「新築ワンルームマンション投資の落とし穴」は正しい?
老後2,000万円不足問題が話題になってから、投資や貯蓄に対する意識が高まったという人も多いのではないでしょうか。
そんな中、各メディアでは「新築ワンルームマンション投資にご用心!」「新築ワンルームマンション投資の落とし穴!」といった記事が散見されます。
果たして、本当に新築ワンルームマンション投資に落とし穴はあるのでしょうか?
どんな投資にもメリットやリスクはついて回ります。
今回はどのようなポイントに注意すべきかもあわせてチェックしていきましょう。
新築ワンルームマンション投資の失敗事例として目にするのが
①購入後すぐに物件価格が下がった
②入居者が変わるたび賃料が下がる
③入居者がなかなかつかない
といったものです。
順を追ってみていきましょう。
このような記事が書かれている背景には、中古の不動産を売りたい業者がメディアに広告として料金を支払い、ライターに書かせているものも多く見られますので、ご自身の判断基準をしっかり設けることが重要です。
①に関しては新築だから物件価格が下がるというロジックを考えてみましょう。新品を購入して、誰かが使用すれば、基本的にはどんな物でも価格は下がります。
価格が定まっていて、限定品などといった需要と供給のバランスで需要の方が大きいものに関しては、すぐに価格が上がることも想定されます。
こと不動産に関して言えば、仮に中古の優良物件が出てきたとします。不動産業者もプロなので、需要があると判断すれば、最低でも相場価格で販売することとなるため、なかなか買ってすぐに利益の出る物件は購入できないのが実情です。
物件は中長期で見てしっかりとプラスになるかの試算がポイントです。長期的にそのエリアの資産価値が大きく落ちなければ、結果としてプラスになることが多いため、ご自身がどのような運用をしたいのかを考えたうえで検討しましょう。
買って直ぐに利益を出すような投機的運用をしたいのであれば、株や仮想通貨などの投資の方が効果的かもしれません。
次に②の入居者が変わるたびに賃料が下がるといった観点についてです。新築物件で入居を募る際は、周辺の中古物件より家賃が高くても、入居が付きやすいのは容易に想像できるかと思います。業者によっては、その賃料が継続して入り続ける試算をすることもあるかと思いますが、そのような提案をしてくるところは注意が必要です。
収益に関する試算はあくまで試算なので、外部要因によって大きくかわります。現時点での判断材料を多く取得することが大切です。
例えば、当初から周辺の家賃相場にあわせた試算表が作成されていれば、最初の数年は想定よりも多い収益が見込めますよね。
最後に③入居者がなかなかつかない場合です。これに関しては、②にも関係してきますが、基本的に新築の場合は入居が付きやすいものです。誰でも、綺麗な物件で、誰も使ったことのないところにすみたいと思いますよね?
この場合の入居者がつかないというのは明らかに設備や立地が悪く、周辺相場よりも賃料が高いなどの場合に限られるのではないでしょうか。
基本的にはローリスク・ローリターンな商品の不動産投資ですが、新築ワンルームだけではなく、中古ワンルームや、新築一棟、中古一棟など、どのような商品でもリスクはあります。メディアや業者の情報に惑わされることなく、メリットやデメリットに関してしっかり調査し、失敗しない購入を心がけましょう。