諸外国、特にキリスト教圏の国では、大体国の祝日になっています。
物語上、まだ登場していないだけで、中央の国にも建国記念日や、国王の生誕祭などあるとは思いますが…。誕生日を国の祝日にしたり、城から故郷方面の東の広間に紫を入れて完成するステンドグラスを飾ったり、聖堂をいくつも建てたり、絵画を描き残したり、猫派の伝承をしたり。
アレク・グランヴェルの後悔と執念がすごい。
やや根拠が薄いですが「ファウストを慕うヒースの誕生日が宣教師たちの聖日 = ヒースの所持品である”聖ファウストの殿戦が絶賛された”戦術本 = 聖書のメタファー」という説も、別の記事で書いています。
キリスト教において、最も重要とされる祭は復活祭。所謂イースター。磔刑にされて死んだイエス・キリストが3日目に復活したことを記念したものです。
余談ですが、まほやくでいうと「泣き虫うさぎと帽子のフロル」
聖痕宿したまほが5人と、三位一体の双子先生と、ミトラス神のミスラ。かわいい絵柄に見せて、人選しっかりキリスト教。実は宗教なまほやく。
今後の本編によっては、ファウストが身元を明かした日が、新たな中央の国の祝日になる時が…来るかもしれません。
ファウストとナイチンゲール
この章では、ナイチンゲールや他に考えられる要素などを挙げていく。
ナイチンゲールの影に患者がキスをした有名な逸話ですが、彼女も多少要素に含まれていそうなので、少し詳しく解説しました。ジャンヌと同じように神の啓示を受けて、その後の進退が変わった人物です。
第1.5部にて、ファウストが使った魔法をレノックスがすぐに分かったということは、野戦病院にてファウストは幾人もの戦友をそうして見送ってきたのだと思います。
また、ナイチンゲールは動物好きで、フクロウを飼っていたことがある他、猫も好きで代々育てていました。猫要素がファウストに加えられたのは彼女由来もある…?かもしれません。都志見文太先生、ありがとう。
ちなみに、ランプといえばリケの魔道具がランタンです。私は、終末教団がキリスト教とイスラム教の混合で、ウェーサーカ祭や灯籠流しのイメージを持つ仏教のランタンで、リケは世界三大宗教揃ってるなぁとぼんやり思っていたのですが、今回調べたところ、結構ナイチンゲールと為人が似てる気がしました!意志が強く物怖じしない所とか。(詳しくは、歩く陸軍省)
ナイチンゲールは戦時中、広告塔として利用されすぎたせいか、戦争終結後は寧ろ有名人として扱われたり、国民的英雄として祭り上げられることを快く思わず、戦争終了後、わざわざ偽名を使って人知れず帰国しています。
隠者の正位置を与えられた東の男も、そうするのではないでしょうか。
ファウストとギリシャ神話
新たに考察記事を作成したので、よろしければこちらもどうぞ。
誕生日にあわせて作成した本記事の動画版です。
あとがき
ここまで読んで頂き感謝します。ファウストの、実在の人物モデル考察を探し求めていたが、どうにも観測出来なかったので自分で書きました。もしあれば、他薦自薦問いませんので本当に本当に教えてほしい。君の解釈を聞かせて!→wavebox
なお、この記事の内容を動画にしたものを作成したので、もしよろしければこちらもよろしくお願いします。次回はギリシャ神話回の予定(未定)
今回、明確な答えが見つからなかったものは以下。
魔法具が鏡の由来(歌劇「ファウスト」内に「鏡の踊り」という曲がある説、使徒パウロが愛の例え話に鏡を使ってる説、医療器具としての顕微鏡や内視鏡説、東モチーフの一部である日本の神器として天岩戸に引きこもってた天照大神を引き出した八咫鏡説)
23.11.15 追記。こちらの記事より「モーセの十戒が記された石版」がモデルでは?とのこと。そうかも!すごい!
【まほやく考察】主従=モーセ&ジャンヌ?レノックス編|隠者 @rio_pepelo https://note.com/kino_mitu/n/na844d31c3fb9?sub_rt=share_b
レノックスの考察も詳細にまとまっていて、大変素晴らしいので是非ご一読ください。既に読まれている方も、第2部完結後の今!また!読んでください…!
(Waveboxにてお返事書かせて頂きました、情報提供ありがとうございます。)誕生日1/13の由来(誕生花 : ローズマリー、花言葉 : 思い出、追憶、あなたは私を蘇らせる。誕生石 : ロードナイト(薔薇輝石)、石言葉 : 友愛、博愛、回復。ジャンヌは1/6生まれ?最後の晩餐にてユダが13番目の席に座ったことから由来する忌み数?)
厄災の傷の由来(見ている夢が溢れるのは、常に家長であり先導者であり指導者であった彼が、弱い所(夢という自身では制御できない、律しきれない部分)も受け止めてほしいと思っている深層心理から?アーサーの嫌いなもの”悪い夢”(スクアーマにて寝言が遠因でオズがアーサーを王宮に戻したような示唆あり)と何か関連がある?スクアーマでは反転して”夢の中で未来を透視する”になっている?努力で変えられる=他世界解釈・パラレルワールドの証左?)
フィガロと色が反転してる件(
ただのファンサ?対になる存在?互いを補い合う存在?何らかありそうで怖い)
23.11.19 追記 Waveboxより頂いたご意見への返信
【ファウストと鏡】
これに関して自力でいくつか挙げましたが、どれもやや決定打に欠けるなと思っています。それは、賢者様が仰る通り、まほやくは鏡写し・反転の世界で、わざわざ”ファウスト・ラウィーニア”が”鏡”という魔道具を与えられたのには、もっと明確な理由があるのではないか?という、ある種メタ読みですね。特に、スノウホワイトは瓜二つの双子ですし白雪姫要素があると思うので、鏡が魔道具でも妥当です。あるいはムルも、望遠鏡から転じて鏡でもいいような気がします。
これは、いつか書きたいと思いながらも分野外すぎて記事には載せなかった説なのですが、まほやくはギリシャ神話も参考にしている節があり、その中に候補…のような神は居ます。ただ、今まで触れてこなかった分野なので、情報精査に大変時間がかかりそうです。
【アレクと魔法舎訪問】
魔法舎中庭の「ファウストと魔法舎」でのエピソードですね。賢者の友達になりたがったアレクが、魔法舎に忍び込もうとしたけど、結局しなかった。というお話です。魔法舎とグランヴェル城はそれなりに距離があるとはいえ、革命終盤な気がしますが…その時はまだお互い親友だったのだなと切なくなってしまいますね。(余談ですが「クロエと魔法舎」にはファウストが名前だけ出てきます。もし開放されていればぜひ🕊️)
【わだつみとフィガロ】
私もファウストは炎属性だと思います。マナエリアがそもそも火ですからね。ただ、鏡花水月も2周年の海での修行も、そもそも古来からの鏡の原点が水鏡であるので、魔道具との相性もありそうです。”わだつみの戯れがごとく”は、多分これもギリシャ神話関連です。詳細を詰めていないので間違っている可能性大ですが、みなみのうお座モチーフではないかなと。みなみのうお座には一等星が1つあり、フォーマルハウト。星言葉は「アドバイス上手博愛主義」です。まさにファウスト…!いつになるかはわかりませんが、ギリシャ神話の解説時に触れたいと思っています。
ファンサかと思いますよね!?笑 それにしたって流石に徹底されすぎて、寝間着まで色反転は流石に何らかの意図を勘繰ってしまいました。対、補完、身替り…恐ろしい想像はいくらでも出てきてしまいます。
アレク元賢者説!大変興味深い視点です!
今まで私は”オズの元で蝶よ花よと育てられなかったアーサーのすがた”がアレクという解釈でした。アーサーは元々賢い子ですが、13歳までオズの城で双子やフィガロ以外と交流することなく過ごしていたが故の、無垢さ・盲信さがあると思います。幼少期から多くの人間と関わり同世代の親友を得、自分たちの手で世界を変えようと志したアレク。最初は上手く行かない事もあったと思いますが、徐々に擦れてすり減って、陰謀慣れしていったのではないでしょうか。なにせ隣に居るのは、人を疑うことを知らない、清純で高潔な親友です。自分がやるしかありません。
ですが、元賢者説考えると面白いですね。レノが約束をするぐらい面影を重ねてしまったのも、ファウストが”今度こそ”と、賢者とアレクを重ねるように見ているのも…確かに!クックロビンが前賢者説もありますし、世代交代した賢者がアレクとして生まれていてもおかしくないですね。
(追記終了)
今後、新たに要素やら疑問やらが見つかれば随時追記していこうと思います。初めて考察記事?のようなものを書いたので読み辛い箇所も多いかと思いますが、目を通して頂いて本当にありがとうございました。
みなさまも、良き賢者ライフを!
モデル女性ばっかりじゃんと思った賢者の考察とも呼べない蛇足。名字のラウィーニアはローマ神話「アエネーイス」よりラーウィーニア姫。婚約していたが、父である王が気に入った男と結婚させようとして、その2人が争う。婚約者は破れ、王推薦の主人公と結婚する。NTR三角関係…?
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